隣の市のK氏宅のお庭の工事が始まりました。昨日お邪魔しましたが天候が悪く工事は行われていませんでした。
玄関前に大きな橋が置かれていました。我が家の橋の1.5倍ほどももあり(2m)、厚さも十分、弧も深く巨大な「琥珀石」から削り出して作られたことが感じられる立派なものです。江戸城大奥の庭園に架けられ篤姫様がお渡りになった橋より大きいかもしれません。
国内は勿論、中国の資源も次第に枯渇することでしょうし、こうした巨大な造形物は将来貴重なものになることは間違いありません。

裏庭に回ってみると、お庭にはブルーシートがかけられていました。

ブルーシートの下は鉄筋はもう置かれ、モルタルを塗る直前の様子でした。
今日は施主ご夫妻がお仕事で不在の中でお庭工事が行われます。
モルタルがお庭全面に塗られると添景の植物を植えることが出来なくなります。お庭全体の中に1~2カ所は和の植栽が出来る場所を作って欲しく今日もK氏宅に出かけました。
10時半頃には「石のむろじ」さんのお仕事はとても進んでいました。大きなコンクリートミキサー車1台に、砂利やセメントを積んだトラックが2台、乗用車が1台の計4台で、5人の職人さんがいらして仕事をしておられました。

裏庭の奥の方は、もうモルタルが塗られて砂利(平川の砂利)その上に砂利が塗られていました。

「石のむろじ」の若旦那様自らが砂利を塗っています。汗を流しながらも楽しそうにお仕事をしています。私もこうしたお仕事は楽しいお仕事だと思います。
草が生えて困っていたお庭が途端に、永久に草一本無い庭に変わります。加えて砂のお庭は古来からのお庭同様、砂紋や紗壇などの新たな造形を加えることで楽しむお庭に変身します。住宅の設計などと同じように、これは絶対に楽しいお仕事です。
特に「石のむろじ」の若旦那様は、自分が設計した図面・デザインがそのまま現実のものになるのは楽しいことに違いありません。「庭園管理士」や「ガーデンデザイナー」「ハーブコーディネーター」などは自分の描いた理想を実現するその過程を楽しんでいるのだと思います。

庭に植える植物の場所(モルタルを塗らない場所)はここ1カ所をお願いしました。他はモルタル部分と従来のお庭の部分に大分隙間があったので特に作る必要はありませんでした。

地面に差し込まれている杭は、やがてモルタルを塗った後に引き抜かれ、その穴に砂利が詰め込まれます。そうすることでモルタルの上に溜まった雨水を地中に流し込むというように仕組まれています。我が家では長い板を池方向に向けて入れ、溜まった雨水は砂利の中を池に向かって流れて行くようになっています。杭をたくさん打つのは新たな手法、「石のむろじ」さんも研究を深めておられ素晴らしいです。

この職人の方が乗っている石の周りのモルタルの上には砂利を敷いていません。「石のむろじ」の若旦那さんも職人の方もにこにこ顔です。図面を見るとこの石の場所は「琥珀石」が「州浜」のように敷かれる場所なのです。その為にモルタルの上に砂利を敷く必要が無く、このお二方の頭の中には敷かれる「州浜」の広さがあり、「それ位」とか「こんな感じかな」とかの物を創造する楽しい会話が行われていたのです。
私は午後から古文書の学習会があるので帰らなければなりません。まだまだ楽しい工事の様子を見学したかったのですが、帰らなければなりませんでした。
次回は今秋の土曜日が作業の日です。州浜やあの大きな橋が設置されます。K氏宅のお庭が見えて来る日です。
またまた、お邪魔させて頂きます。宜しくお願いします 
附けたり ・・・ 石蕗(ツワブキ)