せっかち散歩

ゆっくり急げ、時間がないから

皇帝ダリア

2010-11-17 | 日記
11/15横綱・白鵬が稀勢の里に敗れた瞬間に連勝は63でストップし、元横綱・双葉山が持つ最長連勝記録69を越すことはできなかった。記録は破られるためにあるというけれども、破ることのできない記録があってもいい。双葉山が記録を打ち立てたのは何と70年以上も前の昭和14年1月場所だった。遠い過去の記録ではあるが、その記録の頂はひときわ高くますます険しく、そして今もさん然と輝いている。



11/15は会合があって遅く帰宅、昨夜は当直、明日も会合で今週もまた毎日夜が遅い。職場近くの畑の隅には毎年大きなキク科皇帝ダリアが今ころは満開になるので昼休みに行ってみると、思った通り威風堂々の姿を見せていた。背丈は4m以上あるだろう。なんだか毎年、株が増えている感じ。原産地は中南米。開花時期は11月で霜が降りるまで。


周りに植えてあるキクに比べると、このピンクの花はこの季節では珍しくさわやかで青空と明るい日の光が似合う。まだまだつぼみがたくさんあるので、見頃はまだ続きそう。

 
葉は2回羽状複葉。対生で茎には節ができる。花の後、茎を切り節ごとに土の中に凍らないように保存して来年の春に挿し木すればこの節のところから発芽するらしい。

コウヤボウキ

2010-11-14 | 日記

2週間前にインフルエンザの予防注射してからずっと調子が悪い。睡眠不足のせいもあるかもしれないけれどなかなか微熱がとれない。予防注射のせいにしてはいけない。



やや日当たりのいい感じの林で落ち葉や下草にまぎれて白い花びらを放射状広げたような花があちこちに咲いていた。2-3cmくらいの小さな花だが、他に花が見られないこの時期では貴重な存在。よく見るととても美しい。


キク科コウヤボウキは1年目の枝の先端に花が咲く。花は小さな筒状花が13個ほど集まったもので、筒状花はリボン状に深く5裂している。

 
コウヤボウキの葉は両面有毛。1年目の葉は広い卵形。

アカソバ

2010-11-14 | 日記

タデ科ソバの花は白だと思っていたら赤いソバの花が花壇一面に植えてあった。


ソバは中国雲南省、ヒマラヤ、ネパールがソバの原産地でそれを品種改良したアカソバ(高嶺ルビー)という園芸品種のようだ。気温が下がると赤味が増すらしい。


 
葉はミゾソバとも似ている。果実はそう果。

シロダモの花

2010-11-14 | 日記
クスノキ科シロダモ


県立公園の大イチョウの横には今シロダモの花が満開。クスノキ科の花は皆似ているらしい。花期は早春3月のダンコウバイに始まり、クロモジ、アオモジ、ヤマコウバシと続き、5月にはゲッケイジュ、クスノキ、タブノキ、6月ヤブニッケイときて、8月カゴノキ、ハマビワ、そしてシロダモと11月まで咲く。


シロダモは雌雄異株。雄株と雌株があるので当然果実は雌株のみで見られる。果実は一年がかりで赤く熟すので、今は花と赤い果実が同時に見られる。

 
左は雄花。右は雌花。シロダモの葉の裏は白い。果実は赤くて楕円形。

 
雄花は雄しべ6、雌しべは1本あるが結実はしない。

 
雌花は雌しべ1、仮雄しべ6。

センニンソウの果実

2010-11-14 | 日記
キンポウゲ科 センニンソウ

事実は小説より奇なりというが、自然のつくりだした形は人間のどんな想像をも超えている。細部に分け入りさらに遺伝子に至るまで、自然の作り上げたからくりが明らかになればなるほど、その精密な設計に驚かされるばかり。


公園のツツジの生け垣にツル性植物がからんでいる。その先端には不思議な風車のように羽毛をつけた果実が放射状に並んでいる。これがどんな意味を持つかはわからないけど、この形でなければならなかった必然性もあるに違いない。


花柱が長く成長して長い毛を生じる。この白い羽毛状のものを 仙人のひげとみてセンニンソウと名がついたのか?


2009/8/18撮影のセンニンソウの花。

初霜

2010-11-12 | 日記

今週は当直あり、連日会合ありで疲れ気味。特に午後は睡魔に襲われる日々で元気なのは朝だけといった感じ。今朝少し遅めにやってきた職場近くの林道から野原にかけて何と霜が降りていた。初霜かな?そんなに夜間は冷え込んでいるんだとつくづく感じる。またもうすぐ暗くてさびしい冬が来るんだ。カナムグラに降りている霜も朝日を浴びてすぐに解けてしまう。それまでのつかの間の美しさは格別。

キクとオケラ

2010-11-09 | 日記

職場近くの道では色とりどりのキクの花が咲いていて楽しい気分。


黄色や白も光を浴びて輝いている。


秋の花では最も美しい。お墓の花ではないよと言っているのかも。



オケラ

少し歩いてみると足元に小さいものが動いていた。コオロギかな?とよく見ると、なんとオケラだ。オケラはバッタ目ケラ科の昆虫でコオロギに近縁で地中生活をする。


久しぶりでオケラを見てうれしくなって捕まえた。小学生の時以来の感触で感動。


小さいけど必死で逃れようとして噛みついてくるからときどき痛い。でもかわいいなあ。


「ミミズだって オケラだってアメンボだってみんな みんな生きているんだ友だちなんだ ~」手のひらを太陽に、の歌詞にあるようにオケラもしっかり生きていることを今日確認した。ミミズも出てきているけどこちらは地面が暑くて元気ない感じ。

キク科の植物でオケラというものもあるけどまだ見たことが無い。漢方ではオケラの根茎を白朮(びゃくじゅつ)といい健胃、整腸、利尿などの目的に利用されている。

サザンカとサクラ

2010-11-07 | 日記
サザンカ

もうサザンカが咲いていた。


 
Wikipediaでツバキとサザンカの違いの項目を見ると

①ツバキは花弁が丸ごと落ちるがサザンカは花びらが個々に散る。 ②ツバキは雄しべの花糸が下半分くらいくっついているが、サザンカは花糸がくっつかない。 ③ツバキは、花は完全には平開しないが、サザンカは、ほとんど完全に平開する。 ④ツバキの子房には毛がないが(ワビスケには子房に毛があるものもある)、サザンカ(カンツバキ・ハルサザンカを含む)の子房には毛がある 。⑤ツバキは葉柄に毛が生えない(ユキツバキの葉柄には毛がある)。サザンカは葉柄に毛が生える。

以上5項目を挙げている。特に④が重要な感じがするので、この花の子房をみるとやっぱり毛だらけでサザンカで間違いなし。


サクラ

もうサクラが咲いていた。

 
サクラハンドブックを見てみると、八重咲きで今頃咲くサクラの代表として、ジュウガツザクラとコブクザクラが載っている。

 
この花は始め白であること、雌しべが2本以上あること、がく片は幅ひろの5角形で粗い鋸歯があり、がく筒は釣鐘型であることなどからコブクザクラかなあ?

カクレミノ、キヅタ、ハナミズキ

2010-11-07 | 日記
カクレミノ

常緑樹にもかかわらず、黄葉がチラホラとみられ始めたウコギ科カクレミノ。緑と黄のコントラストがきれい。

 
果実はこれから黒く熟すはずだがもうかなり落ちてしまっている。冬芽は扁平な三角形。


キヅタ

大木にくっ付いて這いあがっていくウコギ科キヅタ。これも常緑。


ちょうど今の時期がウコギ科キヅタの花の季節なのだろう。美しい球形の散形花序。雄しべ5。


ハナミズキ

少し先には真っ赤に染まったハナミズキの紅葉があたりを明るくしているようだった。

ウバメガシ

2010-11-07 | 日記

公園の垣根に徒長枝を伸ばした常緑樹があった。硬いパリパリの葉で裏が白ぽく見えたので、ああナワシログミかな?と近寄ったところ、なんとドングリがなっていた。そうかブナ科ウバメガシだとやっと気付いた。

 
ウバメガシは備長炭とよばれる良質の木炭の原料。刈り込みに強く、乾燥にも強いために生け垣にもよく使われている。

 
ウバメガシには葉の裏に星状毛がある。

樹皮のいろいろ~モミジバフウ、エゴノキ、トウカエデ、オオシマザクラ、ハリギリ

2010-11-07 | 日記
モミジバフウ


先日観察したフウの仲間で、このモミジバフウは街路樹などでよく見かける。これから紅葉が見頃。でこぼこなのがわかる。

 
モミジバフウの葉と冬芽。


エゴノキ


のっぺりとしていて少し紫がかった灰褐色の樹皮。

 
葉はひし形で冬芽は毛におおわれている。しかも副芽があって独特の形をしている。


トウカエデ


公園のトウカエデは樹皮が薄くはがれおちるのが特徴。トウカエデは職場前のバス通りの街路樹にもなっていたなあ。

 
葉は3葉脈がはっきりしている。プロペラ状の果実がついていた。



オオシマザクラ?


樹皮からはすぐにサクラであることはわかるけど何ザクラかがわからない。


ひときわ紅葉が目立っている。


冬芽は無毛で、葉は鋸歯がはっきりしている。このあたりで多いのはオオシマザクラかヤマザクラかなあ?花が咲いても桜は難しいのに今の時期は本当に難しい。でもわかる人にはわかるんだろうな。


ハリギリ


大木の樹皮はまるでクヌギのようにみえる。

 
近くを探すと幼木があった。これにはもう大変なとげがあって触ることができない。ウコギ科ハリギリ。

 
葉は細かい鋸歯をもつ掌形。モミジバフウの葉と似ていて葉裏には主脈の基部に毛がある。

樹皮のいろいろ~イヌシデ、アカシデ、ユリノキ、ゴンズイ、ケヤキ

2010-11-07 | 日記
イヌシデ


雨の日に雑木林でとても面白い模様の樹皮を発見した。雨で少し濡れているから樹皮の模様が浮き出てくる。まるでシマウマの縞のようだ。


アカシデ


アカシデの樹皮もイヌシデと似ている。右肩あがりのらせん木理がはっきりわかるものが多い。

 
葉と冬芽もイヌシデと比較すると特徴がよくわかる。それぞれ左がイヌシデ、右がアカシデ。一言でいえばアカシデはイヌシデに比べて毛が少なく、少し小ぶりの感じ。


ユリノキ


晴れた日に縦縞が美しい。


モクレン科なので葉柄と托葉2枚で合着して芽を包みその落ちたあとが枝を一周して托葉痕となって残る、説明されている。


托葉痕はよく見ていたが托葉がどんなものか初めてわかった。


ゴンズイ


これも縦縞だ。


ケヤキ


太い腿もようなケヤキの幹。いつも樹皮がはがれかけている部分があるのが特徴。

ピラカンサ

2010-11-07 | 日記

大学の下に流れる川にかかった小さな橋の横に、燃えるような赤い果実をいっぱいにつけたバラ科ピラカンサ(トキワサンザシ)がとても目立つ。空き地などにもよく生えているので丈夫なのだろう。

 
枝が変形したトゲがある。

ノボタンとシコンノボタン

2010-11-07 | 日記
ノボタン

秋から冬になるといつも眼の覚めるような紫色の花をたくさん付ける低木が、近所のアパートの入り口横に植栽されているのが以前から気になっていた。休日は車の往来があまりなくて観察するのにちょうどいい。背丈は4m以上ある。つぼみから果実まで各段階の花が見られ、次々に花は咲いては散っている感じ。


シコンノボタンとよく似ているが葉が小さい。シコンノボタンの雄しべは紫色なのに対してこの花の雄しべは白っぽい。

 
ノボタン「コートダジュール」だろうか?ノボタンとシコンノボタンのどちらもノボタン科で似ている。


シコンノボタン

こちらは2009/10/25に近所で見かけたシコンノボタン。

イイギリ

2010-11-03 | 日記

遠くから見てもまだ赤い果実の存在はほとんどわからないだろう。家からそう遠くない林の中で見つけたイイギリ科イイギリ。この木の真下に行くとこの木の不思議を感じる。


見上げると、幹から太い枝が放射状に横に広がっている樹形をしている。


はるか上方に大きな葉の下で朱色の果実がブドウの房状にいくつもぶら下がっている。葉が落ちてしまえば果実だけになってかなり目立つ。

 
葉は互生し縁には鋸歯がある。葉柄は長く、葉の基部との境に2個の腺を持つ。落ちている果実を割ってみると種子は小さくて多数あることが分かる。

 
こんな小さな種子からこんな大きな木になるなんて不思議なものだ。そういえばキリの種子もとても小さかったなあ。樹皮は淡灰褐色で皮目が多い。