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能率技師のメモ帳 経済産業大臣登録中小企業診断士・特定社会保険労務士の備忘録

マネジメント理論、経営理論を世のため人のために役立てるために

アルケミスト 夢を旅した少年・・・ブラジル人のパウロ・コエーリョさんが著した冒険ストーリー ワンコインで買える至福の一冊

2025年03月14日 | 本と雑誌

書評で高い評価を得ている小説を読んでみました。

わずか196ページの小説です。

羊飼いの少年が、スペイン・アンダルシアからエジプトのピラミッドに向けて冒険の旅に出発する物語。

砂漠を踏破し、さまざまな危険を冒した冒険、途中、恋をし、さまざまな人に会いながら、自分の人生を切り拓いていくストーリーです。

アルケミスト 夢を旅した少年

パウロ・コエーリョ著  KADOKAWA刊 560円+税

 

著者は、ブラジル・リオデジャネイロ生まれのパウロ・コエーリョさん。

同書で世界ベストセラー作家になりました。

 

訳者は、東大法学部、大蔵省出身の山川鉱矢さんと、東大経済学部、マッキンゼー出身の奥さん亜希子さん。

読みやすい翻訳で、物語に没入することができます。

「何かを強く望めば宇宙のすべてが協力して実現するように助けてくれる」

「前兆にしたがうこと」

書名の「アルケミスト」は、錬金術師のこと。

この物語のキーパースンです。

日常生活に埋もれ、冒険や遊びを忘れた大人たち・・・。

このスピリチュアルな冒険小説で異次元を体験することが出来ます。

同書を読めば、新たな視界を得ることができると思います。

経営コンサルタントの山口周さんの新刊「人生の経営戦略」の巻末にあるブックガイドにも「アルケミスト」が出ています。

並みいる経営の名著の中にランクインしています。

人生の「目標設定」に役立ちます。

ワンコインで買える至福の一冊。

おすすめです。


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経営参謀としての士業戦略 AI時代に求められる仕事・・・弁護士、公認会計士、税理士、司法書士、行政書士、中小企業診断士、弁理士のサバイバル戦略

2025年02月26日 | 本と雑誌

AIやDXの進展により、なくなる仕事が出てくる近未来。

ChatGPTもかなり精度が高まってきました。

士業、サムライ業も例外ではなく、今までのような定型業務、代書仕事では食っていけなくなることも考えられます。

たいへんです。

経営参謀としての士業戦略 AI時代に求められる仕事

藤田耕司著 石下貴大著 日本能率協会マネジメントセンター刊 1650円

 

著者は、公認会計士・税理士と行政書士の2名。

AI時代に求められる士業の在り方について提言しています。

機械が出来ないのは、Think(思考力・創造力)、Humanity(人間性)、Body(物理的実体・法的権利帰属主体)。

クライアントに寄り添い、信頼関係のもと、経営参謀として活動することを推奨しています。

著者は、経営心理士講座を主催し、経営と心理学の融合を目指しています。

 

目次

第1章 AI時代に士業が求められる仕事・・・士業の間接的技術的失業

第2章 士業の業務が自働化される可能性

第3章 AI時代の事業戦略 自動化されにくい業務・・・参謀

第4章 経営参謀になり業務を獲得する

第5章 士業の可能性をさらに広げる・・・士業の枠にとらわれない

第6章 これからの士業のマーケティング戦略 紹介、web・・・自働化されにくい業務の獲得

第7章 これからの士業の組織戦略・・・従業員の意識を変える

第8章 これからの士業の意識戦略・・・未来の仕事のために

 

同書では、実際のケースも取り上げられています。

弁護士、公認会計士、税理士、司法書士、行政書士、中小企業診断士、弁理士の実例が紹介されています。

 

税理士の仕事である仕分けや仕訳帳づくりもレシートをスキャンすればPCに自動入力されたり、弁護士の扱う過去の判例、通説をPC検索できたり、特許情報をPC検索できたりする状況が既に現実のものとなっています。

国家資格で守られながら、今までのように定型業務、代書仕事では食っていけなくなるリスクは高いと思います。

著者の推奨する「経営参謀」という仕事も難易度が高いです。

また、資格の枠組みから抜け出さないと、仕事の幅が広がらないと指摘します。

経済産業省、中小企業庁でも「伴走支援」というコンセプトを打ち出しています。

これからの士業は、AI、DXを使いこなすとともに、AIに出来ない仕事をやっていくしか生き残れないと思います。

クリエイティビティ、マネジメント、ホスピタリティ・・・これらがサバイバルの鍵になると思います。


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週刊ダイヤモンドが販売中止・・・2月22日号でフジテレビ関連記事に誤記があり、急遽販売中止になりました びっくり!

2025年02月20日 | 本と雑誌

書店のビジネス雑誌のコーナーに行って、ビックリ!

なんと、週刊ダイヤモンド最新号が販売中止とのこと。

過去、急遽販売中止というニュースは見たことがありません。

週刊ダイヤモンド2月22日号のフジテレビ関連記事に誤記があり、急遽販売中止になったとのことです。

週刊ダイヤモンド誌の印刷、製本、流通は既に終わっているのでしょうから、大損害でしょうね。

でも、真実の報道というマスコミの使命からすると、正しい判断だと思います。

売らんかな、という文春砲やフジテレビの商法からすると、ガバナンスや企業統制が機能しているダイヤモンド社です。

好感持てますよね。

 

ダイヤモンド社のwebサイトにも、お詫び文が掲載されていました。

 

2025年2月17日に発売予定だった『週刊ダイヤモンド2025年2月22日号』の第1特集「フジテレビ自壊 メディア・広告連鎖危機」において、アンケート結果を記載した一覧表で誤記(回答企業名と回答内容の不一致)が判明いたしました。

そのため、書店およびコンビニエンスストアでの販売を中止いたしました。しかし、定期購読分については発送停止の措置が間に合わなかったため、定期購読者の皆様には正しく修正した記事と一覧表を速やかにお送りする手配を進めています。

読者の皆様ならびに関係者の皆様には、多大なご迷惑をお掛けしましたことを深くお詫び申し上げます。

以下に、正確なアンケート結果を含む記事を掲載いたします。

フジテレビ問題を受けて、スポンサー企業はどのように対応したのか。

ダイヤモンド編集部が1月中旬にフジテレビでCMが流れた435社・団体を対象に調査を実施したところ、161社・団体の出稿打ち切りが判明した。特集『フジテレビ崩壊 沈むメディア帝国』の本稿では、435社・団体の広告出稿の対応状況を公開する。(ダイヤモンド編集部)

フジテレビ「スポンサー企業」一斉調査、CM放映した435社・団体の対応は | フジテレビ崩壊 沈むメディア帝国 | ダイヤモンド・オンライン (diamond.jp)


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大道芸とランボー・・・あんな男、ちょっといない 砂漠の商人に転身した天才詩人・・・秀逸なサントリー・ウイスキー「ローヤル」のテレビコマーシャル

2025年02月17日 | 本と雑誌

最近、若い大道芸の役者さんをよく見かけます。

週末のゲートパーク広島・・・旧広島市民球場跡地に造られた市民広場です。

黒いスーツを着た若い大道芸人さんが、自慢の技、テクニックを披露していました。

投げ銭で盛り上げる推しファンもいました。

東京や横浜でも路上パフォーマンスをする芸人さんや大道芸役者も増えています。

思い出したのが、詩人ランボー。

フランスが産んだ天才詩人です。

「ランボー詩集」

堀口大學訳、新潮文庫から出されている一冊です。

おそらく高校時代に買ったものだと思います。

難解ながら、どことなく魅了されるランボーの詩。

 

アルチュール・ランボー(1854年~1891年)は、フランスに生まれ、小さなときから勉強秀才。

15歳から詩作をはじめ19歳で創作活動を止めます。

そう、天才詩人ランボーは10代後半しか詩を創っていないのです。

その後、欧州を放浪、そしてアフリカに渡り砂漠の商人となります。

なかなかの商才があったらしく、王室御用商人になって一財産を作った翌年、大病を患い、片足を切断。

37歳の時に生涯を閉じます。

 

そのあとに続く、タダイズム、シュールレアリズム、実存主義に多大な影響を与えます。

凡人の自分としては、天才詩人の世界に入りきれず、でも、その言葉の魔法に惹き込まれていったことを覚えています。

 

そんな中、出てきたコマーシャルフィルム。

サントリー「ローヤル」のCFです。

マーク・ゴールドバーグの音楽に合わせて展開されるシュールな世界。

たちまち虜になりました。

そこで入るナレーションのコピーは、ランボーの全てを語りつくしていました。

 

その詩人は底知れぬ渇きを抱えて放浪を繰り返した

限りない無邪気さから生まれた詩

世界中の詩人達が青ざめたその頃

彼は砂漠の商人

詩なんかよりうまい酒をなどとおっしゃる

永遠の詩人ランボー

あんな男・・・・・・ちょっといない。

 

http://www.youtube.com/watch?v=hy-z421FwGQ

(ユーチューブで当時のフィルムを発見しました)

 

1982年に放映されたこのコマーシャルフィルム。

芸術作品です。

まさに広告界の金字塔だと考えています。

ランボー編の後、アントニオ・ガウディ編(こちらも優れた秀作です)、李白編があったように記憶しています。

当時は、バブル前・・・サントリー宣伝部の時代を切り取る切り口の鋭さ、無謀にもランボーを取り上げた勇気・・・スタンディングオベーションです。

なぜ、今、ここまで踏み込んだCFが出て来ないのでしょう?

残念でなりません。

 

この作品は、自分自身、その後、広告業界を目指した起点となったようにも思います。

ランボー詩集は、わずか157ページ。

初期詩編、後期詩編、地獄の一季、イリュミナシオンから構成されています。

 

代表作の「地獄の一季」、次の世代に大きな影響を与えた「イリュミナシオン」・・・。

哲学者ウィトゲンシュタインが「語りえぬものの前では沈黙」と吐き捨て一時哲学の世界を去ったように、ランボーも詩作からエスケープしていきます。

ランボーの詩で最も愛すべき詩「永遠」から・・・・・・

 

永遠

 

もう一度探し出したぞ。

何を?永遠を。

それは、太陽とつがった

海だ。

 

待ち受けている魂よ、

いっしょにつぶやこうよ、

空しい夜と烈火の昼の

切ない思いを。

 

人間的な願望から

人並みのあこがれから、

魂よ、つまりお前は脱却し、

そして自由を飛ぶという・・・。

 

絶対に希望はないぞ、

希いの筋もゆるされぬ。

学問と我慢がやっと許してもらえるだけで・・・。

刑罰だけが確実で。

 

熱き血潮のやわ肌よ、

そなたの情熱によってのみ

義務も苦もなく

激昂ぶるよ。

 

もう一度探し出したぞ。

何を?永遠を。

それは、太陽とつがった

海だ。

 

ウイスキーとランボー。

なんでこんなに合うのでしょうか?

琥珀色の液体を見るたびに、ランボーの世界に惹き込まれていきます。

天才詩人ランボーに乾杯!


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幸福の迷宮 スペインの売れっ子経営コンサルタントが書いた幸せ探しの物語・・・君の窓がどんなに小さくたって、空はいつだって広い

2025年02月14日 | 本と雑誌

古書店で一冊の素敵な本を発掘しました。

町はずれの繊維工場を解雇された一人の女性の冒険ストーリー。

主人公の女性は、仕事ばかりの毎日と賃貸アパートしか持っていない夢追い人・・・。

「不思議な国のアリス」のような仮想空間の中で幸福を追い求める物語です。

幸福の迷宮

フレックス・ロビラ&フランセスク・ミラージェス著  田内志文&鈴木亜紀訳

ゴマブックス刊  1200円+税

 

著者はスペイン人。MBAホルダーの売れっ子経営コンサルタントです。

ベストセラーになった「Good Luck」の著者でもあります。

 

主人公のアリアドナという女性が、幸福の迷宮の出口を探す旅の中で様々な人に会い、そこで得た教訓をメモしていきます。

一部を紹介させていただきます。

 

人の心の中は迷宮

 

たくさんの人たちが幸福の迷宮で迷っているのは、愛をあたえ、愛を受け取る秘訣を忘れてしまっているから

 

夢がない人間は死んだも同じ

 

ときどきものの見方を掃除する

 

夢をかなえるためには恐怖心がつきもの

 

幸福は遠くにあるものと思っているけれど、本当はもっともっとずっと近くにある

 

人が出会う障害物は、ほとんど自ら作り上げたもの。なぜなら人は夢が叶うことを恐れるから

 

笑いは心配事を消し去ってくれる力を持っているんだ

 

君の窓がどんなに小さくたって、空はいつだって広いよ

 

過去には君の未来が描かれている

 

生まれるためには、まず死ななければいけないんだよ

 

さあ、何のために生きるのかね?

 

幸福はゴールではなく、香り

 

幸福は探すものではなく、ひょっこり出会うもの

 

心配事が何かあったとしたら、その陰には僕らが探し回っている宝が眠っている

 

自分と接したあと、誰かの人生がちょっとだけいいものになる

 

選ぶことを恐れずに生きることが幸せ

人は何かを選ぶこともも放棄することもできる

自分で選ぶことをやめてしまった時、人は迷宮に迷いこむ

 

誰かと接するたびに、人生をよくするチャンスがある

この物語の主人公は、3つの質問に答えながら、旅を続けていきます。

3つの質問

1 あなたは何者だ?

2 あなたはどこから来たの?どこに行くの?

3 あなたは、ここで何をしている?

画家のゴーギャンの名作を彷彿させます。

キャリア論の自己分析の手法にも繋がる直球の質問のようですね。

巻末には、20人の偉人の名言が紹介されています。

大好きな実存主義の元祖キルケゴールの箴言もありましたので紹介させていただきます。

幸福のドアは内側に向かって開くから

開けるときは一歩下がらないといけない

押せば押すほど締まってしまう   セーレン・キルケゴール


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人生の経営戦略・・・山口周さんの新刊 MBAで学ぶ経営戦略論やマーケティング理論を自分の人生に応用すると・・・

2025年02月09日 | 本と雑誌

大好きな山口周さんの新刊が出版されました。

amazonに発注、すぐに到着しました。

人生の経営戦略

山口周著  ダイヤモンド社  1990円(税込)

 

同書のキャッチコピーです。

「最も苦しく、最も面白いプロジェクトは人生だった」

「人生の迷いに経営学で答えを出す!」

「自分の人生を自分で考えて生きるための戦略コンセプト20」

博覧強記の山口周さんが、経営学を人生に活かしていく・・・これだけで面白そうです。

 

哲学が専門だった著者・・・MBAではなくリベラルアーツの大学院修了後、電通やボストンコンサルティングで経営コンサルタントとして活躍されました。

そこから、研究者、実践家、講演家として独立・・・まさに、この本どおりライフ・マネジメント・ストラテジー(人生の経営戦略)を展開、同書の土台になっています。

著者の失敗談や成功体験も織り込まれており、説得力があります。

同書で取り上げられている20の戦略コンセプトです。

 

パーバス・・・人生というゲームの基本原理を押さえる

ライフサイクル・カーブ・・・超長期のプロジェクトロジックを持つ

キャズム・・・兆しをとらえ時期尚早で動く

適応戦略・・・想定外の出来事をチャンスとして取り込む

ポジショニング・・・居場所を決める

CSV競争戦略

内発的動機づけ・・・「頑張る」は「楽しむ」に勝てない

リソース・ベースド・ビュー・・・他人には模倣できない特徴に着目する

ブルー・オーシャン戦略・・・自分ならではの「組み合わせ」をつくる

創造性理論・・・打率より打席数を重視する

正味現在価値

ベンチマーキング

サーバントリーダーシップ・・・与える喜び、支える喜びを糧にする

人生は春夏秋冬。

秋、冬の時代は、サーバントリーダーシップで次世代、若手に貢献すべしと指摘します。

 

巻末には、独習用のブックガイドも付いており、とても親切な一冊です。

(日経文庫の「知的戦闘力を高める独学の技法」もお薦めです)

知的戦闘力を高める独学の技法 山口周さんの日経ビジネス人文庫新刊が出ました ビジネス力とリベラルアーツをパワーアップ! - 能率技師のメモ帳 経済産業大臣登録中小企業診断士・特定社会保険労務士の備忘録 (goo.ne.jp)

著者も書かれていますが、同書は「イノベーションのジレンマ」で有名なハーバード大学MBAのクリステンセン教授の「ライフ オヴ イノベーション」にインスパイアされたものだそうです。

基本コンセプトは同じです。

流れるような展開・・・先へ先へ楽しく読み進めることのできる「人生の経営戦略」。

2時間で一気に読了することが出来ました。

今年は、まだ1ヵ月強しかたっていませんが、その中でもイチオシの一冊です。


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名著「失敗の本質」が100万部突破!故・野中郁次郎先生の共著「失敗の本質」は日本の組織どこでもある欠陥をあぶり出しています

2025年02月06日 | 本と雑誌

先月お亡くなりになった野中郁次郎一橋大学名誉教授。

改めてお悔やみ申しあげます。

中国新聞朝刊の一面の書籍広告欄に「失敗の本質」の広告が掲載されていました。

名著「失敗の本質」が、なんと100万部突破したとのこと。

歴史書としてだけではなく、ビジネス書、組織論としての位置づけもあったことが、ベストセラー、ロングセラーになった理由だと思います。

また、文庫本化も部数を伸ばした理由だと思います。

「失敗の本質」は、防衛大学校の教授陣を中心に、野中郁次郎先生らが加わった共著。

太平洋戦争中の日本海軍、日本陸軍の戦い方、敗戦原因について分析された大著です。

ノモンハン事件・・・失敗の序曲

ミッドウェー作戦・・・海戦のターニングポイント

ガダルカナル作戦・・・陸戦ターニングポイント

インパール作戦・・・賭けの失敗

レイテ作戦・・・自己認識の失敗

沖縄戦・・・終局段階での失敗

同書では、6つの作戦、戦いについて史料に基づき専門家の分析が綴られています。

そもそも経済規模が11倍もある米国に戦争をしかけるということそのものが「大失敗」だったと思いますが、太平洋戦争の日本の作戦それぞれにも「失敗」がたくさん積み重ねられています。

日本の組織、意思決定が、いかに合理的でなかったのかをあぶり出しています。

これでは必ず負けます。

同書の肝と言える図表です。

野中先生は、続編として、「戦略の本質」が出しました。

こちらは第二次世界大戦前後にあった戦争を取り上げています。

こちらも、とても面白い一冊です。

若い方は、こちらから入られる方が良いと思います。

そして、失敗、戦略に次いで、野中先生が編著された「失敗の本質を超えて」。

こちらは、日本の防衛論、自衛隊のあり方、戦い方について解説されています。

改めて「失敗の本質」を読んで、良くも悪くも日本人の特性が自分自身の中にもあることを感じた次第です。

論理性、合理性だけが素晴らしいとは思いません。

ただ、気分や感情、その場の空気で動くことは、きわめてリスキーだと思います。

結論としては、戦っては駄目・・・孫子のように「戦わずして、勝つ」のが君子の戦略です。

野中先生に教えていただいた教訓、教えを今後も活かしていきたいと思います。

合掌!


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第4の波 AI・スマホ革命の本質・・・大前研一さんの新刊新書 「尖がれ!」「とんがれ!」・・・大前研一さんのメッセージ

2025年01月07日 | 本と雑誌

大好きな大前研一さんの新刊新書が刊行されました。

第4の波 AI・スマホ革命の本質

大前研一著  小学館新書  1078円+税

 

大前さんは、マッキンゼーの経営幹部、トップコンサルタントとして活躍された経営のレジェンド。

すでに80歳を超えられていますが、カミソリのような鋭い切れ味の分析力、提言力には驚かされます。

 

目次

序章 第3の波すら超えられない日本

第1章 第4の波とは何か 日本人が早急に知るべき世界の最新潮流

第2章 生き残りのカギは「スパイク型」 自分の強みを尖らせろ

 

「第3の波」は1980年に故アルビン・トフラーさんが上梓したベストセラー本。

トフラーさんと大前さんは親友で、今回は「第3の波」の次に来るであろう世界を大前さんが書きました。

第1の波 農業社会 農業革命

第2の波 工業化社会 産業革命

第3の波 IT社会 情報化

そして、著者が指摘するのは「第4の波」は、AI、スマホ革命による「サイバー社会」。

米国のGAFAM(グーグル、アップル、メタ、アマゾン、MS)が牛耳るデジタル、サイバーの世界は更に進化、深化していくと指摘します。

AIにより消えていく仕事もあるけれども、新しい仕事も出てくる・・・さらにはAIには代替できないエッセンシャルワーカー(看護、介護など)の需要は決してなくならないと言います。

 

日本は、経済社会全体が「第2の波」の工業化社会の中にとどまっており、このままでは更なる敗戦を繰り返すと喝破。

これからは、会社も個人も、強みを活かした「尖がり」が不可欠だと喝破します。

トンガリを持った会社や個人を「スパイク型」と読んでいます。

文科省主導の工業時代適応の教育のままではサイバー社会を生きる次世代も育たないとし、学習指導要領や偏差値教育は廃止すべきであるとします。

こどもたちには、「スマホ構想力」を身につけさせろ!と大前さんは言います・・・。

今では、スマホ一台で、創作やアウトプット、インプットまで何でも出来る時代。

小学生でもデジタル・ゲームを作ることが出来ます。

「尖がれ!」「とんがれ!」・・・大前研一さんからのメッセージです。


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老いを読む 老いを書く・・・酒井順子さんの新刊新書 人生最後のギャンブルである「老後」をどう生きるか?

2025年01月06日 | 本と雑誌

大好きな酒井順子さんの新刊新書が発刊されました。

今回のテーマは、誰にでも訪れる「老い」。

著者は、「日本は老い本大国」であるとし、「老い本は不安と希望のしるし」と喝破します。

老いを読む 老いを書く

酒井順子著  講談社現代新書  960円+税

 

同書は、いつもの酒井節が弱くなっているような気がします。

ベースは、100冊以上の「老い本」を読みこみ、丁寧な解説とコメントを加えるというスタイルをとっています。

今や老い本の古典である「楢山節考」「恍惚の人」「徒然草」などを取り上げ、巻末には老い本年表が掲載されています。

 

目次

第1章 老いの名作は老いない

第2章 老いをどう生きるか

第3章 老いのライフスタイル

第4章 老いの重大問題

 

同書では、いつもの酒井節が炸裂する場面もあります。

定年クライシス・・・会社人生が終わる「生前葬」

60代・・・老人界のフレッシュマン

乙女老女は未来志向・・・黒柳徹子は老い本を書かない ラスボス森茉莉

人生最後のギャンブル

広島から全国に広まったスーパーお婆ちゃん石井哲代さん103歳も取り上げられています。

広島県尾道市で一人暮らしする石井ばあちゃん。

地元紙の中国新聞の記者に注目され、記事化され注目を浴びます。

その後、「102歳、一人暮らし 哲代おばあちゃんの心も体もさびない生き方」を出版。

この本は、17万部売れ、全国的なベストセラーになりました。

現代の、きんさん、ぎんさんですね。

酒井順子さんの新刊本・・・「老い」について様々な角度から掘り下げていきます。

誰もが迎える長い老後・・・新たな視点を与えてくれる素敵な一冊です。


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年収1億円を稼ぐ人、年収300万円で終わる人・・・午堂登紀雄さんが説く年収1億円をゲットするために捨てるべきもの4つ

2025年01月04日 | 本と雑誌

立ち寄った古書店で大好きな午堂登紀雄さんの書籍をゲット!

何と、税込み99円です(笑)。

資本主義社会、複雑な現代社会を生き抜いて行く上で、橘玲さんと午堂登紀雄さんの書籍は必須です。

 

マンガ版「年収1億円を稼ぐ人、年収300万円で終わる人」

午堂登紀雄著  岡本圭一郎作画  Gakken刊 1200円+税

著者は、1971年岡山県生まれ。

米国公認会計士であり、事業を営む経営者でもあります。

机上だけで論じる物書きさんより、説得力があります。

 

同書は、午堂さんが書いた原書をベースに漫画化したもの。

65歳になった生涯平社員の主人公が、時間をワープして過去を変えていくというストーリーです。

主人公は、家庭内離婚の妻、引きこもりの息子を抱えています。

そこに、「クローバーの妖精サラ」が突如現れ、過去にワープさせ、主人公の行動を変え、未来を変えていきます。

資格を取ったり、騙された手口をビジネスに応用したり、つき合う人を変えたり・・・と主人公は自分の人生を変えていきます。

著者は、年俸を上げるためには、次の4つを変えろと言います。

「時間貧乏を捨てろ!」

「クソ真面目を捨てろ!」

「ヘラヘラ人間関係を捨てろ!」

「ビビリ人生を捨てろ!」

 

以下、著者の言う教訓を、いくつかピックアップしてみました。

 

年収300万円の人は、スタバでコーヒーを買うが、

年収1億円の人は、スタバで勉強する空間を買う

 

年収300万円の人は、「できない」と正直に言い、

年収1億円の人は、「できる」とウソをつく

 

年収300万円の人は、同じレベルの人とつきあい、

年収1億円の人は、上位レベルの人と近づく

 

年収300万円の人は、自分の話したい事を喋るが、

年収1億円の人は、相手が話したいことをしゃべらせる

 

年収300万円の人は、ギャンブルを嫌がるが、

年収1億円の人は、ギャンブルを好む

 

年収1億円が良くて、年収300万円が駄目だとは思いませんが、資本主義社会のルールを知っているか知らないかは、長い人生の中で大きな差が出てくると思います。

実際、どこの国でも「格差」が拡大しています。

 

さらに、著者は言います。

日常にアンテナを立てろ!

毎日が仮説検証、毎日が試行錯誤!

プロポーズもビジネスチャンスも、先手必勝でうまくいく

自分の人生のハンドルは自分で握る

 

なるほど、です。

基本は、行動!アクション!です。

まずは一歩踏み出してみようと思います。


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