「変」

昨日、広島で、新入学の女児がバスにはねられ死亡しました。
真新しい希望に満ちたランドセルが、一瞬で悲しみの色に染まりました。

大阪では火災で、一家４人が焼死。団欒の楽しみも一夜で終わり。
残された家族はどんな思いで空を仰いでいるでしょう。

ゴルフの最中に、突然地面が陥没して女性が転落し、
一緒に歩いていた子供の目前で亡くなった。これも記憶に新しい・・・。

昨年、歳末恒例「今年の漢字」は「変」でした。

9月に首相の突然交代劇の「政変」あり、100年に1度と言われる世界的金融情勢の「大変動」あり、
物価上昇による生活の「変化」あり。

また地震や台風、落雷、傷害、窃盗、病気や事故、事業の失敗、リストラなど、
思わぬ「事変」で「一変」した年だったと振り返る人も少なくなかったでしょう。

何より変わり果てるのは、生きている人間が、冷たい屍となり、やがて白骨になること・・・。
これはすべての人にとって年々変わらぬ現実です。

しかも「死」はいつも突然にやってくる。

誰もが忘れているこの厳粛な事実を、日々のニュースは教えているようです。

変わりどうしの世の中は、火宅無常で、不安の絶えることがありません。
必死にかき集めた幸せも、最後はすべて裏切りに変わります。

苦しみ悲しみに満ちた世と知らされるにつれ、未来永遠変わらぬ幸福があるのだよ、
人と生まれし本懐もここにあるのだと教えられた仏法に、どうかご縁あれかし、と心から願わずにおれないのです☆