高齢化社会から高齢社会に突入した日本。
いっぽうのアジア諸国は、若さ、勢い、ノリ・・・パワーとエネルギーに溢れています・・・戦後の高度成長期の日本のようです。
少子高齢化の流れの止まらない日本。
特に東南アジアの人たちの労働力なしに日本社会が立ち行かなくなる状況になってきています。
コンビニ、居酒屋、工場、介護施設では4割強が東南アジアから出稼ぎに来た人たちだそうです。
でも、「安い日本」・・・円安や賃金の停滞、国際競争力の低下などで、日本を避けて、韓国やオーストラリアに行くアジア人材が増加しています。
日経ビジネスの特集2023.6.5の特集は、「争奪アジア人材 選ばれない安い日本」。
現在の状況を丁寧にリポートしています。
Contents
Part1 賃金で求心力を失う日本 アジア人材確保の条件
Part2 安価な委託先から脱却 薄れる日本の存在感
Part3 牙城のタイでも大苦戦 日本企業の新たな相手
Part4 ローカル化実現のカギ 先行企業が導き出した解
数々の問題を抱える技能実習制度も改善の方向には向かっているようですが、まだまだ時間がかかりそうです。
また、移民政策も、そう簡単には実現するとは思えません。
この特集では、アジア進出で先行するグローバル企業に着目して、「ローカル化」こそが成功のポイントだとしています。
コマツ・・・採用から育成まで行い、人材確保。経営のローカル化に向けて給与は海外水準に
サトーHD・・・アジアの転職文化を受け入れる アルムナイ(卒業生)で転職後も関係継続
ユニチャーム・・・SNSを活用した採用へ。長く働く人を確保する取り組み
三井物産・・・日本本社に縛られない。世界中の人財を適材適所に配置してグローバル企業へ
肌感覚では、なかなか掴めないのですが、日本と東南アジアの差がどんどん縮まっているということなのでしょう。
停滞する日本、急成長する東南アジア・・・。
この特集の最後は、「今後は日本が東南アジアに目線を合わせて積極的に学んでいくべき段階にきている」と結んでいます。
グローバル、ダイバーシティ、インクルージョン・・・今度こそ本気度を高めていかなければならない日本です。