せっかち散歩

ゆっくり急げ、時間がないから

ギョリュウバイ満開

2013-12-29 | 日記

モッコクのすぐ近くで真っ赤な花が満開に咲いている低木があった。近寄ってみるとフトモモ科ギョリュウバイだった。ニュージーランドとオーストラリア原産ニュージーランドの国花。こんなに寒くても構わずにさいているのが驚き。






花床が大きくて濡れている。これがギョリュウバイの蜜、マヌカハニーなのだろうか?


これは果実(さく果)だろう

モッコクの紅葉

2013-12-29 | 日記
今年最後だろうと思いお墓参り。冬の空はどこまでも澄んでいて風は冷たい。歩きながら「千の風になって」をふと口ずさんでいた。骨はそこにあっても骨でしかない、でもその近くに故人はいるような気がするものだなどとぼんやりと考えながら歩いた。


私のお墓の前で 泣かないでください
そこに私はいません 眠ってなんかいません
千の風に 千の風になって
あの大きな空を 吹きわたっています


モッコク

この墓地は区画ごとに植栽されている樹木が異なる。モッコクが主体の一角があった。モッコクはツバキ科の常緑中高木で、モチノキやマツと並び「庭木の王」と称される。常緑のはずなのに真っ赤に紅葉している葉があって驚いた。






紅葉した葉の裏

アツバキミガヨラン

2013-12-25 | 日記
クリスマスも何ということもなく過ぎていき、正月まであと1週間となった。昨日論文が採択されたとメールが入ってほっとした。これは一番のクリスマスプレゼント。


アツバキミガヨラン リュウゼツラン科





風は冷たく冬のコートに包まれた人たちが足早に過ぎていく横で、公園のアツバキミガヨランが見事に咲いている。北アメリカ原産の常緑性低木で剣のような形をした葉はその先が尖っていて触ると痛い。キャッチボールをする子供がその中にボールをさがそうと入ると間違いなく血だらけになってしまうだろう。そのために大抵の葉先は少し切って落としてある。


ちょうど花弁がめくれた花があった。雌しべと雄しべが確認できる。


ハクセキレイ

アツバキミガヨランのすぐそばにハクセキレイがやってきた。この時期の澄んだ空気と青空にとてもマッチした組み合わせ。

パフィオペディラム

2013-12-25 | 日記
新しい建物への職場の引越しがやっと終わった。通路には近隣の関係の所から贈られた胡蝶蘭がずらりと並べられた。建物が新しいのはいいけれど、レトロで時代遅れなところもよかったなあと今になって思う。春には樹齢40年を超すと思われたソメイヨシノの伸びた枝が2階の窓辺に満開の花を咲かせて楽しませてくれた。そのソメイヨシノは伐採された。新築の建物の玄関のある場所にあったクスノキの巨木は今では遠くの小学校の校庭に移植された。時代が変わり昔の面影がなくなると、そこに存在していたものは人の記憶の片隅にだけ残され、いつの間にか忘れ去られてしまう。


パフィオペディラム

先週、温室で洋ランを見た。ランの花はみな同じような構造をしている。花は左右対称、外花被片3枚と内花被片3枚から構成されている。外花被片は1枚の背萼片(ドーサルセパル)と2 枚の側萼片(ラテラルセパル)からなり、内花被片は2枚の側花弁(ペタル)と1枚の唇弁(リップ)からなる。ところがパフィオペディルムは左右の側萼片が合着して1枚の下萼片(ベントラルセパル or シンセパル)になっているために、3枚あるはずの外花被片が2枚しかない。




唇弁は品種毎に特殊な形に進化しており、受粉のために重大な役割を担っている。パフィオペディルム(パフィオペディラム Paphiopedilum)は女神のスリッパを意味しており袋状の唇弁が特徴的。

冬の赤い果実達

2013-12-16 | 日記
やっと先週、論文を再提出し結果を待つのみ。


野山を歩いても、街の公園を散策しても赤い木の実が否が応でも目に入る。そして近寄って確認してみたくなる。好奇心をそそるこの赤い果実達。


ガマズミ スイカズラ科



散房花序。


ノイバラ バラ科

これだけ果実をつけているところをみると、さぞかし春には多くの花をつけたことだろう。




サルトリイバラ サルトリイバラ科

林縁で見つけた果実。


多年生植物(半低木)。 雌雄異株。散形花序。


コトネアスター バラ科

垣根として植えられている。赤い果実をつけているのが珍しいので近寄って観察。葉は厚めで裏には毛がある感じ。ぱっと見た感じではガマズミの仲間のゴモジュかな?とも思ったけれど葉は互生だし、果実もピラカンサに似ているからバラ科だろう。コトネアスターの仲間かなあ?




葉がわりと大きいからコトネアスター・ラクテア?かもしれない。



ヒヨドリジョウゴ ナス科

散歩道横に生えているヒヨドリジョウゴ。多年生のツル植物。





カナメモチ バラ科

素晴らしい青空のもとで赤い果実をたくさんつけているのは一体なんだろう?それにしても美しい。


葉の感じからカナメモチかなあ。常緑小高木。







イイギリ イイギリ科

遠くからでもこの赤い房状の果実はよく目立つ。



ラクウショウの果実とニホンズイセン

2013-12-12 | 日記
先週末行われたフィギュアスケートのグランプリファイナルで浅田真央が2連覇を果たしたものの、トリプルアクセルジャンプを2回挑戦して失敗した。練習で成功確率50%だったら2回成功するのは25%になる。連続成功する確率を90%にするには1回の成功確率を95%にしなければならない。要するに限りなく100%に近づけるしか方法はない。名人、達人と呼ばれる人たちに共通することは、何度やっても同じ事が同じようにできる事。繰り返して体で覚え込ませることが大事なことなのだろう。スポーツに限らず、政治、経済、科学の分野でも、病気の診断でも同じ。百発百中という言葉の何と爽快な響きだろう。日々のトレーニングが百発百中を可能にする。平家物語で義経に命ぜられた弓の名手・那須与一は平家の揺れる小舟に掲げられた扇の的を弓矢で打ち抜いた。百発百中であるからこそ一発勝負で勝つことができる。



ラクウショウ スギ科メタセコイア属

この季節に柔らかな褐色に色付いた大木はメタセコイアかラクウショウに違いない。これはどちらだろう?三角形の樹形も特徴的。




ここは10本ほど植えられているから、もしかしたらメタセコイアとラクウショウをランダムに植えてある可能性もある。一本の木を下から見上げると果実がたくさんついている。果実の形からこれはラクウショウの方だろう。


辺りにはおちた果実がいっぱい転がっている。少し拾い上げてみる。原型をとどめないほど壊れている。殻と種子が一緒になっているんだろう。


触っていたら手がベトベトになってきた。原因はこの松脂。でも松と同じようないい香りがする。



ニホンズイセン ヒガンバナ科

ラクウショウの下では気の早いニホンズイセンの花がもう咲いていた。

ホラシノブ、クジャクシダ、ヘラシダ

2013-12-09 | 日記
冬はシダ観察の絶好の季節。多くの草や落葉樹が葉を落としているからシダ類がとても目立つ。見た目にはみんな似ているけれど実は種類がとても多い。少しずつ覚えていきたい。2回3回の羽状複葉で、同じ模様を何度も繰り返すレース状の葉には不思議な魅力がある。幾何学的な模様は新しいデザインのヒントにもなりそうな気がする。

ホラシノブ ホングウシダ科



陽のあたる林道の山側の斜面に紅葉したシダを発見。大きな株になっている。


赤茶色に染まっている。


独特の葉の形とソーラスからホラシノブと判明。



クジャクシダ ホウライシダ科

少し薄暗い湿った山道で見つけた美しいシダ。形からこれがクジャクシダであることはすぐにわかった。アジアンタムの仲間。







ヘラシダ イワデンダ科

クジャクシダの近くの陰湿な場所で見つけた単葉のへら状のシダ。ヘラシダだろう。


ソーラスが斜めに平行に並んでいるのも美しい。

コウヨウザン

2013-12-07 | 日記
山道を過ぎて開けた場所に出ると20m以上もありそうな高木が何本も目の前に現れた。いつも見慣れたスギではない。どことなく南方系の雰囲気があるので、これがネットで見たことのあるコウヨウザンではないかと思った。この山にはあちこちでこの樹木が見られる。いつ誰が植えたのだろう?


スギ科の常緑針葉樹。


漢字では広葉杉と書くように、葉はスギよりも幅広。





葉は長さ5cmほどで先端は鋭く尖っていてさわると痛い。葉の裏には白い2列の気孔帯がある。この2列の気孔帯の感じはイヌガヤとも似ている。


果実がついている。落ちていないか探したけれど見つからなかった。


山の紅葉とミヤマフユイチゴ

2013-12-07 | 日記
最近天気のいい日が多いのに、論文の修正に追われてるのでなかなか外に出れない。1-2週前に、会合で田舎に行ったついでに山に入ってみた。この季節の山は落葉樹の美しい紅葉と常緑樹の緑とがコントラストをなしていて素晴らしい。











ミヤマフユイチゴ バラ科 キイチゴ属

山の斜面に沿った山道を歩いていくとツル性の植物が伸びてその先端近くに赤い果実をつけているのが目に入った。


フユイチゴ?かなと思ってよく見ると、見慣れたフユイチゴとは感じが違う。果実は美味しそうなので一粒食べてみると味はフユイチゴと全く同じで、甘酸っぱくて美味しい。




ネット検索してみるとミヤマフユイチゴのようだ。ミヤマフユイチゴは山地の林床に生える、バラ科キイチゴ属蔓性の常緑小低木。フユイチゴは同じくバラ科キイチゴ属で常緑匍匐性の小低木。葉の形もミヤマフユイチゴは基部は心形で葉先が尖っているのに対してフユイチゴはもっと丸っこい。

イズノシマダイモンジソウとキヨスミギク

2013-12-04 | 日記
先日、NHK『プロフェッショナル 仕事の流儀』の中で棋士、羽生善治が「若い頃の記憶力や集中力は年とともに衰えてくるけれども、その代わりに大局観や直感というもので補われてくる。」と言っていた。大局感、直感と言うものは、言葉や論理では説明できない経験に基づいた深いところから煙のように湧いてくるものらしい。勝負の世界で駆け引きとか、攻め時の好機など流れを見極める力は、確かに理屈ではない百戦錬磨の経験からふっと出てくるものなのだろう。



紅葉の季節。山に入ると、足元には小さな白い花が咲いている。

イズノシマダイモンジソウ ユキノシタ科





これがダイモンジソウかな?と思って見ていたら、近くの人がイズノシマダイモンジソウだと教えてくれた。ダイモンジソウの変種で茎や葉に毛が多く、葉は厚く腎円形で基部は心形ごく浅く裂ける。5枚の花びらの長さと並びが漢字の「大」の字に見えるから名付けられている。自然の中のダイモンジソウは園芸店のダイモンジソウとは違って地味で目立たない。


園芸店で見たダイモンジソウ



派手で美しく目を引く園芸用のダイモンジソウ。



キヨスミギク キク科 シオン属



一見シロヨメナ?かなと思ったが、これも近くの人がキヨスミギクだと教えてくれた。見慣れた人はよく知っているものだ。別名アキバギク、アキワギク。学名Aster ageratoides subsp. 学名からいくとシロヨメナと同じくノコンギクAster ageratoidesの亜種ということになる。道理で葉はざらざらしている。ただしノコンギクよりも花は小さい。シロヨメナの葉は3葉脈が目立つ点がキヨスミギクと異なる。