鳥瞰ニュース

空にいるような軽い気分で・・・

しゃべり方観察(その6)

2008年04月28日 21時29分05秒 | 言葉の世界
うなりしゃべり、がなりしゃべり、ねこなでしゃべり、おねがいしゃべり、したりしゃべり
こごとしゃべり、ぱずるしゃべり、はきすてしゃべり、のうがきしゃべり、てんびんしゃべり

《こごとしゃべり》
こごとしゃべりと前回のしたりしゃべりは類似しているようで実は正反対の面の方が多い。したりしゃべりは内向きの陶酔であり、こごとしゃべりは外向きの気晴らしだ。外向きの外はおとなしい弱者相手に限られる。したりしゃべりは内向きでありながら相手は多数のことが多く、こごとしゃべりは外向きだが、相手はほとんど一人だ。

私の母がこんなことを語ってくれたことがある。祖母は母が幼少の頃、ワルイ子になると『そうかそうか、そういうワルイことばかりしてるのなら、私はお遍路さんになってお前がイイ子になるように巡礼するから・・・』とよく言ったとの事だ。方言の絶妙な小言モードで言ったらしい。そして母は『なんで、こっけ(こんな)に自分はワリー子なんだろと、切なくてどうしょもなかったてー』と眼をしょぼしょぼさせたのだった。

その母は出来の悪い思春期の末っ子に対してはいつもいつもこごとしゃべりなのだった。そして私はそれを、ただじっと聞くというマゾヒズムを楽しんでいたのだ。ところが自分が親になって子供に何かまとまったことを言う時にこごとしゃべりになっていて、《あ、嫌だな》と思うことがある。よほど反面教師として自覚してないと出てしまうものなのだろう。

話し方、呼吸法、人との付き合い方等々多くのニュアンスが代々伝わっているのだろう。親の模倣をすることから成長が始まるのだろうから当然と言えば当然の話ではあるけれど、子供にもこごとしゃべりをはじめとして多くの嫌な面が伝わってしまっているのかも知れないと思うと忸怩たるものがある。
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