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歩くという哲学・・・世界を動かした小説、詩、哲学は歩行によって生まれた 山と渓谷社から出版された「歩く」ことが大好きな人のための書

2025年04月20日 | 本と雑誌

歩く、歩く、歩く・・・。

歩くこと、散歩すること、ウォーキングすることが楽しくなる一冊を見つけました。

人類がアフリカ大陸で誕生し、7万年前に徒歩でアフリカを出発しました。

中東を経由して、ヨーロッパやアジアへ・・・そして、北米、南米の最南端までたどり着きました。

ホモ・サピエンスは、「歩く」人なのです。

歩くという哲学

フレデリック・グロ著  谷口亜沙子翻訳  山と渓谷社刊 2,640円

 

著者のグロさんは、フランス出身、1965年生まれ。

現在、パリ政治学院政治思想学教授を務められています。

パリ12大学で博士号取得、フランス哲学界のスーパーエリート。

ミシェル・フーコーが専門の哲学者です。

まさに博覧強記・・・欧米の哲学の巨星たちに精通しています。

 

同書は、ランボー、プルースト、ニーチェ、カント、ルソー、ソロー、ガンジーなど「歩く」という共通項の中で「歩く」ことの意味を探求していきます。

哲学者や思想家は、みんな歩いていたんですね。

京の都にも西田幾多郎が歩いたと言われる「哲学の道」があります。

訳者の谷口亜沙子さんの難解な哲学用語を避けて、詩的な表現を多用しているのも素敵で、実に読みやすい一冊になっています。

 

一部を紹介させていだたきます。

 

行こう!帽子に、外套に、両手をポケットに突っ込んで、外へ!

前に進もう!旅立とう!行こう! 

ここでは さよなら、また、どこでなりと。

ぼくは歩行者であって、それ以上の何物でもない。アルチュール・ランボー

 

自由とは、一切れのパン、喉を潤す冷たい水、広々とした風景になる。

 

歩くことによって、わたしたちの身体には、生命という名の芯が真っすぐ通り、自分のすぐ足元から吹き上げるその奔流に運ばれるようになる。

 

「放棄する者」の自由。すべてが与えられるのは、すべてを諦めた時だ。

もう何も欲しがらなくなった時に、すべてがあふれんばかりに与えられる。

 

歩いている時、人はひとりきりではありえない。

 

歩き続けることで生じるのは、他者に対して何も感じなくなる。ルソー

 

健康の度合いは、どのくらい朝が好きかによって、はかられる。ダヴィド・ヘンリー・ソロー

一番感動したのが、アルチュール・ランボーの章。

10代の後半にしか詩を書かず、筆を置き、砂漠の商人として短い生涯を終えました。

徒歩で欧州やアフリカ大陸を歩いた天才詩人。

感動の章でした。

おすすめのユーチューブ(サントリー・ロイヤルのランボーCM)です。

http://www.youtube.com/watch?v=hy-z421FwGQ

同書を出版したのが、山と渓谷社(ヤマケイ)というのも面白いですね。

歩くことが好きな人、必読の一冊です。

同書を読んで、歩きはじめる人が出てくるかもしれません。

読書好きとして、今年一番の収穫でした!


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