せっかち散歩

ゆっくり急げ、時間がないから

オトコエシ

2012-08-30 | 日記
林縁を歩くのは楽しい。明るい日差しが降ると同時に林の中にはヤブがある。その境界に育つ草花がバラエティに富んでいるのがいい。何が出てくるかわからない楽しみがそこにある。



オミナエシの花は小さな黄色だけれどそれを少し大きくして白くしたような花が咲いていた。オミナエシ科オトコエシだろう。


漢方ではオミナエシやオトコエシの全草を乾燥させて煎じたものを敗醤(はいしょう)といい解熱、利尿に用いられる。醤油の腐った臭いに近いというわけで決していい臭いではない。


しかし花は小さな5弁花で可愛い。

クサフジとハナガサギク

2012-08-26 | 日記
今日も昼間の太陽は容赦なく照りつけて外は灼熱地獄の様相を呈していた。いつもの日曜日なら快晴の空に惹かれて喜んで外に出るところだが多少夏バテ気味と日頃の睡眠不足で元気が出ずテレビとパソコンの前に一日座って過ごした。夕方少し外に出た時、吹く風が思いのほか涼しくてもう夏も終わりだという思いを感じ途端に寂しさと名残惜しさが湧いてきた。台風が沖縄の付近に来ているらしい。8月も終わりに近づいて台風が過ぎてしまえば途端に秋になってしまうのではないかと不安にもなる。朝に大声で鳴いていたアブラゼミとミンミンゼミに代わって夕方にヒグラシが鳴き始めたならもう秋の気配は濃厚になる。いつまでもあの暑い夏が続いてほしいと思っても時は過ぎていく。



クサフジ

野原にマメ科クサフジが咲いていた。複葉は17-24枚の小葉からなりツルフジバカマとは違うし花の筒部が短いからナヨクサフジとは異なる。葉の先端が巻きひげとなって他物に絡む。カラスノエンドウと似ていてとても可愛い。


周りに咲いているキク科植物はハナガサギク(ヤエザキオオハンゴンソウ)?だろうか。


青空の青、ハナガサギクの黄色、クサフジの紫がいいコントラスト。


遠くではセリ科シシウドが咲いているのが見えた。

オオハンゴンソウ

2012-08-26 | 日記

人の背丈より高くて黄色い花をつけているキク科植物が群生していた。キク科オオハンゴンソウだろう。


オオハンゴンソウはキク科の多年草。北アメリカ原産の帰化植物で各地で野生化している。オオハンゴンソウ の八重咲き品種はハナガサギクという。


舌状花は10-14枚、筒状花は緑黄色。筒状花が暗褐色のルドベキア(アラゲハンゴンソウ)とは同じ属だから似ている。


葉が羽状に5-7深裂するのが特徴。

セイヨウミヤコグサ

2012-08-23 | 日記

野原で見つけたマメ科植物。 どこにでもあるようで名前がわからず、ネットで検索してセイヨウミヤコグサ(マメ科)であると判明。


花柄の先端に3-7個の蝶形花をつけている。


旗弁には赤い線がはいっていてかわいい。


上から見るとレンゲのように輪状に花がついている。


萼、茎、葉に毛がある。葉は5小葉からなる複葉。


横に広がっているが伸ばすと意外に大きい。

アサギマダラとクジャクチョウ

2012-08-23 | 日記
災難というものは一瞬に起こる。車のドアを開けた時にデジカメがするりと滑ったかと思ったら鈍い音を立てて地面に落ちた。嫌な予感がして電源をいれると液晶画面が大きく破損している。その傷跡が痛々しい。一秒前まで充分に機能して役だってきたのにあっという間にどうしようもない状態になった。コップが落ちて割れたのとは明らかに違う。使い込んでいた愛着がある。思い出がある。突然脳梗塞になって半身麻痺になることもあれば、眼底出血して視力を失うこともある。居眠り運転事故に巻き込まれて大怪我をするかもしれない。災いはいたるところに転がっていて待ちかまえている。くよくよして後悔する方なのでこのショックからなかなか立ち直れないでいたけれどネットで同じ機種を探して注文したら気分も少し落ち着いてきた。


少し遠出をして高原に出かけた。ヒヨドリバナを観察。ここのヒヨドリバナはヨツバヒヨドリが多い。ヒヨドリバナは葉が対生するのに対してヨツバヒヨドリは葉が3-5枚輪生する。


アサギマダラ

ヒヨドリバナにはアサギマダラがやってきていた。


翅の美しさは言葉では言い表せない。


後ろから光が当たると翅に影が映る。



クジャクチョウ

アサギマダラに気を取られていたらもっと派手なタテハチョウがやってきた。クジャクの飾り羽のような大きな目玉模様をもつクジャクチョウ。


前翅の一部が破損しているものの美しい。


手の届くほど近くでも蜜を吸うことに夢中で逃げようともしない。

イヌゴマ

2012-08-19 | 日記
「いつ、誰が、どのように」には教えてくれる人がいるけれど、一番知りたい「なぜか」は誰も答えてくれない。
---- イギリスの連続ドラマ「法医学捜査班 silent witness」の中で登場人物の一人がしみじみとこう言った。



沼のほとりに紫色の小さな花が咲いていた。

シソ科であることはすぐわかるが名前がわからないからネットで検索。すぐにイヌゴマと判明。


均整のとれた花がとても美しい。輪生花序が段々に咲く。


雄しべが先に成熟してその後で雌しべが出てくる感じ。雌しべの柱頭は2裂している。


葉は対生、茎は触ると四角であることがわかる。


真夏の暑さも吹っ飛ぶくらいにすがすがしい。

ヒメガマとチョウトンボ、ショウジョウトンボ、ナツアカネ、ナワシロイチゴ

2012-08-18 | 日記
ヒメガマとチョウトンボ

ヒメガマの群生する湿地。その上空をすばやく旋回している黒い小型のトンボがいる。子供のころからよく見なれたトンボだったが、そのすばしっこさと高さのためになかなか捕まえることはできなかった。


そのうちの一匹が降りてきてヒメガマの葉にとまった。チョウトンボだった。


黒い翅に透明な個所が面白い模様のようにみえ、後翅は光に反射して虹色に輝く瞬間がある。これを見逃してはいけない。


両翼を広げた飛行機のようにバランスがとれている。



ショウジョウトンボ

赤トンボの季節になった。頭から尾の先まで真っ赤なショウジョウトンボがまだ青々とした稲田の畔に立っている竿にとまっていた。



ナツアカネ

ナツアカネ(アキアカネかも)も段々赤くなってきている。サラシナショウマ?の花穂にとまっていた。



ナワシロイチゴ

野原で赤い実を見つけた。ナワシロイチゴだと思うが時期が少し遅い気もする。暑くて汗だくで喉が渇いていたので頂いてみたら美味しかった。

アメリカフヨウ、ヘクソカズラ とアオツヅラフジ、ヤマノイモとオニドコロ

2012-08-18 | 日記
母が亡くなる7-8年前に奇妙な夢をみた。まるで映画のシーンのように家族の顔が一人づつ現われてアップになっていく。何かが通り過ぎるのをみんな暗い顔でじっと見つめていた。ただ母の姿だけがどこにもいない。その夢があまりにもリアルで強烈な印象があってそのことを母に話すとすぐにそれは私の葬式だろうと答えた。その後何日か経てたまたまビデオを撮影していた時に「葬式で生前の姿を流すからみんなに言いたいことを話して」と冗談で母にカメラを向けた。すると母は本気で何かを話そうと身構えた。縁起でもないことを言ってしまったと後悔してカメラを切った。あのときの母は何を言おうとしたのだろう?その声をもう一度聞きたいと思う。



アメリカフヨウ アオイ科

公園に今咲いている大きな花。ムクゲにも日ノ丸という品種があるがアメリカフヨウにも日ノ丸に似た品種がある。


アメリカフヨウはとにかく大きくて葉も丸い。大人の広げた手よりも大きい。


太陽に向かって咲く。



ヘクソカズラ とアオツヅラフジ

やぶの中でツルがからんでいる。右と左のツル性植物は葉の形が違うので別物。左はヘクソカズラ(アカネ科)で右はアオツヅラフジ(ツヅラフジ科)。

ヘクソカズラ

ヘクソカズラは草で両性花をつける。葉は対生。花が変な臭いがする。ツルは左肩上がり。

アオツヅラフジ

こちらはアオツヅラフジ。アオツヅラフジは落葉性の木で雌雄異株。 葉は互生。これは雄株。ツルは右肩上がり。



この花はアオツヅラフジの雄花。


果実に成りかけている。




ヤマノイモとオニドコロ  ヤマノイモ科

ヤマノイモとオニドコロは葉が似ているから間違いやすい。やぶのなかで両者の花が並んで咲いていた。左がオニドコロで右がヤマノイモ。雄花序はどちらも上に立ちあがる。雌雄異株なので雄株ということになる。雌花序は下垂するらしいが見当たらなかった。ヤマノイモのツルは右肩上がりでオニドコロは左肩上がり。


左がオニドコロで右がヤマノイモの雄花。ヤマノイモの花はあまり開かない。これで花粉が出せるのか不思議。

公園のサルスベリ

2012-08-07 | 日記
サルスベリ(ミソハギ科)の花があちこちで咲いている。白、赤、ピンク。夏の間100日間咲き続けるのでヒャクジッコウ(百日紅)ともいう。この季節暑くて樹木の花はキョウチクトウとサルスベリくらいしか咲いていない。近くの県立公園に植えてある大きなサルスベリの花が咲き始めていた。


暑いので人影もまばら。


上を見上げると桜かと思うほどたくさん咲いている。


青空に濃いピンクの花の色がとても美しい。


まだまだつぼみがたくさんある。


遠くから見ると長い雄しべと1本の雌しべが突き出て見える。


ひとつの花をじっくり観察。


花は基本的に6枚の花弁がありどれも縮れている。6枚が対称の位置にあるのではなくて一枚だけが少し離れて付いている。雄しべは長いものと短いものがあり長い雄しべは葯が黒っぽく多くは6本ある。短い雄しべは葯が黄色で中央部に集中していてたくさんある。本物の花粉を出す雄しべは長い雄しべらしい。

キバナコスモス、ヤブミョウガ、チダケサシ、ミズヒキ

2012-08-06 | 日記
この夏は暑すぎて重い気持ちを振り払えないでいた。青空に浮かぶ白い雲はこの世界の喧騒をよそに悠然と漂っている。周りに無頓着でおどけたような形の雲が、なるようにしかならないと言っているようで張り詰めた気持ちを和ませてくれる。


キバナコスモス キク科

例年このコスモス畑ではまずキバナコスモスが咲く。


花も葉もコスモスとは少し違う。


濃い色のものもある。


後ろ姿。



ヤブミョウガ ツユクサ科

林縁では白い小さな花がさいてる。藪の中をのぞくのが好き。奥に見えるツル性植物はおそらくヤブマメ。左にはカラスウリの葉も見えている。右上の大きめの葉はヒメコウゾ、手前のピンボケの赤い花はミズヒキ。


ヤブミョウガはミョウガ(ショウガ科)と違いツユクサ科。


雌しべが見えないのは雄花。




チダケサシ ユキノシタ科

湿地帯で見かけた美しい花。少しピンク色を帯びた白。後ろに見えている牛の顔をした葉はミゾソバ。


花弁は5枚あるようだ。


アリが群がってきている。



ミズヒキ タデ科

花が咲いていた。上が赤、下が白のニ色。


アリが寄ってきている。