今日はとっても嬉しいことがありました~
工房のお仲間の青年から
貴重な黄檗(キハダ)を頂きました~
草木染に使われる黄檗は
綺麗な黄色に染まり
木の内皮は
健胃・整腸剤に使われ
黄檗(おうばく)と呼ばれます。
黄檗は防虫効果もあるため
経文や戸籍帳等にも使われたようです。
最も古い黄色は黄檗(キハダ)で染められ
「正倉院紙」の黄紙や黄染紙は
すべて黄檗で染められていました。
そんな黄檗は
たやすく手に入れることができないのですが
伝統の古代の色を再現したいと
頑張っている
仲間の青年がわざわざ持ってきてくださったのです、
今から24年も前に
この黄檗で草木染体験をするために
とても難儀した経験があります。
カンナで削ったり
ジューサーで砕いたり
染料にするまでが大変なことでした~
今日届けてくださった黄檗は
わざわざ削って持って来てくださったのです
大感激~
24年前に染めた黄檗のハンカチです。
懐かしく思い取り出してみましたが
大分退色しています~
ふた昔も前のことですものね・・・
延喜式(えんぎしき907~927)によると
当時は染色はすべて植物による草木染めでした。
階位によって定められた服色があり
それを染めるための材料の数量がきっちり示され
薪などの燃料の分量が書かれてあります。
黄檗と藍を使って
浅緑や青浅緑、白藍、浅藍、中藍、深き愛などを
染めることなども延喜式には記されています。
伊勢神宮に行ったときに
遷宮館で見た御装束神室の絹と植物染料は
7色ありました。
紫根、藍、日本茜、黄ハダ、クチナシ
紅花、刈安です。
きらめく古代の色を生み出す植物です
下呂温泉の能舞台で見た
伝統の古代の色に
心ときめいたことを思い出しています~
今工房では
伝統の色を追い求め
紫根染と茜染に取り組んでいますが
なかなかに難しくて・・・
1000年以上も昔の王朝世界の
色が再現されたらどんなにか楽しいでしょう。
夢のような話です・・・
若い方々の情熱に支えられ
自然の恵みとかかわる時間が
今日もゆるやかに流れています
福寿草
「幸福」「幸せを招く」「永久の幸福」の
花言葉いいですね~
冷たい雪の下で春を待ち
暖かな日差しが差しこむ頃に
鮮やかな黄色い小さな花を咲かせ
幸せを運んでくれる花
今日の気持ちにピッタリ・・・
キハダがやって来た~
心温まる
ひとあし早い春の訪れです