せっかち散歩

ゆっくり急げ、時間がないから

草原の輝きとコウテイダリア

2011-11-28 | 日記
テレビドラマ、クリミナル・マインド「記憶を失くした殺人犯」を見た。殺された被害者の父親が遺品に刻まれたウィリアム・ワーズワースの詩の一節を見て涙する場面で幕となる一話だった。これがとっても気に入った。

Though nothing can bring back the hour of splendor in the
grass, of glory in the flower, we will grieve not.
Rather find strength in what remains behind.

(草原の輝きや華麗に咲く花の素晴らしい時が再び戻ることがなくてもそれを嘆くのはよそう。その代わり後に残ったものの中に力を見出そう)



車を走らせるとあちこちにコウテイダリアが目に入る。ひときわ大きな株がバス停横に植えられていたので車を降りて見上げた。4-5mほどの高さからあたりを見下ろす姿はまさに皇帝。


毎年この季節になるとこの花が爽やかに咲くのがうれしい。

ハナノキとオオモミジ

2011-11-26 | 日記
土曜の夜にもかかわらず今日は1時間ほどホテルで講演を行った。思いがけず懐かしい友達にも再会できたのがうれしい。


ハナノキ

公園を歩くと黄色から赤に紅葉している大きな明るい木があった。


葉は対生しているからカエデ科だろう。葉の基部には3葉脈がはっきりしていて葉先は浅く3裂するものや切れ込みのないものもある。


何の木かなあと頭をひねっていると名札にハナノキと書いてあった。春に咲く花はまだ見たことがないので見てみたい。



オオモミジ

オオモミジやイロハモミジも真っ赤に紅葉していて太陽を透かして見上げると最高の美しさ。


列片が幅広なのがオオモミジ。



イロハモミジ

列片が細いのはイロハモミジ。

ハルジオンとホトケノザ

2011-11-20 | 日記
昨日の大風と雨のためにヤマダ電気横の公園の皇帝ダリアは倒れて花は台無しになってしまっていた。何とか立て直しておいたが茎が折れてしまっているようで心配だ。


キク科 ハルジオン

谷津田の畦道を歩いていくともうハルジオンが咲いている。いやまだ咲いている?首をたらしているからヒメジョオンではないのは一目瞭然。


葉は茎を抱く。青空に向かって皇帝ダリアに負けないように咲いてくれ。


オオイヌノフグリ、ホトケノザ、セイタカアワダチソウ

畦道には雑草がたくさん。早くもオオイヌノフグリやホトケノザが咲いている。農家の人が刈り込んだせい?で背の低いセイタカアワダチソウも咲いていたので三人組みを記念撮影してみた。


アカメガシワ

農道の脇に生えているアカメガシワの黄葉が美しい。2時間ほど歩きまわって汗だく。

シロダモとセンダン

2011-11-20 | 日記
運動公園裏の山にはシロダモがたくさん見られる。数年前初めてこの山の樹木を見て回った時にシロダモが多いのに驚いた。


クスノキ科 シロダモ

赤い果実をつけたシロダモがあちこちに見られる。同時に雌花も満開の様子。果実と花が同時というのも珍しい。


果実をつけていないのは雄木だろう。雄花も満開。


左は雌花で右は雄花。


センダン科 センダン

山の中と公園に数本のセンダンがあるのを知っている。5月頃には薄紫の美しい花が咲いていたのが懐かしい。


果実はまだ熟してないから鳥たちは集まってきてはいない。

カキツバタとイヌホオズキ

2011-11-20 | 日記
運動公園裏にも足をのばしてみた。


アヤメ科 カキツバタ

今の時期はあまり花は咲いていないので期待はしていなかった。水の中に紫色の花が見えて何だろうと近づいてみると何とカキツバタ。ふつうは5月ころに咲くはずなのに返り咲きだろうか?


外花被片に白い斑紋が特徴。すっきりとして美しい。


ナス科 イヌホオズキ

近くの畑の隅に見つけたイヌホオズキ? アメリカイヌホオズキやオオイヌホオズキなど似ているので区別が難しい。


花はナス科の特徴を示している。


アメリカイヌホオズキは花は散状につくので果実は一点から放射状についているらしい。この写真も総状花序か散状花序か微妙なところで実のところイヌホオズキかどうか自信ない。

ヨモギとコキア

2011-11-20 | 日記
キク科 ヨモギ

公園はまだあちらこちらに水たまりができていて地面はぬかるんでいたので、ジョギングする人達は舗装された外周を回っていた。泥だらけになりながら進んでいくとヨモギが花をつけている。とっても地味。


頭花は筒状花のみで舌状花はない。


葉は羽状に分裂して葉の裏には密に絹毛があり白い。もぐさはこの毛を集めて作るらしい。


アカザ科 コキア

以前、見渡す限り丘がコキアで埋め尽くされた公園をテレビで紹介していた。どこだったのだろう。実際に見たらそれは素晴しい光景だろう。ホウキグサともいって畑の隅に植えられほうきを作るのに利用される。


真っ赤に紅葉する姿が美しい。

ナガバヤブソテツとホウライシダ

2011-11-20 | 日記
昨夜はひどい雨だったなあ。朝起きて外を見ていると少しずつ青空が広がっていた。外付けハードディスクを買おうかとヤマダ電気へ向かった。前を通ったもののまだ開いていなかったので横の公園を散歩。


オシダ科  ナガバヤブソテツ

用水路で真白なチュウサギ?が飛び立ったのをのぞきこむと排水溝のあちこちにシダが群生しているのが見えた。目を凝らしてみるとナガバヤブソテツとホウライシダのようだ。


これは用水路を上から身を乗り出して撮ったもので下は水が流れている。オニヤブソテツとナガバヤブソテツは似ているからどちらかは不明。オニヤブソテツは海岸近くに多いらしい。



イノモトソウ科 ホウライシダ

ホウライシダはアジアンタムとして名が知られている。


これも上から撮ったもので下には水が流れている。

青空とコスモス

2011-11-19 | 日記
昨日は女子バレーの日本アメリカ戦をテレビで見た。アメリカに勝てるとは思わなかったからとてもうれしい。一昨日は久しぶりで朝から雲ひとつない青空で仕事前に県立公園の散歩に出かけた。


キク科 コスモス

一面に植えてあるコスモス畑もいいけれど、温室の近くに数株だけが植えてあるコスモスの何と美しいことか。雄しべの一部が花弁になっている種類のようだ。


鮮やかなピンクと白いコスモス。


青空背景に大きく咲いたコスモスはどんな嫌なことも吹き飛ばしてしまいそう。

秋の果実 ~ ツルウメモドキ、トウネズミモチ、ノイバラ

2011-11-19 | 日記
ツルウメモドキ

霊園の裏山を散策したときに赤い果実をたくさんつけたつる性植物を見つけた。


特徴ある果実でニシキギ科ツルウメモドキであることは明らか。


つるは右肩あがりに巻いている。



トウネズミモチ

黒い果実でまるでブドウの房のようにびっしりとついているのはモクセイ科トウネズミモチ。



ノイバラ

赤い小さな果実をたくさんつけたバラ科ノイバラ。棘を触ると痛い。

メルケンカルカヤ

2011-11-19 | 日記

霊園の駐車場の脇の土手いっぱいに直立したイネ科植物が群生していた。


いつもなら気にせずやり過ごすところだが探究心を起こして近寄ってしばし観察。ルーペもないので詳しくはよくわからない。そもそもイネ科植物は花が小さくてその構造は理解しにくい。鞘状の総苞に包まれた総状花序にはその小穂の基部に綿毛がついている。この特異な構造はたぶんメルケンカルカヤだろう。


綿毛をつけた種子は風に乗って飛んでいく。気持ち良さそうに。

トウゴマ (ヒマ)

2011-11-13 | 日記

以前ススキの原の奥の荒れ地でトウダイグサ科トウゴマを初めて見た。その同じ場所で昨年はついにトウゴマを見ることが出来なかったから、もうここには生えないのかと思っていたら今日同じ場所に大きく成長しているのを見つけた。


総状花序の上部には雌花、下部には雄花がついている。


トウダイグサ科だけあって雌しべの感じはアカメガシワの雌しべと少し似ている。雌しべの赤はエロチックな気配さえ感じる。


大きな葉の中央に葉柄が盾形についている。葉は掌状で星型に7-11裂している。


果実もついていた。トゲは触っても柔らかくて痛くはない。葉も花も果実もすべてエキゾチック。


実は刺が多く中は3室に分れ各室に1個の種子が入っている。種子は40-60%の油分を含んでおり(ひまし油)下剤として使われる。

イイギリ

2011-11-13 | 日記

先週は連日夜遅くまで会合があり疲れたがそれなりに勉強にもなった。「元気があれば何でもできる」というアントニオ猪木の言葉が気に入っている。確かに元気がなければ何にもできない。しっかり充電して気力を蓄えることが大事。今日はいい天気だったが朝早くから大きな会があったためつぶれてしまった。午後わずかの時間を見つけて散歩に出かけた。イイギリの赤い果実が気になっていた。


明るい日差しを浴びた大きな緑の葉の下にブドウの房のようにたくさんの赤いイイギリの果実が垂れ下がっている。ヒヨドリが枝にとまっていたのできっと果実を食べにきたのだろう。


緑と赤のコントラストが素晴らしい。

ヤマイタチシダとジンガサハムシ

2011-11-09 | 日記
谷津田の林縁を歩くのが好き。子供のころから林や藪を見ながら散歩してまわるのが好きだったような気がする。明るい木漏れ日と吹き抜ける柔らかい風、そして蝶や蜂の舞う野の花をいつか万が一寝たきりになった時に夢見る光景のために目に焼き付けておこうか。


ヤマイタチシダ オシダ科オシダ属

林縁にシダが群生していた。


日当たりのいいところでは葉が黄色みを帯びている。最下羽片の下向き第一小羽片が大きいことが特徴。


裏返してみると丸いソータスがびっしり。慣れないと少し気持ち悪いと感じる。包膜は円腎形で大きい。右は熟してはじけたソータス。


葉柄には黒い鱗片が密生している。羽軸には袋状の鱗片が多数ついていて毛深く見える。これがイタチに見えたのだろうか?



ジンガサハムシ

このヤマタチシダの葉の裏に奇妙な虫を見つけた。1cm以下の小さな昆虫でだ円形で体の中央部は黒褐色で金色の光沢があり周縁部は半透明。透明?まるで服のボタンのようにも見える。調べてみるとハムシの仲間で幼虫はヒルガオの葉を食べるらしい。



コバネイナゴ

近くの野原で2匹の仲よしカップルのイナゴを見つけた。体の側面に濃茶色の筋がはいった明るい緑色のバッタ。翅は短く、腹端を越えないからコバネイナゴかな。



キタテハ

名のとおり翅の表が黄色のタテハチョウ、キタテハがセイタカアワダチソウの花の蜜を吸っている。キタテハの秋型は橙色であざやか。幼虫の食草はカナムグラらしい。確かに周りにはカナムグラの群生がある。

草紅葉 ~ チョウジタデとヒカゲイノコズチ

2011-11-07 | 日記
高校時代毎日聞いていた大学受験ラジオ講座では当時竹内均東大教授が物理を担当していた。先日ブックオフでJ・リフキン 『エントロピーの法則』竹内均訳という古本を見つけたので読んでみた。エントロピーの法則によれば地球は一種の閉鎖系でありエネルギーを使用すれば前後でそのエネルギーの総和は不変であるが「使用不可能なエネルギー」は絶えず増加していく。狩猟採集社会から農耕生活、あるいは中世から近世、近代へと社会が大きく変化するのは、社会が豊かになって創造力がついたからではなくて、人口増加と資源枯渇により「使用可能なエネルギー」不足の危機に直面し、今までのやり方を人が根本的に変えるしかなかったからであるという。

ギリシャの財政危機や震災による原発事故の後処理の難しさなどを見ていると開発と経済成長が地球全体でみても限界にきている感じがしてくる。地球人口が70億を超えて何のいいことがあるだろう。地上のすべての生物が長く共存できる方法を今こそ考える必要があるだろう。


アカバナ科 チョウジタデ

樹木だけではなく草も紅葉するものがある。湿地帯を歩いているといい色に紅葉している草を発見。もう花がないから果実と葉がヒントになる。アカバナ科 チョウジタデのようだ。ヒレタゴボウにも似ている。


茎には葉柄の縁へと流れる稜があるが、ヒレタゴボウのように顕著な翼状にはなってない。


果実は果で4室あり、中の種子は海綿状の内果皮に包まれている。ヒレタゴボウの果は明瞭な4稜があり4個の萼片は果が熟すまで宿存するらしい。




ヒユ科 ヒカゲイノコズチ

チョウジタデのすぐ近くで見つけたヒカゲイノコズチの紅葉。


紅葉はとっても美しい。


ヒカゲイノコズチとヒナタイノコズチの区別は難しい。果実をよく見ると花軸が毛深くて小苞の根もとの部分にある付属体が小さいものがヒナタイノコズチ、花軸の毛が少なくて付属体が大きいものがヒカゲイノコズチ。これは付属体が大きくてよく見えるので多分ヒカゲイノコズチだろう。



ヒユ科 ヒナタイノコズチ

昨日小雨模様の中、家の近くでみかけたヒナタイノコズチの花序。こちらは紅葉してなかった。


花は5枚の花被片、5本の雄しべ、花柱は1個。花が密に付いているのがわかる。ヒナタイノコズチは葉の毛も多い。


近くには果実がついたものもあった。花軸が毛深くて小苞の根もとの部分にある付属体が小さい。

ヤマトリカブト

2011-11-04 | 日記

谷津田の林縁をのぞいていたら紫色の花が咲いていた。


とんがり帽子をかぶったような姿。


その形からキンポウゲ科トリカブトの仲間であることがすぐに分かった。ヤマトリカブトかと思ったがよく調べると葉が3全裂と深く裂けるからヤマトリカブトの亜種ツクバトリカブトの可能性が高い。


世界最強といわれる有毒植物であるが、漢方ではトリカブト属の塊根を附子(ぶし)と称して薬用にする。本来、塊根の子根を附子と言い「親」の部分は烏頭(うず)と呼ぶ。強心作用、鎮痛作用がある。どうしてこの小さな弱々しい植物にそれほどの猛毒があるのか本当に不思議。