
ヤブカンゾウがもうすぐ咲きそうなのだけれど、ふと見ると、つぼみ近辺にアブラムシがたかっていた。
大きいヤツが一匹いて、尻に黄色いものを着けているが、丸くないからアリに吸わせる蜜ではないだろう。
スマホでマクロ撮影の後、拡大してみれば判るだろうと、しっかり構えて何枚か撮ったうちの一番マシなのがこれ。
下にいる小さいアブラムシと似ているから、ネットで再確認したのだが、こいつらの特殊な形態である卵胎生単為生殖だ。
自分と同じ姿の子を産む最中だったわけで、変わった生態のくせに姿はなんともシンプル。
お盆飾りの精霊馬のように見え、ナスのような胴体に触角と脚6本を足して目を点々と付けたら、もうそれで描ける。
このまま体液(植物も体液と言うのかどうか?)を吸わせ続けたら、咲けないままか、咲いても貧弱になるのではないか。
放っておいて毎日観察すべきだったのに、後悔先に立たず、ついついヤブカンゾウに肩入れして、細い枝を見つけ、しごき落としてしまったのだった。
「生殖」はいつも新鮮で興味が尽きませんです。
アブラムシは秋になるとオスも産まれて、そうして交尾でできたのが冬越しするんじゃなかったかと思います。
単為生殖は女王のいなくなったミツバチもやります。その場合、オスばっかりが生まれるというのですが、その群れは持続でしなくても、そのオスが結婚飛行でどこかの女王と交尾できたら、子孫は繁栄するわけで、そういう戦略も有りなんですね。
ところで、単位生殖より、卵胎生にビックリ感動します。
卵胎生と言えば、マムシやある種のサメとかしか知りませんでした。