せっかち散歩

ゆっくり急げ、時間がないから

ミソハギ、オミナエシ、ゴシキドクダミ、グラジオラス

2011-07-30 | 日記
真夏の田畑の横にはよくミソハギとオミナエシの花を見かける。明るい太陽と青空のもとで紫と黄色がとても鮮やかでお盆の花にふさわしい。


ミソハギ ミソハギ科

辺りを輝く紫にしているミソハギの群生。





オミナエシ オミナエシ科

遠くから見ても黄色。


青空背景に黄色。


花は花弁も雄しべも雌しべもすべて黄色。


ゴシキドクダミ ドクダミ科


赤い斑が入っているドクダミを見つけた。

 
独特の匂いをもつドクダミの改良品種でゴシキドクダミのようだ。


このドクダミは4枚の総苞が同じドクダミ科のハンゲショウに近い感じで少しだけ白くてまだ緑が残っている。


グラジオラス アヤメ科

近くには美しいグラジオラスも咲いていた。

トノサマバッタ、コシアキトンボ、モンキチョウ

2011-07-30 | 日記
トノサマバッタ

トノサマバッタを見るといつも思い出すことがある。以前テレビでトノサマバッタやイナゴでは個体数密度が高いまま世代交代を重ねると、相変異を起こし翅の長い長翅型に変化して長距離飛行できるようになることを紹介した。生物の隠された思いもよらない能力が存在することを知って、もしかしたら人間にも環境が大きく変わったときに全く異なった表現型に変わる能力があるかもしれないと空想した。何億年もかかって進化してきたその遺伝子のなかに普段は使われないがある条件のもとだけで発現するものがあるかもしれない。


コシアキトンボ(雌)

子供のころからコシアキトンボはシオカラトンボに比べると何となく価値がある感じがしていた。雄は腰の色は真っ白だけれども雌は黄色い。後翅の基部は黒い。その形の美しさだけではなく捕まえることの難しさが子供にとっては貴重さを増していた。確かにすばしっこくて飛ぶのも速い。藪を分け進んでいると目の前に雌のコシアキトンボが止まっていた。やはり雄のほうが腰の白さは際立っているがなかなか写真には撮れない。


モンキチョウ

ヒメジョオンの蜜を吸うモンキチョウ。ありふれたチョウの一つではあるけれどもじっくり見たこともない。透けて見える翅の文様がその美しさを予感させる。

ハナゾノツクバネウツギとアカメガシワ

2011-07-30 | 日記
先日夜のテレビで牧草を主食にした国産ブランド肉牛の飼育技術、「代謝生理的インプリンティング」と呼ぶ刷り込み技術を紹介していた(九州大学の研究)。子牛が3カ月齢に育つまでは高たんぱく、高脂肪のミルクを通常の3倍両与えると肥満体質が出来上がり、その後放牧飼育でも十分な栄養や脂肪を蓄積できるようになるという。この方法で育った牛が通常の放牧牛の1.5倍くらいの大きさに成長した様子が写真で紹介された。人間も同じで戦時中の日本人は小柄で現代の若者は大柄という体型の違いは胎児期と生後間もないころの栄養状態の違いにあるのかもしれない。
 

今週はまた梅雨にかえったように雨模様の日が続く。また台風が来てそのまま秋になったらどうしよう。やはり夏の日差しがもう一度戻ってきてほしい。



ハナゾノツクバネウツギ スイカズラ科

先週出かけた霊園の生垣として植えられているハナゾノツクバネウツギ、別名アベリア。いつでも咲いているしありふれているけど、その花をよく見ると白い花も、つくばね状の赤い萼もまた可愛い。


アカメガシワ トウダイグサ科

小川の近くに花を咲かせているアカメガシワの雄花。


こちらは雌花。果実が膨らみ始めている。

キリラとアメリカリョウブ

2011-07-26 | 日記
先週台風が過ぎてから随分涼しい。昨夜は小さな会合がありそのために準備したことはいい勉強になった。世の中で一番楽しく立派な事は一生涯を貫く仕事を持つ事だと福沢諭吉も述べている。山あり谷ありの仕事や人生にあって一つのことをやり続け自分なりに極めていくことは素晴らしいこと。北島康介も100mではメダルを取れなかったし、イチローも今年は3割打てていない。絶えずピークの力を持続していくことが何と困難なことか。諦めずに少し休んで力を蓄えてから大きくジャンプすればいい。タイガーウッズも復活してほしい。足踏みするスーパースターたちに少しだけ自分を重ね合わせてみたくなる。



キリラ・ラセミフローラ  キリラ科キリラ属

ヤナギを思わせるような細い葉で、リョウブのように穂状の総状花序(柄のある花が花茎に均等につく)が垂れていていったいこれは何者か?と名札をみるとキリラと書いてあった。


北アメリカ南東部~南アメリカ北部に自生する。キリラ科キリラ属は一種しかないそうだ。




アメリカリョウブ  リョウブ科リョウブ属

キリラと同じく穂状の総状花序を出し淡いピンクの小さな花をたくさんつける。


花冠は深く5裂。花には仄かな香りがある。



リョウブ   リョウブ科リョウブ属

リョウブはアメリカリョウブが落葉低木なのに対して落葉の高木。


花冠は深く5裂。雄しべは10。雌しべの柱頭は3裂。この花はもう終わりに近い。




セイヨウニンジンボク  クマツヅラ科(シソ科)ハッカ属

ニンジンボクか?とも思ったが、セイヨウニンジンボクの葉は全縁で5~7の小葉からなる掌状複葉、ニンジンボクの葉は鋸歯があって小葉は3~5枚の違いがあるらしい。


円錐花序。確かにハッカの花序と似ている。




トウフジウツギ  フジウツギ科

フジウツギと似ていて楕円形の葉が対生しているが枝には翼はない。本年枝の先に穂状花序(無柄で花序軸にほぼ均等につく)をだして紅紫色の小さな花を咲かせている。園芸上「ブッドレア」と呼ばれているフサフジウツギはもっと花が密につく。


長く伸びたラッパ状の花弁の中には毛が見える。

猛暑のクズの花

2011-07-18 | 日記
それにしても暑い。こんな日に外を帽子もかぶらずカメラを片手に歩き回っている者はよっぽどの変わり者か夏が好きな者だろう。例によって霊園の裏山に出かけてみた。

この地域は送電線が通っているから電波障害地区に指定されている。手前にはオギとススキの野原がありそれを周り取り囲むように林が広がっている。霊園側の林はアシの湿原となっている。この一帯がとても気に入っている。何度来ても新たな発見がある。日々の雑事もしばし忘れることが出きる。


クズ

クズの成長する速度はものすごい。先月来た時はまだクズは一部に見られただけだったのに、今では草むら一面がクズで覆い尽くされてしまった。

クズの花の色も香りも強烈で生命力にあふれている。熱気のこもった色と香りが魅惑的。



ツマグロヒョウモン

クズの花を写真におさめているとツマグロヒョウモンのオスがやってきてすぐそばにとまった。飛んで行ったかと思ったらまたやって来た。いい奴のようだ。



ナワシロイチゴ 

喉が渇いていたときにこのイチゴを見つけたら食べてみないわけにはいかない。食べてみると甘酸っぱくて美味しい。



ヘメロカリス ユリ科
 
谷津田の休耕田に橙色の花を見つけた。山の中にあればきっとノカンゾウかヤブカンゾウと思っただろう。畑に植えられているから多分、園芸種のヘメロカリスかなあ。

中に入り込んでいるのはアゲハ蝶。



ヤマユリ

あまりに暑くて熱中症になりそうなので霊園の水道水を頭からかぶったあと日陰を求めて林に入った。周りの紫外線がきつかったせいで雑木林の中は暗く感じる。白いものがあちこちに点々としているのに気付いた。ヤマユリがひっそりと咲いている。

ヤマユリが咲いているということは昔からの自然が残っているからだろうと思い少し嬉しくなった。



オニユリ

谷津田では近所の人が植えたと思われるオニユリがちょうど咲いている。

鮮やかでこの暑さもなんのそのといった感じ。



チダケサシ ユキノシタ科 

谷津田の林縁ではピンクのアスチルベに似た花が咲いている。

花弁は5枚らしいが数えられないくらいに小さな花が密についている。
 
葉は羽状複葉。



ムラサキカタバミ カタバミ科

イモカタバミも似ているが花弁中央部の色が薄いのがムラサキカタバミで色が濃いのがイモカタバミ。



ヤブミョウガ ツユクサ科

ヤブミョウガはツユクサ科、ミョウガはショウガ科で全くの別種。

花柱が雄しべよりも長い両性花(右側)と花柱が雄しべよりも短い雄花(左側)がある。



ボタンクサギ クマツヅラ科

クサギの仲間だけあって葉は独特の臭いがある。でも花の美しさはアジサイ並みかそれ以上かもしれない。

ギンドロ

2011-07-16 | 日記
小学校低学年の頃、夏は虫取りに夢中になっていた。毎日家に帰ると大きな網をかついで野山へ行った。その時の心湧きたつ期待感と感動はいつまでも忘れられない。昨日は仕事のあと市街地から車で20分ほどの農業試験場付近を少し歩いてみた。ここは以前カブトムシがたくさん見られたと聞いていた場所。真夏の強い日差しにもかかわらずセミはまだ鳴いてないしトンボもまだ数少ない。カブトムシもクワガタもまだ見ることができなかった。やはり7月20日過ぎないと出てこないのかなあ。今年は梅雨が短かったし雨も少なかった。いつの間にか夏に入って猛暑が続いている。昆虫たちも季節変化についていけないのだろう。


草むらではアザミが薄い赤紫の花をつけていた。

 
アザミの総苞片を触るとべとべとしているからこれは春に咲くノアザミで夏から秋に咲くノハラアザミとは違うようだ。




農業試験場だけあって珍しいコニファー(針葉樹)が大きく育ち頭をのぞかせているのが遠くからも見える。針葉樹のなかにあってひときわ大きく育った広葉樹が目を引く。高さは15mくらいはありそう。


木の先端が白く輝いているので近寄ってみてヤナギ科ギンドロであることに気付いた。職場や家の近くでは見たことない木なのでこんなところで発見できてうれしい。

 
葉の裏は毛におおわれて真っ白、表は濃い緑でそのコントラストが素晴らしい。




夜、満月が明るかった。15年ほど前シカゴにいた時に月が日本で見る月と全く同じなので少し不思議な気がした。インド人の同僚Mirnaに日本では月の中でウサギが餅をつく姿が映っていると言うと、どこが?と変な顔をされた。月は地球に対して同じ面を向けているからいつでもどこでも同じ月の顔。

アレチハナガサとシロバナシナガワハギ

2011-07-14 | 日記
アレチハナガサ

メマツヨグサのすぐ近くで小さな紫色の花が目に止まった。クマツヅラ科ヤナギハナガサととても似ているが花の付き方がまばらなのでこれは何だろう?

 
調べてみると南アメリカ原産の帰化植物アレチハナガサだった。花筒が短く萼に隠れている点、上部の茎葉が茎をまったく抱かない点でヤナギハナガサと見わけられるらしい。

 
この荒れ地で生育できるのだから生命力はたいしたものだ。茎の断面は四角で、茎には毛がほとんどない。



シロバナシナガワハギ

さらにアレチハナガサのすぐ横には白い蝶形花を密につけたマメ科シロバナシナガワハギが群生していた。


3出複葉で葉腋から長さ10㎝ほどの総状花序を出している。

 
中央アジア原産の帰化植物。花は小さいけれども蝶形花を確認。

メマツヨイグサとブチヒゲカメムシ

2011-07-14 | 日記

昨日も今日も猛暑。朝、市役所から海に向かってタワーの近くで車を止めた。じりじりと日差しがまるで熱地獄のように攻めてくる。雑草に覆われた人工的な砂山をよじ上る。頂上は平らでメマツヨイグサがちょうど花を咲かせていた。遠くの水平線に目をやると工場地帯が両側には広がっている。


ブチヒゲカメムシがメマツヨイグサの葉にとまっている。

 
カメムシはシャイだからすぐに隠れようとする。正面から撮ろうとしたがなかなかこちらを向いてくれない。


穏やかな海と青くて広い空がどこまでも続く。それを見降ろすように黄色い花を咲かせるメマツヨイグサの姿は均整がとれて単純に美しい。

キョウチクトウ、トウネズミモチ、リアトリス

2011-07-12 | 日記
毎日猛暑が続く。昨年も今頃は右肩痛に悩まされていたが、今年は手の腱鞘炎でばね指になり朝晩の痛みがひどい。この痛みは間違いなく季節と関係がある。朝6時頃に通勤途中、某歯科大学の横にある児童公園に立ち寄った。この時間でないととても外を歩く気にはならない。ジャングルジムがあったので懸垂を始めたが、さすがに蒸し暑さと気力の無さで10回しかできず、自分に情けなくなった。



キョウチクトウ (キョウチクトウ科)

キョウチクトウが川沿いに植栽されていて赤と白の花が満開。独特の香りがあるような気がする。


その花は中心部に糸状に裂けた飾りをもつプロペラ状の花弁が正面から見ると反時計回りにまわる扇風機のようについている。



トウネズミモチ (モクセイ科)

キョウチクトウと並んで今満開なのがこのトウネズミモチ。これもいい香りがする。遠くからでも街路樹のこの白い花はよく目立つ。


花冠は4裂して雄しべ2、雌しべ1。とっても小さい花。



リアトリス (キク科) 別名ユリアザミ 

穂状花序で近寄って花を拡大して見るとアザミに似ている。

 
葉は線状で細い。


ネムノキ (マメ科)

上を見上げれば高いところでネムノキの花が咲いている。今年も見ることができた。



ラベンダー (シソ科)

草むらではラベンダーが群生している。


ハルシャギクとコスモス

もう終わりに近づいたハルシャギクとこれから咲きはじめるコスモスがバトンタッチしていた。

ホオジロ

2011-07-12 | 日記

アシの草むらに絡んだクズにとまってにホオジロが鳴いていた。後ろから見るとスズメと似ている。頬が白いからホオジロなのだろうが頬が白いという印象はあまり受けない。黒白の縞のマスクを被ったスズメといった感じ。

ヒメウラナミジャノメ

2011-07-12 | 日記

草むらをヒラヒラと飛んではとまってを繰り返している小さなチョウを見つけた。小さいのでシジミかと思ったが翅に目玉模様(眼状紋)をもち脚が4本しか見えないのでジャノメチョウの仲間。はねの裏面には細かい波形の模様がある。前後翅裏面の目玉は上から1、2、3個並んでいて麻雀牌の筒子(ピンズ)を連想させる。渋い色合いと形はさながら芸術作品のようだ。


円形の物体が波に漂流しているようにも見えるなあ。

雨のルドベキア

2011-07-07 | 日記


ルドベキアは泣いている
あの夏の日に照りつける太陽のもとで大きく咲いたヒマワリは
ルドベキアの遠い憧れだった
燦々と輝く光の中のヒマワリ畑と比べれば
小雨の降り始めた花壇のルドベキアは寂しい
いつの日にかヒマワリを超えたかった
いつもヒマワリを目指していた
追いつく夢が叶わなかったルドベキアは
本当に本当に悲しくて
いつまでもいつまでも
ルドベキアは雨の中泣いていた




帯化した花は変な形をしている。

オカメザサの水滴

2011-07-02 | 日記
魔法使いの水晶玉は、それを覗き込むと過去や未来、遠くの出来事を映し出す。何を言っているのかまでは分からないが隠しカメラでとらえたように鮮明に見える。臨死体験をした人もしばしば自分の肉体やそれを取り囲む医師たちの姿を鳥瞰していたと話す。人間にはあの時あの場所での出来事をどうしても見たい知りたいという欲望がある。時空を超えて見たり感じたりすることができる超能力が一瞬でも現れてくれたらいいのに。透明な美しい光の中に動く映像が見えたならそれが自分の過去か未来の姿でないとどうしていえるだろう。



早朝に県立公園を散歩してオカメザサの群生に目をやるとたくさんの新芽がまるで細い槍のように突き出ている。よく見ると雨が降ったわけでもないのにすべての新芽の先に水滴がついていた。その水滴に映る小さな逆さまの世界が別世界を覗き込んだように感じる。


葉は濡れていないからおそらく根から水を吸いあげた植物が吸い上げた水を葉から蒸散できないでその先端に水滴をつくったのだろう。観葉植物のポトスなどでも葉の先端に朝水滴が付いていることがある。これと同じ現象?

 
オカメザサは小さくてササのようだが新芽にある鞘がすぐに剥がれるのでタケの仲間であるらしい。1節から5本の短いを枝を出し1本の枝に1枚の葉を付けるという。今度確認してみよう。