癒しの庭Ⅲ

集おう癒しの庭へ

宮沢賢治の黒い土と素敵な森の宅配便

2015年12月01日 | ガーデニング

 

 

 

早いですね。

もう12月

今週あたりは雪になるらしい

 

真っ赤な葉をつけて冬支度を終えた

ブルーベリーも

すっぽりと雪におおわれるのでしょうか。

 

 

 

 

 先日小学校の紫根染体験に行ったときに

子どもたちが

この実を見て

ブルーベリーの実・・・?

と言っていましたが

これは落葉低木サワフタギの実です。

 

 

 

 

 春には

こんな真っ白な花をつけていた

サワフタギは

秋になるとブルーの宝石のような実をつけます。

 このサワフタギのことを

宮沢賢治が書いているのが

紫根染について・・・

 

 

盛岡の産物の中に

紫紺染(しこんぞめ)といふものがあります。

これは紫紺という桔梗(ききょう)によく似た草の根を

灰で煮出して染めるのです。



 これが宮沢賢治の作品

「紫紺染について」の冒頭に出てくる文です。

 

物語には、西根の大男が出てきます。

県のえらい先生方や研究者たちが

一体紫根染をどのようにして染めるのか困って

昔、紫根を売ってお酒に変えていたという大男の記事を見付けて

その息子の大男を「ハイカラなレストラン」に招待し、教えてもらおうとします。

そこで、教えてもらったのが

あれは現今(げんこん)西根山(にしねやま)にはたくさんございます。

私のおやじなどはしじゅうあれを掘(ほ)って

町へ来て売ってお酒(さけ)にかえたというはなしであります。

おやじがどうもちかごろ紫紺(しこん)も買う人はなし

困(こま)ったと云(い)ってこぼしているのも聞いたことがあります。

それからあれを染(そ)めるには

何でも黒いしめった土をつかうというはなしも

ぼんやりおぼえています。

 

この黒い湿った土とは

サワフタギの灰のことを言っているのでしょうか。

鹿角紫根染・茜染を染めるには

サワフタギを焼いてできた灰を使います。

そのサワフタギの灰汁で130回の下染を施し

12回もの本染めを行い

長い年月をかけて染めるのが

栗山家の伝統の古代鹿角茜染です。

 

 

 

 

山菜ガールこと

栗山奈津子さんが

28日・29日に東京・渋谷で開催された

地方創生まちづくりEXPO「まちてん」で

人間国宝栗山文次郎さんが染めた茜染の着物姿で

プレゼンテーションを行いました。

「あきた森の宅配便」栗山奈津子さんは

首都圏などの顧客に対して

秋田の貴重な山菜を届けるビジネスモデルを確立した若き事業家です。

環境省の「グッドライフアワード2015」でも

環境大臣賞最優秀を受賞し

注目を浴びている素敵な女性です。

奈津子さんは

栗山文次郎さんの親戚にあたるのですよ。

今回の「まちてん」では

鹿角紫根染・茜染研究会のアピールもしてくださり

とても嬉しく心強く思っています。

 

緑を基調にした帯と帯締めで

ふるさとの森を思わせる

和服姿

さすがは聡明な奈津子さんらしいですね

 

 

 

 

 癒しの庭のタチアオイが

新しい命をしっかりと育んでいます

こんな緑を見つけると

春の息吹が楽しみになってきます。


 

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