「このたび理研の研究者がNature誌で発表したSTAP細胞にかかわる研究論文に疑義があったことにつきまして、世間の多くの皆様にご迷惑とご心配をおかけしたことをお詫びしたいと思います。」 ノーベル化学賞の受賞者でもある野依良治理事長に頭を下げさせる事態になるとは誰が想像したことだろう。そして「1人の未熟な研究者が膨大なデータを集積し、極めてずさんな取り扱いをして、責任感に乏しかった」とその著者を厳しく批判した。
科学雑誌NatureとScienceはすべての科学者の憧れの雑誌である。特にNatureはその価値は高くNature 誌に掲載された論文1本は他の専門誌100本分の価値があり、これさえあれば国立大学の教授になれるかもしれない。すべての科学者はNature、Sienceを夢見て研究しているといっても過言ではない。以前シカゴ大の研究所で、新しく取り出した遺伝子をカエルの卵に発現させてその特性を調べていた。その過程で二人の電気生理学の専門家に協力してもらった。実験はうまくいき論文が完成しそうになった時、その二人の間で執筆者の名前の順序を巡って激しいバトルが始まった。たいした雑誌でもないのに当時の彼らにとってはその業績は今後の研究生活にとって死活問題であり貴重なものだったのだろう。そして怨恨を生みつつ我々の小さな論文は完成した。今でも科学論文を前にする時、その論文が掲載された雑誌が著明であればあるほど、その研究の成果の裏で執筆者たちの情熱、競争、野心、羨望、嫉妬などが大きく渦巻いているのを想像してしまう。
長くて寒い冬が終わろうとしている。先週のある日いつもの公園で春の息吹を見つけた。
トサミズキ マンサク科
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葉が出る前、枝からぶら下がるように黄色い花が咲き始めた。花穂は長く伸びて7輪前後の花を付ける。
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花は下向きにぶら下がっているから、下から見上げるしかない。
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雄しべの先端の葯は紅紫色。
ネコヤナギ ヤナギ科
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花芽は銀白色の毛に覆われていて猫の尻尾を連想させる。落葉低木、雌雄異株。
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この木は雄株か雌株か?開花した花をみると雄花のようだ。
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雄花序は長さ3-5cm。雄しべは2個。花糸は合着して1個、基部には腺体が1個ある。葯ははじめ紅色で、黄色の花粉を出したあと黒くなる。。