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能率技師のメモ帳 経済産業大臣ぬ登録中小企業診断士・特定社会保険労務士の備忘録

マネジメント理論、経営理論を世のため人のために役立てるために

健保沈没 人的資本経営の急所 日経ビジネスの特集 社会全体、国民全体で応分に負担していなければ国民皆保険も崩壊

2023年05月28日 | 本と雑誌

企業のバックグラウンドで営まれている健康保険組合。

組合健保と呼ばれています。

国が運営する協会けんぽと共に日本の皆保険制度を支えています。

その健保組合の8割が赤字とのこと・・・ショッキングな事実です。

高齢化、少子化、人口減少が背景にあると思うのですが、それにしても、ここまで酷いとは思いませんでした。

日経ビジネス2023.5.29号の特集は、「健保沈没 人的資本経営の急所」。

健康経営、人的資本経営がトレンドワードになっている今、組合健保のサバイバルの重要性を指摘しています。

最近では、コカ・コーラボトラーズ健保組合、国際自動車健保組合などが解散。

健保組合危機は、時間とともにそのリスクを高めています。

 

Contents

Part1 赤字組合は8割 解散ラッシュの予想

Part2 現役世代の健康 財政改善のカギに

Part3 医療費膨張招いた40年の失策 健康への無関心 経営者に回るツケ 

Part4 健保組合と経済界 国、医師会に声あげよ

 

最近では、政府が打ち出した異次元の少子化対策の財源を社会保険料から徴収しようという動きもあります。

この10年で高齢者医療費4300億円を健保組合が負担、今年の4月からは出産育児一時金負担が増加・・・。

何でもかんでも社会保険料・・・何だかなあ!?と言う感じです。

大赤字の健保組合が解散したとしても、受け皿となるのは国。

結局は、血税によって支えることになります。

 

年金、健保・・・社会保険制度自体が、少子高齢化、人口減少に耐えられない状況になっていると思います。

社会全体、国民全体で応分に負担していなければ、国民皆保険も崩壊することになるでしょう。

小手先、パッチワーク的な改善レベルでは効果性はないと思います。

企業としては、健康経営、人的資本経営というコンセプトと結びつけていくマネジメントをしていかなければなりません。

そして、最終的には、働く現役世代も高齢者も全体バランスをとって負担増していくしか方法論はないのではないかと思います。


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Z世代の就活白書 だから御社は嫌われる 日経ビジネス誌の特集・・・新卒採用の心構え3カ条

2023年05月25日 | 本と雑誌

少子化の中、学生の売り手市場になっています。

Z世代はバブル前後の入社世代より3~4割少ないとのこと。

今年の大卒求人倍率は、1.71。

就職の難易度はかなり下がってきています。

企業による学生争奪戦が始まっています。

Z世代と呼ばれる彼彼女たち・・・独特の価値観を持って就職活動をしているとのこと。

日経ビジネス誌2023.5.23号が伝えています。

Z世代の就活白書 だから御社は嫌われる

 

「今どき就活」として、次の点をあげています。

1 学生の7割近くが就職エージェントを利用

2 企業選びに第三の軸 SDGsに貢献できるか

3 スカウト型が急成長 24年採用の主流に

 

今の若い人たちは、社会課題を解決したいとか、SDGsを推進したいとかソーシャルな視点を持っているんですね。

同誌では、採用する企業に対して「新卒採用の心構え3カ条」を提言しています。

1 学生に嘘をつかない

2 活躍の場を提示する

3 ビジョンを学生と共有する

企業の真剣勝負・・・たいへんです。

面白かったのが「就活生が使う12のワード」。

就職用語集、いくつお分かりですか?

ガクチカ

ES

大手病

キチョハナカンシャ

NNT

学歴フィルター

オワハラ

配属ガチャ

クラッシャー

お祈り

逆お祈り

サイレント

 

ソニーやサイボウズ、富士通などの好事例も紹介されています。

人事採用担当の方、学生諸君に読んでいただきたい特集です。


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DXはなぜ挫折する デジタル参謀の苦闘・・・日経ビジネス誌の特集 正解なきデジタルの海をどう航海、舵取りしていくか?

2023年05月18日 | 本と雑誌

DXやGX、SDGs・・・最近は少し手垢のついた言葉になってきたような気がします。

世の中の動きは本当に早いものです。

日経ビジネス誌2023.5.15の特集は「DXはなぜ挫折する デジタル参謀の苦闘」。

国や経済産業省がDX(デジタル・トランスフォーメーション)施策を打ち出して早や5年になります。

企業は、デジタル最高責任者であるCDO(チーフ・デジタル・オフィサ―)を設置、DXの推進に向けて動き始めました。

ただ、CDOの平均在任期間は、2年半という調査もあります。

デジタルの世界も高速で変化しているんですね。

Contents

Part1 歴戦の参謀が明かすDX推進に5つの鉄則

Part2 DXはなぜ人ごとか?参謀を苦しめる「慣性」

Part3 セブン、分裂から再出発 参謀が組織を強くする

この特集では、日立、JR西、出光、セブンイレブン、リクシル、MUFGなどの事例が紹介されています。

終わりなきDXの旅・・・デジタル参謀、CDOの5つの鉄則を提唱しています。

1.クイックウィン 鉄は熱いうちに打て 社員に成果を体感させよ

2.予算を確保する 事業部からお金は引き出せない デジタル参謀は独自の財布を

3.発注に慣れるな 外注はノウハウの抜け穴 内製が気づきを生む

4.トップの信頼獲得 DXとは組織変革 トップの後ろ盾が不可欠

5.伝道師を育てよ 難関は全社への浸透 触媒となる人材を増やせ

 

ChatGPT、バードなどの生成型AIの出現により、ますます複雑化するデジタルの世界。

会社というフレーム、社会というフレーム・・・正解なきデジタルの海をどう航海、舵取りしていくかが、今、問われています。


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セゾン投信会長CEOの中野晴啓さん、日経ビジネス「有訓無訓」に登場・・・愚直に守り続けてきた長期投資の理念

2023年05月07日 | 本と雑誌

日経ビジネス2023.5.1/8号の「有訓無訓」に、セゾン投信会長CEOの中野晴啓さんが登場。

「愚直に守り続けてきた長期投資の理念 残高至上主義に陥らないように、守りたい」

セゾン投信は、直販型の投資信託として2006年に創業。

今では日本を代表する投資信託となっています。

インデックス・ファンドの先駆けとしてスタートアップ、創業当初は全国を駆け巡る苦戦を強いられました。

その後、米国バンガード社との提携や、日本郵政の出資、金融庁のつみたてNISAスタートなどで大きく残高を伸ばしました。

2010年くらいに「セゾン・バンガード・グローバルバランスファンド」「セゾン資産形成の達人ファンド」を購入していれば、倍ぐらいの価値になっています。

セゾン投信が扱っている「セゾン・バンガード・グローバルバランスファンド」は市場平均連動のインデックス型、「セゾン資産形成の達人ファンド」はファンドマネジャーが運用するアクティブ型と言われていますが、金融庁へはどちらもアクティブ型で登録されているようです。

ウクライナの戦争、米国銀行の倒産、米中ディカップリング、円安、ユーロ高、インフレなど、これからどうなるかは分かりませんが、国際投資、分散投資、長期投資、債券投資をしているセゾン投信は比較的安全なりかもしれません。

 

投資信託の世界は、投機より投資に近いと考えています。

が、投信の8割はマーケットで負けて元本割れしているところもあります。

かって流行ったタコが自分の足を食べるような毎月配当、日の丸ファンドと言われた1兆円ファンドなど、???の投信も多々ありました。

間抜けなファンドマネジャーは市場から退出していただかなければなりません。

個人的には、インフレ、円安傾向が続く中、資産の3分の1位はインデックス・ファンドに投資しても良いと考えています。

米国では資産の50%を株や投信に投資、ヨーロッパでは資産の30%くらいを株や投信に投資しています。

ちなみに日本では10%を切っています。

せめて欧州並みにもっていかないと生活防衛できないと考えています。

郵貯や銀行預金だけでは資産価値が下がっていくのですから・・・。

マネーリテラシーが、老後の生活の質を変えていくのではないか?と考えています。

 

また、今まで頑張ってきた高齢者は、もっともっと自分のためにお金を使ってもいいと思います。

人生を楽しむ、やりたかったことをやる、自己実現する・・・それにより経済も回ります。

日本人は死ぬ直前に一番お金を持っているのですから。

マネーリテラシーはボケ防止にもなります。

死ぬまで日経新聞を読んで楽しめる・・・そんなおじいさんになれたらなあ、と思います。


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家が買えない 令和版バブルの舞台裏・・・日経ビジネス誌の特集 住宅難民はどこに行く?

2023年04月29日 | 本と雑誌

東京都内の新築分譲マンションの価格は、1億円以上!

わずか70㎡のフツーのマンションです。

年収倍率は、14倍から15倍と言われています。

これでは、普通のサラリーパーソンでは「家が買えない」です。

今週の日経ビジネス誌2023.5.1号の特集は、「家が買えない 令和版バブルの舞台裏」。

1980年代のバブル経済期の価格も超えた家の価格がもたらす影響を伝えています。

 

Contents

Part1 首都圏のマンション価格は平均1億円超 「雲の上」のマイホーム

Part2 都心から郊外に進出 価格高騰にあらがうオープンハウスの選択

Part3 止まらぬ地方都市の価格高騰 住宅難民はどこに行く 郊外移住、全国で進む

Part4 低金利という前提が変わるとき 住宅ローン金利競争

Part5 中古流通促進が喫緊の課題に 新築に漂う天井感「逆回転」に備えよ

 

この特集では、オープンハウス社の事例、札幌市や京都市で起きているマンション価格の高騰、大和ハウス工業社長のインタビューなどが掲載されています。

 

マンション価格の高騰は、韓国や中国、米国などでもトレンドになっています。

特定の立地の不動産の価値というものは万国共通なんですね。

今から家を買おうとしている人は、中古市場、金利の今後、戸建て、郊外などを視野に入れて、人生最大の買い物で後悔しないようにしていかなければならないと指摘します。

物価高騰やインフレ、建築労働力不足、原材料の調達難・・・マンションや戸建てをローンで買おうとする人たちは事前に十二分に検討していかなければならない時代に突入しました。

それにしても、この国も住みづらい、生きづらい時代になってきました・・・。


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地銀と中小企業の運命・・・「捨てられる銀行」の著者が書いた最新刊 「常識外れのオモロイ地銀」でなければ淘汰される

2023年04月26日 | 本と雑誌

先だって、経済産業省や中小企業庁、金融庁が銀行、信金などの幹部を集めてコロナ後の中小企業支援についての会合を持っていました。

56兆円・・・コロナ倒産を避けるために政府はゼロゼロ融資を敢行、当面の企業倒産を阻止しました。

しかしながら、ゼロゼロ融資を受けた中小企業、零細企業の返済が今年から始まる・・・何がおこるんでしょうか?

物価高や円安、国際情勢不安、ウクライナの戦争、米中対立なども加わり、世界経済の失速が懸念されます。

地域経済や地銀、金融機関、そして何よりも中小企業、零細企業の今後が心配です。

地銀と中小企業の運命

橋本卓典著  文春新書  900円+税

 

著者は、共同通信社の編集委員。

前著「捨てられる銀行」がベストセラーになったジャーナリストです。

同書でも金融庁の指示に基づき、担保と経営者保証で融資してきた地銀や信金などの杜撰な経営を指摘しました。

今回の新刊では、さらに具体例やケースを示しながら、金融行政も変化してきたことを解説しています。

 

目次

第1章 ゼロゼロ融資40兆円という時限爆弾

第2章 金融検査マニュアルが銀行をダメにした

第3章 捨てられる銀行と生き残る銀行を分かつもの

第4章 経営改善計画をどう作成、実行するか

第5章 自分ごとの企業支援

第6章 10年後に評価される仕事

第7章 ファミリー企業をどう支援するか

第8章 企業支援のプロたち

第9章 リレーションシップ・バンキングの実践

第10章 銀行の常識を捨てた銀行

第11章 ビジネスはコミュニケーションから生まれる

特別付録 金融庁「業種別支援の着眼点」徹底解説

同書では、地銀や信金は「常識外れのオモロイ地銀」にならなければ生き残れないと喝破します。

リレバン(リレーションバンキング)や企業のポテンシャルや経営者を見ての融資・・・会社を育てるバンカーにならなければ未来はないと喝破します。

北國FHG、豊和銀行、京都信金など、従来の銀行らしくないイノベーティブな取り組み、地域密着を丁寧な取材に基づいて解説していきます。

 

今年の日本経済は、かなり厳しい局面を迎えることになると思います。

バンカーや経営者は、「常在戦場」の意識を持って真剣勝負で行動、立ち向かわなければ未来はないと思います。

金融機関にお勤めの方、会社経営をしている方に、ぜひ読んでいただきたい一冊です。


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シンプルで合理的な人生設計 橘玲さんの新刊本・・・タチバナ節、切れ味の良いストレートな毒舌で人生を切り取った一冊

2023年04月23日 | 本と雑誌

大好きな橘玲さんの新刊・・・今までに橘論を集大成した面白い一冊でした。

紀伊国屋書店広島店では、ランキング2位・・・地味な装丁ですが、売れている一冊です。

シンプルで合理的な人生設計

橘玲著  ダイヤモンド社  1800円+税

 

「男は経済力、女は若さと美」「男は戦い、女は選ぶ」「親ガチャと遺伝」・・・今までも橘さんは、「言ってはいけない残酷な真実」をデータやエビデンスで裏付けながら示し続けてきました。

「それを言っちゃ、お終いよ」的なフレーズです(笑)。

 

目次

プロローグ 成功するためには、人生の土台を合理的に設計せよ

理論編 合理性の基礎知識

1.コカパ・タイパ・リスパ

2.睡眠と散歩は最強の自己啓発

3.進化的合理性と論理的合理性

4.成功に至る意思決定

実践編 合理的に人生を設計するための戦略

5.3つの資本と8つのパターン

6.金融資本の成功法則

7.人的資本の成功法則

8.社会資本の成功法則

エピローグ シンブルで合理的な成功のライフスタイル

 

理論編では、人生を構成する様々な要素を分析し、読者に示します。

・私たちの人生は、ありとあらゆるトレードオフから構成されている。

・短期的にも長期的にも幸福度(効用)が最大化するような資源の最適配分を達成すること。

・解決できない問題を解決しようとして悩むのは人生の無駄だ。

・選択肢が少ないほど人生は豊かになる。

・選択を避けるもっともシンプルな戦略はお金持ちになること。

・時間がないのは、お金ないのと同じ。

・良い選択とは、コスパ(コストパフォーマンス)とリスパ(リスクパフォーマンス)を最適化すること。

・タイパ(タイムパフォーマンス)は人間関係のコスト。

・満足度を最大化するのではなく、後悔を最小化する。

 

著者は、人の持つ資本を人的資本、金融資本、社会資本の3つが、自由な人生と幸福を呼び込むとしています。

人的資本とは、個人の持つ仕事力、稼ぐ力、スキル、学歴、資格、専門性。

金融資本とは、預金、有価証券、投資信託、土地、建物。

社会資本とは、友人関係、ネットワーク、人脈といったところでしょうか。

この3つの資本を最適化することにより、自由に生きることが出来る、そのためにはこの人生の土台を合理的に設計せよと主張します。

また、人生の6つの資源(リソース)には、収入、能力、職業、社交、愛情、子どもがあるとします。

 

幸福とは、自分の人生を「よい物語」として語れること

不幸とは、人生という「物語」が破綻してしまったこと

人生、いろいろあるけれども、ヒーローズ・ジャーニーのようにストーリーテリング出来れば幸せなのだということでしょう。

さらには、前半戦が苦しくとも、終りよければ全て良し、ということが最大の幸福感をもたらすのではないでしょうか。

同書のクライマックスは、エピローグにあります。

橘節がさく裂します(笑)。

・「一流」への道は厳しいが、その壁を超えることができなくても、分野やジャンルをずらしたり、新しい場所を探したりすることで、いつかは自分だけのニッチを見つけることが出来るだろう。

・常に複数の選択肢を持っておく。

・「自分にはこれしかない」と結論を決めることなく、トライアンドエラーを繰り返すことだ。

・人生100年時代には「好きな仕事をずっと続ける」ことが最適戦略になる。

・FIREとは「経済的独立を達成し、嫌な仕事はさっさと辞めよう」という運動だと考えたい。

・合理性の根本は、「人生に投じることができる資源は有限」という冷酷な法則がある。

 

橘さんの新刊・・・読了すると人生が少し変わった風に見えてきます。

おススメの一冊です。


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田坂広志 人類の未来を語る 未来を予見する12の洞察・・・ヘーゲルの弁証法「正(テーゼ)」「反(アンチテーゼ)」「合(ジンテーゼ)」で未来を予見する

2023年04月14日 | 本と雑誌

今年読んだ本で一番面白い一冊でした。

田坂広志 人類の未来を語る 未来を予見する12の洞察

光文社刊  1800円+税

 

多摩大学名誉教授の田坂さんは、100冊以上のビジネス本を書かれている博覧強記のコンサルタント。

71歳になられます。

米国サンタフェ研究所の「複雑系」を解説された書籍から何十冊も田坂さんの本を読まさせていただきました。

 

同書は、フランスのジャック・アタリさんからのメールで世に出たということです。

ヘーゲルの弁証法を通底して「正(テーゼ)」「反(アンチテーゼ)」「合(ジンテーゼ)」により世の中はより良くなっていくことを政治、経済、社会、宗教といった切り口で解説していきます。

 

ヘーゲルの弁証法の5つの法則

第1の法則 「螺旋的プロセス」による発展の法則

第2の法則 「否定の否定」による発展の法則

第3の法則 「量から質への転化」による発展の法則

第4の法則 「対立物の相互浸透」による発展の法則

第5の法則 「矛盾の止揚」による発展の法則

「正(テーゼ)」と「反(アンチテーゼ)」から止揚し「合(ジンテーゼ)」にスパイラルアップさせていく弁証法。

真上から見ると円を描いているだけですが、横から見ると着実に一階段を上がっています。

民間企業がCSRやSDGsでNPO的な要素を取り入れていく・・・NPOや非営利組織は民間企業の利益創出のための仕組みを取り入れていく。

資本主義は社会主義的な要素を取り入れていく・・・社会主義、共産主義は資本主義、市場主義の要素を取り入れていく。

そういえば、世界は弁証法の中で動いているように思います。

同書は、見開きで構成され、なぜなぜ調で進み、とても読みやすい一冊に仕上がっています。

予測ではなく「予見」・・・時代の流れから感覚を研ぎ澄ます建付けになっています。

これから起こる「12のパラダイム転換」

1 「貨幣の経済」に対して、「善意の経済(ポランタリー)」が影響力を増していく。そして、新たな経済原理が生まれる。

2 多くの消費者や生活者が、社会の変革とイノベーションのプロセスに参加するようになる。

3 政治の分野だけでなく、経済と文化の分野でも直接民主主義が実現する。

4 言葉を使ったコミュニケーションではなく、言葉を使わないイメージ・コミュニケーションが広がっていく。

5 「考える」ことを重視する文化と「感じる」ことを大切にする文化が融合していく。

6 誰もが自分の中に眠る、いくつもの才能を開花できるダ・ヴィンチ社会が到来する

7 誰もが、自分の中に隠れている複数の人格を表現できる脱ペルソナ社会が実現する。

8 単一価値のイデオロギーの時代から、様々な価値観を受容するコスモロジーの時代に向かっていく。

9 排他的な一神教の時代から様々な宗教が共生する新たな時代の新たな多神教の時代が始まる

10 機械論的世界観に基づく科学ではなく、生命論的世界観に基づく科学が主流になっていく。

11 現代文明の科学技術と古い文明の生命論的な叡智の融合が起こる。

12 東洋文明と西洋文明が互いに学び合い、21世紀の新たな文明が生まれてくる。

 

自分自身の中に軸やフレームを作ることが出来るロジカルな一冊です。

412ページの新刊本・・・実に読み応えのあるオススメの一冊です。


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病気予防のウォーキング歩数 日経グッディの記事・・・慢性疾患の予防にはウォーキングが最適のようです

2023年04月12日 | 本と雑誌

日経ビジネス誌2023.4.10号の特集は「後継者選びの流儀 生き永らえる会社の覚悟」。

ニデック(日本電産)、ソフトバンク、ユニクロ、ヤフーなど後継者選びで課題を残す企業が多い中、各社で新たな動きが出ていることを日経得意の現場取材で取り上げていました。

おすすめの今週号です。

同誌では、日経グッディの記事「病気予防のウォーキング歩数」を取り上げており、こちらも興味深い内容でした。

米国の研究によると、糖尿病や高血圧などの慢性疾患の予防にはウォーキングが最適のようです。

米国で6000人、4年間の歩行記録を観察研究したというエビデンス。

肥満、睡眠時無呼吸、うつ病など、歩数増ほどリスクが低下するとのことです。

ただ、歩けば歩くほど良いというものではないようです。

膝や足に負担がかかるということもあるかもしれません。

この記事によると、高血圧予防は1日8000歩程度、糖尿病予防は1日9000歩程度が良いそうです。

毎日、楽しくテクテク散歩。

慢性疾患を予防することにも繋がり、一挙両得ですね。

さあ、毎日、楽しく歩いていきましょう!


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雑誌「メンズクラブ」久々に読んでみました・・・紺のスーツは最強の軍服だと思います

2023年03月31日 | 本と雑誌

MEN‘S CLUB メンズクラプ・・・長い歴史を持つ男性ファッション誌です。


友人から4月号をいただきました。

オシャレな人は定期的に読んでいるんでしょうね。

久々に読んでみたメンズクラブ。

特集は「PLAY SUIT スーツを楽しむ」。

なかなか面白く読むことが出来ました。

インテリジェンスを感じさせるエレガントな雑誌です。

仕事着だけではなく、スーツを着ることを楽しもうという企画です。


仕事着は、ネイビブルーのスーツか紺ブレと決めています。

もうほとんどワンパターンです(笑)。

若いころから、紺のスーツの似合う男になりたいと思っていました。

尊敬する先輩が、いつも仕立ての良い紺のスーツを着ていたからです。

デヴィ夫人は、「女の最強の武器は、ハイヒールとスカート」と喝破していましたが、男にとっての紺のスーツは最強の軍服だと思います。


出版不況、雑誌不況の中ではありますが、頑張っていただきたいメンズクラブです。

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