せっかち散歩

ゆっくり急げ、時間がないから

ヒメシャラ

2010-11-30 | 日記

公園の中でとりわけ赤く、むしろ紫がかった赤に紅葉している木があって近寄ってみるとツバキ科ヒメシャラだった。ヒメシャラはこんな色に紅葉するんだと感心。


独特の冬芽でヒメシャラであると分かった。


樹皮は淡い赤褐色で平滑光沢があり薄く剥がれ特徴的。

ナンキンハゼ

2010-11-30 | 日記
本当に早いものでもう師走。あという間に過ぎて行く時間。追いかけて、たくさんのことをしようとすればするほど逃げて行って、気がついたら時は過ぎている。時間が余ってすることが無いのも困ったことだけど、忙しすぎて自分の時間を失うのも嫌だなあ。要はどれだけ自分のやりたいことに集中して時間を費やせるか、どれだけ充実した時間を過ごせるか、どれだけ心温まる時間をもてるか、ということなのだろう。


公園でトウダイグサ科ナンキンハゼを見つけた。白い種子がとても印象的。


色とりどりの紅葉をほとんど落としてしまい、枝ではその果実が裂開し中から白い種子が顔を出している。

 
葉の形もかわいいし紅葉もすばらしい。スズメがたくさんやってきてその白い種子をたべていた。

ベゴニア・センパフローレンス

2010-11-30 | 日記

シュウカイドウ科ベゴニア・センパフローレンスが公園の片隅のプランターに植えられていた。これは鮮やかな赤だがその他にピンクや白もある。ベゴニア・センパフローレンスはベゴニアの中ではポピュラーで比較的寒さに強く育てやすいらしい。別名は四季咲きベゴニアというように春から晩秋まで花を咲かせる。


花をよく見ると雄花と雌花があることがわかる。雄花は雄しべだけが集まっていて、花びらは2枚が大きく2枚が小さい。雌花は雌しべが3本に分かれていて捻じれている。花びらは大小あわせて5枚ある。写真では左が雄花で右が雌花。

アオハダ?、ガマズミ、キブシの果実

2010-11-30 | 日記
モチノキ科アオハダ

民家の庭から大きく道に張り出した枝には小さな赤い果実が無数についていた。

 
はじめウメモドキかな?と思ったが短枝が発達しているようだし、樹高も7m以上あるのでモチノキ科アオハダかな?樹皮を少し剥いで青かったら間違いないだろうけど、それは無理な話。

 
それにしても赤い実と青空はいいコントラスト。葉をみるとウメモドキにも見えてくるから悩ましい。



スイカズラ科ガマズミ

里山を歩くとガマズミの真っ赤な果実に出会う。



キブシ科キブシ

こげ茶色になっている果実をまだつけているキブシだった。

 
一瞬サクラかなと思うほど葉は似ている。果実をトリミングしてみると一部の果皮がむけて種子が並んでいるのが見える

レオノティスとカラミンサ

2010-11-30 | 日記
シソ科レオノティス

スーパーの店先に、とても目立つ橙色の花がいまどき満開で美しいのでつい車を止めて見に行った。青空に向かって何段にも火花が上がっているようで素晴しい花だ。


丈は2m以上あるが、花の形はサルビアを思わせるのでシソ科であることは容易に分かった。ネットで調べてみるとレオノティス・レオヌルスLeonotis leonurusの様な感じ。南アフリカ原産の品種で低木になり、樹高は2mほどになり大型。

 
花びらには橙色の毛がありライオンの耳に似ている?ので別名ライオンズイヤーというらしい。

 
花が咲き終わった後に茎に残る筒状の萼が面白い。葉は細長く8cm前後で鋸歯がある。


シソ科カラミンサ

隣にはやはりハーブのカラミンサ・ネペタ Calamintha nepetaだろうか、葉にはハッカに似たほのかな芳香がある。


ネペタはシソ科常緑多年草で花も葉も小さい。よく枝分れしている。花期は7月~11月と長い。

イロハモミジ

2010-11-28 | 日記

昨日早朝。中学校の下にある児童公園は誰もいない。しかし奥の方に燃えるような赤い木が目に飛び込んできた。イロハモミジのようだ。


その下では朝日に映えた紅葉がその下を明るく照らしている。

 
寺院に植えてあるモミジに匹敵する美しさではないだろうか。

ツタウルシとヌルデの紅葉

2010-11-28 | 日記

ウルシ科のハゼノキ、ヤマハゼ、ヤマウルシ、ヌルデもそしてツタウルシもよく紅葉する。職場近くの児童公園の脇の保護林の中でスギとコナラをよじ登るツル性の3出複葉の植物を発見した。ツタウルシのようだけど葉の裏の毛を見ないと確信が持てない。ツタウルシの場合かぶれやすいから注意が必要だけれど、この際仕方ないと手にとって葉裏の毛をみてツタウルシであることを確認。

 
ツタウルシの葉は3小葉。表面は無毛で、裏面は主脈と側脈および葉腋に褐色の毛がある。茎から気根を出す。


公園脇に車を止めるとその前にあるヌルデの紅葉のなんと美しいことか。

果実も見える。


下から見上げると色鮮やかなパラソルのように明るい。世の中にあるいやなことをすべて忘れさせるくらいの陽気さを持っている。たかがヌルデといってばかにはできないなあ。

 
ヌルデの果実は熟すと黄赤色で先端は白色。触るとロウ物質によりヌルヌルする。思い切って舐めてみると果実はかなり塩辛い。

シキミ、サカキ、ヒサカキ

2010-11-28 | 日記
11/27長谷川穂積がブルゴス(メキシコ)を破りWBC世界フェザー級王座を獲得した。今年の4/10バンタム級WBO世界王者モンティエール(メキシコ)に敗れて、スーパーバンタム級を飛び越えてフェザー級に転向しての快挙だった。癌で闘病していた母親が10/24に死去。その悲しみを乗り越えての勝利であるだけに本当に素晴らしい。力をもらった気がする。

職場近くの霊園にはツバキ科サカキとシキミ科シキミがあちこちに植栽されているので観察するのにはもってこい。どちらも常緑高木。葉の形もよく似ているので正しく覚えておかないと区別が難しくなる。今の季節は果実が見られる。


左側にあるのはシキミの果実と4枚のシキミの葉。中央右下の2枚はサカキ。右の2枚の葉はマサキ。上の4枚はツバキとサザンカ。


シキミ科シキミ
 
シキミは秋から冬にかけて星型の実をつけ熟すと橙色の種をはじき飛ばす。その果実の形があまりに不思議で神秘的。


ツバキ科サカキ

サカキは雌雄同株で両性花をつける。その果実は側枝基部の葉腋に1-3個が付き、直径8mmの球形で11月に黒色に熟す。

 
果実の先にはしばしば雌しべの花柱が残る。葉は互生し長さ6-10cmの卵状長楕円形で全縁。


冬芽は弓なりに曲がるのが特徴。遠くから見てもサカキとシキミは似ている。


ツバキ科ヒサカキ

この辺りの山を歩くとヒダカキはどこにでも見かける。今の季節は黒い果実が枝にびっしりついて少し気味が悪い感じもする。ヒサカキは雌雄異株で、その果実は葉腋に1-5個が付き直径は5㎜とサカキより小さい。果柄が約2㎜と短い。11月に黒紫色に熟し年を越しても枝に残る。

 
葉は互生し、長さ3-8cmの楕円形~倒披針形で鈍い鋸歯先は少し凹む。鋸歯がある点でサカキとすぐに区別できる。ヒサカキの冬芽もサカキに似て先は曲がる。

マユミ、ニシキギの紅葉とエノキ、ハギ、ヨシの黄葉

2010-11-23 | 日記
紅葉の季節になったけどなかなか遠出する時間も無いので地元の公園を散歩して紅葉を味わおう。知らぬ間に木々は色付いていてそっと音もたてずに季節が移っていく。黄色の葉は、秋になり葉の葉緑素が無くなって残されたカロチノイドの黄色だけが目立つようになったものらしい。一方赤い葉は赤い色素アントシアニンによるもの。寒暖の差により葉柄の付け根に離層が形成されると葉でつくられた糖分が葉にとどまりこの糖からアントシアニンがつくられて紅葉ができるという。


マユミ

真っ赤に色づいたニシキギ科マユミの果実と紅葉が雨上がりの青空に映えて美しい。


果実は果で四方形の面白い形をしている。4裂すると中から赤い仮種皮をつけた種子が見える。葉は対生し縁には細かな鋸歯がある。

ニシキギ

マユミと並んで紅葉が美しいニシキギ科ニシキギにも出会った。マユミを小型にしたような感じでコマユミともいう。

 
マユミもニシキギも果実は果で朱色の仮種皮に包まれた種子。左はマユミで右はニシキギ。


エノキ

空を見上げると青空と黄色のコントラストが見事だった。


よく見るとなんとエノキではないか、こんな黄葉が美しいとは。


ハギ

ハギの黄葉も美しい。この萩は葉が細長くて尖っているのでいつも見慣れているヤマハギとかミヤギノハギとは異なるような気がする。花の時期にまた来てみたいなあ。


ヨシ

この公園は不思議なことにヨシの湿原が横に広がっている。ヨシがこんなにも黄色になるとは思わなかった。


ヤギ
 
公園の横を流れる川の河川敷に2頭のヤギが放されていてのんびりと昼寝していた。のどかだなあ。

ハナツルソウ、ヒイラギモチ、ムベ

2010-11-23 | 日記
最近、大学近くの県立公園に足を運んでいない。この前少しの時間を見つけて出かけたところ、ハナツルソウ、ヒイラギモチ、ムベなどが目にとまった。


ハマミズナ科ハナツルソウ

塀に垂れさがるように広がっているのは多肉植物のハナツルソウ(花蔓草 Aptenia cordifolia)。


夏~秋にかけて、葉の下から、マツバギク(松葉菊)に似た赤い小花を咲かせる半耐寒性常緑多年草。


花径は約1.5cm くらい。とてもかわいい。


モチノキ科ヒイラギモチ

ハナツルソウのすぐ横に面白い葉の形をしたモチノキ科の植物が鉢植えにしてあった。葉は四角形状をした長楕円形、縁に針状の鋭い刺がある。革質で互生している。モチノキ科ヒイラギモチ。中国原産でチャイニーズ・ホーリーとも呼ばれる。雌雄異株。よく似たヒイラギはモクセイ科なので葉は対生。


アケビ科ムベ

垣根に絡んでいるのは常緑のツル植物のムベ。薄紫いろのボールかと思うような果実がいくつもぶら下がっている。

 
ミツバアケビやアケビの果実は熟すると割れて種子が散布されるが、ムベの果実は開かず閉じたまま。どんな味がするのかなあ。

 
天智天皇がある老人にムベの果実が健康のもとだと言われて食べてみた時に「むべなるかな(もっともなことだなあ)」と言ったらしい。ツルは右肩上がりでアケビやミツバアケビと同じ。ミツバアケビやアケビは落葉樹である点が大きな相違点。

捻じれたイヌシデ

2010-11-21 | 日記
人は過去を背負って生きている。成功した人も失敗した人も誰も現在に至るまでの歴史があって今の自分がいる。一本の線で切れ目なくつながっている。多くの苦難を乗り越えた人、多くの悲しみを味わった人の方がのほうが多くの優ししさを持っているようだ。たいていの場合他人に厳しい人は意外に自分自身に対しては甘いものだ。つらいと思ったとき、与えられた試練だと思い乗り切って大きく成長した人がたくさんいることを思い出そう。



イヌシデの林の中で、奇妙に捩れた幹を持つものがたくさん見られた。まるでソフトクリームのような形。


どれも右肩上がりで捻じれている。

 
あっちにもこっちにも捻じれた幹が見られる。今は下草は刈られているが以前の山はどんな感じだったのだろう。

 
過去の痛々しい記憶のようにこの締め付けられた痕を消し去ることはできない。このとぐろを巻いたような幹はどうしてできたのか?



先日別の林で似たような樹木を発見した。これはゴンズイで同じように右肩上がりのらせん状に痕がついている。

 
周りにはミツバアケビがたくさん絡んでいるのでこれが犯人かもしれない。


 
そしてその近くには直径15cm以上のミツバアケビの大木がエゴノキを取り巻いているの姿もあった。右の白黒はどちらもミツバアケビの幹で、左の暗紫色の樹皮はエゴノキ?だと思う。

サワラやスギなどは樹皮が剥がれ落ちるからつる性植物から身を守ることができるけど、イヌシデ、ゴンズイ、エゴノキなどはアケビなどつる性植物にとって絡まって登るのには好都合なのだろう。


物言わぬ樹木が森の中で出会う試練もまた過酷なものがある。

チャノキ

2010-11-21 | 日記
ここしばらく体調が今一つで微熱があったが少しずつ回復している。今日は午後2時間も昼寝してしまった。しかし昨夜から仕事で何度も呼ばれているので何となく落ち着かない。


農家の畑の生け垣にツバキ科チャノキが植えられていて、今白い花がよく咲いている。


サザンカやツバキよりも小さくて何となく懐かしくて地味な感じがする。昔はもっとあちこちで見かけたような気がするなあ。

 
葉は硬くてパリパリの感じで、縁には細鋸歯がある。葉脈に沿って凹んでいる。



花は下向きに咲く。おしべは多数で、その中心に柱頭が3つに分かれた雌しべがあるらしいが雄しべが多くて確認できなかった。

 
どうしてこんなに雄しべが多い必要があるの?朔果は約2cmの扁球形で熟すと3裂して案褐色の種子を3個出す。

シラカバの樹皮

2010-11-21 | 日記

秋の農家とその奥に広がる森。すぐ近くにこんな田舎風景がある。



 
森に入って行くと、こんなところにシラカバがあると驚いた。これは植栽されたものだろうが、カバノキ科シラカバは本来もっと寒いところ、本州中部以北から北海道や樺太に分布するもの。



もう葉は落ちてないから確認のために半紙のように薄い樹皮を少し剥いでみると、バーコードのような面白い皮目が明らかになった。どんな暗号が隠されているのやら。

ヤマガキとリュウキュウマメガキ

2010-11-20 | 日記
今は柿の季節。あちこちで柿がたわわに実っているのを見かける。東洋医学の師匠であるT教授はいつも柿は体を冷やすから控えるようにと言う。しかし世の主婦たちは柿が好きで、こちらの柿はできがいいとかいまいちだとか言いながら食べ続けている。甘くておいしいので食べ始めたら一つでは済まない。柿のせいで糖尿病が悪化することもある。食べ過ぎないことだなあ。


ヤマガキ

柿に似ているけれど少し果実が小さいので野生のカキノキのようだ。


山の中で見つけたこの柿は何故かとても小さくてピンポン玉くらいの大きさしかない。カキノキ科ヤマガキかなあ。ヤマガキは果樹の柿の原種と言われている。でも逆に栽培された柿からの逸出なのかもしれない。

リュウキュウマメガキ

ヤマガキから少し離れた農家の庭に植えてある木に小さな果実がたくさんなっていた。近づいてみるとその果実は直径わずか2㎝くらいしかない。しかし見た感じはどうみても小さな柿だ。残っている葉をみると葉柄が割と長くてカキノキの葉よりも細長い感じ。カキノキ科リュウキュウマメガキのようだ。小さな柿はかわいくてとても気に入った。食べるとどんな味がするのだろうか?


果実は直径2cmほどの球形で大きさ以外は柿に似る。シナノガキ(信濃柿)ともいわれる。

カマツカの果実

2010-11-17 | 日記

先日、林の中を歩いていたら赤い果実をたくさんつけた木を発見した。葉の形からバラ科カマツカだとすぐにわかった。葉は倒卵形で先端は伸びて尖り基部は楔形の独特の形。縁には小さな鋸歯がある。カマツカのこんな黄葉と赤い果実は見たことが無かったのでうれしい。


果実は大きさが約8mmの楕円形で赤く熟し、先端に萼片が残る。

 
バラ科だから食べられると思い味をみたけど美味しくなくて吐き出した。