夕刻、熱海より横浜に戻るべく、東海道線に乗る。電車は空いていた。
暮れていく風景。乗客の少ない電車。何か、ものわびしい。
昔勤めていた職場の同僚との話を思い出した。
その同僚は、婚活しているという。
70歳で婚活か。しかし、その同僚は結婚したくてたまらない。15年前に見合いを2回したことがある。
見合い相手に、生活のため、といわれて、何かシラけて、結婚に踏み切れなかったらしい。
私は、今はいいのか、と訊いた。シニア相手に結婚詐欺する女が増えているんだぞ。
詐欺でもいい。金を残して何になる。一人で死にたくない。
そういうことなのか。人様々である。本当に人によって違う。
まだまだ現役と威張っている者もいるし、邪魔にならないように早く死にたいという者もいる。
私は、どうなんだろうか?
生と死の境界線上をふらふら歩いている気がする。たまには生の方へ、たまには死の方へ。一直線に死に向かうわけではない。段々と死の分量が増えている。
東海道線から窓の外を見る。夕闇が迫り、灯りがつき始めた。それぞれの生活がある。しかし、結局、人間も蟻も変わりがないように思える。密集した住宅地は蟻の巣と変わらない。
人間に魂があるのなら、蟻にも魂があるだろう。
人生、70年。何をしてきたのだろう?
100年後には、私を覚えている者は一人もいない。
暮れていく風景。乗客の少ない電車。何か、ものわびしい。
昔勤めていた職場の同僚との話を思い出した。
その同僚は、婚活しているという。
70歳で婚活か。しかし、その同僚は結婚したくてたまらない。15年前に見合いを2回したことがある。
見合い相手に、生活のため、といわれて、何かシラけて、結婚に踏み切れなかったらしい。
私は、今はいいのか、と訊いた。シニア相手に結婚詐欺する女が増えているんだぞ。
詐欺でもいい。金を残して何になる。一人で死にたくない。
そういうことなのか。人様々である。本当に人によって違う。
まだまだ現役と威張っている者もいるし、邪魔にならないように早く死にたいという者もいる。
私は、どうなんだろうか?
生と死の境界線上をふらふら歩いている気がする。たまには生の方へ、たまには死の方へ。一直線に死に向かうわけではない。段々と死の分量が増えている。
東海道線から窓の外を見る。夕闇が迫り、灯りがつき始めた。それぞれの生活がある。しかし、結局、人間も蟻も変わりがないように思える。密集した住宅地は蟻の巣と変わらない。
人間に魂があるのなら、蟻にも魂があるだろう。
人生、70年。何をしてきたのだろう?
100年後には、私を覚えている者は一人もいない。