せっかち散歩

ゆっくり急げ、時間がないから

ホソヒラタアブとムラサキシキブ、そしてカノコガの交尾

2011-06-28 | 日記
昨夜も会合で遅かった。思いがけず今日はいい天気で暑い。


ムラサキシキブ

先週、近くの藪で。クマツヅラ科ムラサキシキブの薄紫が色の少ない藪のなかですぐに目についた。花は葉腋から集散花序を出して淡紫色の花を多数つけている。花弁は筒状で4裂し雄しべが4本花冠から突き出て、それよりも長い花柱がさらに伸びている。


小さな花にホソヒラタアブがやってきて忙しそうに蜜を吸い始めた。梅雨時の藪でも花と虫たちの営みは続いている。


カノコガ

ふと目の前にカノコガが2匹交尾しながらぶら下がっているのを見つけた。腹が太いほうが雌だろうから逆さまになってぶら下がっているのが雄ということになる。トンボは2匹が同じ向きに連結しているからそのまま協力して飛ぶことができるが、蝶や蛾は逆さまに連結していてどちらかがじっとしてないと飛ぶことは不可能だろう。


翅の鹿の子模様からカノコガの名前が付いている。クスノキ科カゴノキも樹皮がまだらにはげて鹿の子柄のようになることからその名前が付いている。

花壇の花々 ~ ジニア・リネアリス、ニチニチソウ、ポーチュラカ

2011-06-25 | 日記
ジニア・リネアリス (キク科)

花壇に植えてある花々。どれも背が低くて数で勝負。

ヒャクニチソウでも葉が細いことからホソバヒャクニチソウともいうらしい。


ニチニチソウ (キョウチクトウ科)
 
ニチニチソウを見ると、以前庭に母が植えたニチニチソウが長い間咲きつつけていたことを思い出す。小さなカマキリの赤ちゃんが出てきてカマで威嚇している。可愛い。


ポーチュラカ (スベリヒユ科)
 
よく似ていいるマツバボタンの葉が細長いのに対して、ポーチュラカの葉は丸いというのが特徴。

ヒメイワダレソウ

2011-06-25 | 日記
今月10日に右肘の靱帯修復手術を受けたレッドソックスの松坂大輔投手がフロリダで本格的なリハビリテーションを開始したという記事があった。絶頂期を過ぎて円熟期に入ってからの大きな怪我、そしてリハビリはつらいだろうなあとつくづく思う。瀬戸内寂聴さんが東北の被災地に入って、苦しい時に追い打ちをかけるつらい出来事が起こることがあることに対し、「それが人生なんですよ」と励ましていた言葉がとても印象深く心に残る。



6/22朝公園を歩いていたときに足元でシロツメクサのような白い花が地面を這う枝からたくさん咲いているのが目にとまった。


小さいけれども花の形はランタナに似ている。

 
クマツヅラ科を探してみたらヒメイワダレソウであることが判明した。

サルビア

2011-06-23 | 日記
以前の職場の玄関横のタクシー乗り場の植え込みには今頃メドーセージの青い花が咲いていた。その葉の香りがとてもさわやかだったのでそこを通るたびに触っていたのを思い出す。


サルビア・グアラニティカ (ガラニチカ)、別名メドーセージ

昨日は朝いい天気だで県立公園を歩くと花壇にサルビア・グアラニティカ(メドーセージ)の花が咲いていた。落ち着いた感じの深い青が素晴らしい。



サルビア・ファリナセア、別名ブルーサルビア

広場の円形の花壇一面をブルーに染めていたのはサルビア・ファリナセア。ラベンダーに少し似ている。


クマバチが蜜を吸いに来ていた。



サルビア・コッキネア

ブルーサルビアの隣の花壇にはピンクと白のサルビア・コッキネアが一面を覆っていた。


朝日に輝いてとても美しい。



サルビア・スプレンデンス

小学校の花壇には必ず植えてあった。花びら自体は咲いたあと1日ほどで落ちてしまうが、がくは長い間鮮やかな色がそのまま残っている。

アメリカデイゴ

2011-06-22 | 日記

昨夜も7時半という中途半端な時間から会合があるというので途中で寄り道して時間をつぶすことにした。幸い夏至なので日が長くて海の横の広い埋め立て地の公園もまだ日が高く明るい。散歩する人もまばらだが遠くから赤い火がついたような樹木が目に入ってきた。急いで近づくとマメ科アメリカデイゴだった。それにしても立派な木だなあと感心して見とれていたら、携帯のカメラを片手に近寄ってきたおじさんがこれが火焔樹というやつかなあ?と尋ねてきた。「これはアメリカデイゴですよ」というと、「デイゴ?何だそれは」といぶかしげな顔をしていた。別名カイコウズであることは知っていたがそんなことを言うと余計ややこしくなるので、「南方系の花でしょうね」といっておいた。


確かに炎のように見えるので、あとで火焔樹(Flame tree)を調べてみた。炎のように咲く樹木を各地でFlame treeと呼んでいるらしく一種類を指しているわけではなかった。


マメ科ではあるがいつも見慣れたフジやニセアカシアの花とはちょっと違う。まず上下さかさまで旗弁が上ではなくて下についている。しかも翼弁が退化して見当たらない。堅い竜骨弁が一つになって包みこむように雄しべと雌しべに覆いかぶさっている。それが南国の鳥のくちばしのように見えるから面白い。


 
すぐ横の草むらではラン科ネジバナが点々と咲いていた。アメリカデイゴの大きな花の前で小さくて地味なネジバナがとても可愛らしく感じた。

キササゲとクマバチ

2011-06-20 | 日記
いつも朝、車で聞いているTBS生島ひろし「おはよう一直線」の中で、運とツキの法則というものがあり、それは万有引力の法則のようにすべての人に作用していて、いかにしてその運とツキを引き寄せるかが問題だという話をしていた。確かにスポーツの試合などでは流れというものがあって押しているときに一気に試合が決まることがある。好機をとらえて勝負をかけるその勝負勘こそ成功の秘訣であるという。



今年も何とかぎりぎりでキササゲの花を見ることができた。天気がよければもっと美しかったのにと少し歯がゆい。

 
白地に紫色と橙色の斑紋の組み合わせがとても珍しくて高貴な感じのする花。薄紫のキリの花とも少し印象は似ている。多くの昆虫を引き寄せるだろうと思われる強い香りがする。この花の中に頭を潜り込ませている真黒な昆虫がいた。体長は2cmを超えずんぐりした体形で胸部には毛が多い。全身が黒く翅も黒いのでまさかゴキブリ?とじっと見ていたら胸部の毛は黄色いのが確認された。おそらくクマバチだろう。ほっとした。

 
もう花の時期も終わりに近づいている。


葉柄は長くて葉も大きい。

ガクアジサイとヒメトラハナムグリ

2011-06-20 | 日記
梅雨でなかなか外に出かけられない。週末はたいてい天気が悪い。今朝は早起きして散歩と思っていたが何となく気が重くて出かけられなかった。湿度のせいなのか体も重く感じる。ここ数日風邪気味で鼻水が止まらない。後で死ぬほど眠くなるのは分かっているが仕方なくPLを飲むことにした。最近明け方見た夢をよく覚えている。それがあまりにリアルで何度も思い出してしまう。どんな意味があるのだろう。

夢の中で自分は同じ場所、同じ状況にいることが多く、時間を気にして場所を移動していることが多い。また登場人物は昔の友達や知り合いが多い。

潜在意識が夢の中に現れてくると考えるのが普通だろう。でも一方で現実の世界の不足を補ってくれている何かがあるのかもしれない。これまで考えつかなかった事を思いついたり、発見したりすることもある。夢の中で人との交流も無意識に行われているという荒唐無稽でサイキックな話も完全に否定することもできない。



今はちょうどアジサイの季節、どこにもアジサイが咲いている。白から青や赤までいろいろある。


雄しべ10本、花柱3個が基本。何やら虫が付いている。調べるとコガネムシ科ヒメトラハナムグリのようだ。体長約10㎜で 褐色の長毛が密生している。上翅には黒褐色の3帯紋がある。訪花時の動きはハチ類に似ている。

ヤマグワとユスラウメの果実

2011-06-15 | 日記
クワ科 ヤマグワ 

アシの湿原の横の遊歩道沿いにはヤマグワが点々と生えていて黒紫に熟した果実をたくさんつけている。ヤマクワは雌雄異株なのですべての木に果実が実っているわけではない。一つ試しに食べてみるととってもおいしい。木ごとに味が異なることがわかった。少し酸味のある木がとりわけおいしく感じて何十個も食べて口の中が真黒になってしまった。縄文の昔からこの実は貴重な子供たちのおやつだったに違いない。当時と同じ喜びを感じることができた。


バラ科 ユスラウメ

公園の一角にちょうどミニトマトのような赤い実をたくさんつけた木を見つけた。サクランボのようにも見えるが果実は柄がほとんどなくて枝に直接ついているようだ。バラ科ユスラウメ 。

 
これも試しに食べてみた。サクランボに似ているが、やっぱりヤマグワの果実の美味しさには負けるなあ。

ベニシジミとモンシロドクガ

2011-06-14 | 日記
梅雨時でもたまには晴れ間が顔を出す。職場から車で10分も走れば広大な湿地帯が広がっている。


ベニシジミ

ノビルの花の蜜を吸うベニシジミ。素晴らしい色合い。


こちらはヒメジョオン(ハルジオン?ハルジオンの花弁はもっと細いから多分ヒメジョオンだろう)の花の蜜を吸うベニシジミ。



モンシロドクガ

アシの湿原での一コマ。左の白い蛾はモンシロドクガ、右は名前は分からないが小さなクモ。アシの葉の裏と表で向き合って何やら緊張感のある場面のようだ。


モンシロドクガは葉裏にいて表側のクモを警戒している。ドクガとはいえ可愛い顔をしている。


一方茶色のクモのほうに目をやると、その下に葉にくるまっている幼虫らしきものと小さな白いクモもいる。これらは一体どういう関係なのだろう?偶然ここに居合わせただけなのか獲物か縄張りをめぐる争いなのかな?この広い湿地帯ではいたるところで生死の関わる遭遇があってその中で生き延びていくのも大変なこと。いつかこれら小さな生命の営みを少しでも理解して説明できるようになりたいとつくづく思う。

エゴツルクビオトシブミ

2011-06-13 | 日記

花が終わったエゴノキを見上げると、そこには葉を丸めて作った紙巻きタバコのようなものがたくさんぶら下がっていた。これこそオトシブミの揺籃?かと期待して成虫を探す。

 
いたいた。5mmほどの小さな体で首をもたげているエゴツルクビオトシブミの雌。とっても可愛い。雄は見当たらなかった。以前購入したオトシブミハンドブックを眺めてはいたけれどなかなか実物を見つけられずにいたから会えてうれしい。種によって揺籃の作り方が異なるらしい。オトシブミは誰に教わるわけでもないのにDNAに刻まれた一次元情報に従って複雑な空間幾何学作品を間違いなく作り上げていくのだから驚きとしか言いようがない。

 
巻いた葉は切り落とさないでついたままになっている。孵化した幼虫は巻かれた葉を食べ中で蛹になり羽化した成虫は穴を開けて出てくるらしい。恐る恐る巻きもののような葉を開いてみると中からとっても小さな卵が出てきた。葉の上の雌はすぐに飛んでいってしまっていい写真が撮れなかったのが残念。

ペンステモン

2011-06-11 | 日記
今日は朝から大雨。先週の梅雨の合間に朝散歩した県立公園の花壇ではゴマノハグサ科ペンステモンがあちこちに咲いていた。



ペンステモンとはギリシア語のペンテ(5)とステモン(雄しべ)からなり「5本の雄しべ」の意味らしい。


ペンステモン・ハートウェギー Penstemon hartwegii ?

ペンステモンは属名だから種まで言わなければならない。花が大きいからハートウェギーかなあ?


ペンステモン・ジギタリス Penstemon digitalis

右はペンステモン・ハートウェギーで、左に見えるのはペンステモン・ジギタリス。‘ハスカーレッド Husker Red’という品種がよく出回っているらしい。葉は先の尖った細長い楕円形で対生。葉色は濃紫色。


ペンステモン・ジギタリス。同じゴマノハグサ科のなかに属名のジギタリスもあるからややこしい。強心配糖体がとれるのはそのジギタリス属の一種 Digitalis purpureaでペンステモン・ジギタリスとは異なる。

ハクチョウゲ

2011-06-09 | 日記
壁にぶつかったとき「考え方はひとつではない、答えはひとつではない」という単純な言葉を思い出すようにしている。受験の数学の参考書にも普通の解答とともに必ず別の解き方が載せてあった。人間が作り上げた社会の不条理も人の手が及ばない天災も、考え方一つで受け止めることができるようになる。降って湧いた不幸も考え方を変えて幸福への転機となるかもしれない。犯した過ちや被っている災難を最小限にするよう諦めずに努めよう。考え方を変えれば打開できることはあるはず。自然科学の世界でも自明のことだと鵜呑みにしていたことを一度白紙に戻して考えてみることは必要だ。既存の考えが間違っていないか、別の考え方がないかと絶えず自問していこう。


生け垣に多用されている常緑低木アカネ科ハクチョウゲが小さな花をいっぱいつけている。

 
花弁にはフリルが付いていてとても可愛い。花冠は5裂し毛がある。

ブラシノキ

2011-06-08 | 日記


浅山英一著「花と草木の事典」という文庫本を机の横に置いて時々読んでいる。最近ブラシノキをあちこちで見かけるのでその栽培のポイントをみていたら、「発芽してから花が咲くまでには五年もかかりますから、かなりの辛抱がいりますが、たってしまえばわけのないこと。珍しい木だけに、たくさん増やしたいものです。」と書かれていた。確かに時間というものはたってしまえばわけのないこと。なるほど人生も世の中もそう考えればいいのかと納得。



フトモモ科ブラシノキは別名キンポウジュあるいはカリステモンという。花弁は小さく緑色で5枚。赤いブラシように見えるのは雄しべで、その点はネムノキと似ている。

 
果実は古い茎に何年たっても落ちずにこぶのようについていて、この中に細かい種子が入っているらしい。

木に咲く花 ~ イタチハギ、ユリノキ、センダン

2011-06-06 | 日記
イタチハギ マメ科

霊園の斜面にマメ科イタチハギの花が満開に咲いていた。以前からここは何度も通っているのにイタチハギがあったとは気付かなかった。てっきりハリエンジュの幼木かと思っていた。


花弁は旗弁のみで,翼弁と竜骨弁は退化している。小さな花をたくさんつけた穂状花序を枝先から伸ばす。

 
真黒ではなくて暗紫色で黄色い葯がとても鮮やかにみえる。全体には地味だが何故か気にいっている。



ユリノキ モクレン科 

街路樹によく見かけるユリノキだがその花を上から見る機会はめったにない。高い枝の一番先端に上向きに咲くから。日当たりのいい場所に何本も植えられているユリノキの花はもう時期を過ぎてほとんど落ちていたがいくつか手の届くところに残った花をみることができた。ラッキー。

 
花弁は6枚、淡黄色で基部に橙赤色の斑紋がある。やさしい色の花。萼片は3枚。



センダン センダン科

センダンも花の時期はもう1、2週間過ぎていた。

ハハコグサ、ウシハコベ、ノビル、キキョウソウ

2011-06-06 | 日記
ハハコグサ キク科

オギョウと言われ春の七草の一つ。

 
左のチチコグサモドキと大きさは同じくらい。ハハコグサは枝先に黄色い花をたくさんつけている。



ウシハコベ ナデシコ科

ハコベに似ているけど全体に大きい。

 
花は雌しべの花柱が5個あるので見分けやすい。ハコベ属の中で花柱が5本あるのはウシハコベだけで他は3本らしい。



ノビル ユリ科

野原のあちこちにノビルが伸びて先端に散形花序をつけている。その花序の中にはたいてい珠芽(むかご)があってこれで増える。


花被6枚。雄しべは6本。



キキョウソウ キキョウ科

小さなキキョウに似た花を咲かせている草が野原のあちこちに見られる。下から上に段々に咲いていくようだ。

 
葉は無柄で互生し、茎を抱いて円形から広楕円形。葉は茎を抱くように離れて付くのでダンダンギキョウとも呼ばれる。



ヒナキキョウソウ キキョウ科
 
キキョウソウと似ているが最上部にだけ花をつけていて葉も小さいのはヒナキキョウソウ。