せっかち散歩

ゆっくり急げ、時間がないから

コガシワの林

2012-12-30 | 日記
先日テレビで「プロ野球戦力外通告2012 クビを宣告された男達」を少し見た。戦力外となったプロ野球選手が再起をかけて合同トライアウトに挑む姿を追う番組だった。投手はボールカウント1-1から4人のバッターに立ち向かう。たった4人で今後の運命が決まる。野球選手は少年時代から野球しかやってきていないのだから他に生きていく術はないわけで転職などそう簡単にできるはずがない。戦力外通告という言葉にスポーツの世界の厳しさが現れている。松井秀喜が昨日引退を表明した。松井のように20年間に渡って輝かしい成果をあげ栄光を勝ち得た選手は今後の生活も保障されている。しかしこれは例外中の例外であって稀にみる選手といっていい。大部分の選手は夢にみた栄光とは程遠い結末で果たせぬ思いを胸に抱いて屈辱に歯を噛み締めて引退の道を進むほかはない。スポーツ界で成功したもの、オリンピックでメダルをとったものは必ず子供達に諦めずに夢を追えば必ず達成できると言う。しかしこれは生き方の一面であって人生設計は別の角度からも見なければならない。他の一切のことを犠牲にひとつに打ち込んで最後まで夢を追い続けてたものが、その夢を果たせなかった時、無念の涙を流すと同時にそれ以後の生活にどんな悲劇が待っているのかも子供達には教えなければいけないだろう。二の矢、三の矢あるいは隠し玉を用意してしたたかに生きることも人生必要かもしれない。


今年の初めに樹木サイトで教えてもらったコガシワのある県立公園にこの前再び行ってみた。コガシワはカシワとコナラの交雑種らしいからカシワともコナラとも違うが少し似ている。以前見つけた木の近くでこれと同じような木を3本見つけた。見つけるのは意外と簡単。ほとんどの樹木が落葉しているのにコガシワはまだ黄葉が残っているからすぐわかる。


15mくらいはありそう。


見上げるとまだ葉が残っている。


黄葉が美しい。


葉の特徴は少し丸みを帯びた鋸歯があり、葉柄はほとんどない。葉の大きさはカシワほど大きくなくてコナラより大きい。


冬芽。


樹皮。

ヤマガラとシャコバサボテン

2012-12-24 | 日記
土曜日はある忘年会に出席した。普段着で出かけたら周りの人たちはみんなまるで結婚式のように正装していた。そういう会とは知らなかったので少し恥ずかしかった。出し物はプロによる津軽三味線の演奏。初めて直に見たのだがとても感動した。文化レベルの高い忘年会もあるんだなあ。


数日前にNHKハイビジョン特集「ボルネオ・ランハンター~密林を知り尽くした男・稲守敏朗の挑戦」を見た。野生のラン約2500種類が生息するといわれる「ランの聖地ボルネオ」で今年3月に新種のランが発見された。日本人の写真家稲守敏朗の名が付けられた「パフィオペディルム・イナモリ」。開発が進むボルネオでこの新種ランはあと26株しか残っていない。ここまできたら人工的にこのランをしっかり保護するしか手はないだろう。地球上の熱帯雨林は急速に減少している。危機的状況。

ランを見たくなったので朝、近場の植物園に行った。9時半に温室が開く。少し早く着いたので周りの湿地帯に向かった。家族3人で鳥の写真をとっているのが見えたたので近づいてみると、確かに小鳥たちがたくさん日向の茂みにやってきている。ヤマガラ、シジュウカラ、アオジ、ジョウビタキなどが確認できた。


ヤマガラ


アオジ

とまっている木はコブシだろう。

ジョウビタキ





温室の入り口にはシャコバサボテンが置いてある。

とても美しく咲いている。デンマークカクタス‘ダークマリー’という品種かも?



期待したランはあまり咲いていないのか展示してあるものは少ない。でもカトレアは豪華。


シンビジウム?

名札がなかった。




観葉植物でおなじみのカラテアが何種類か植えてあった。葉が傷んでいるので時期がよくないのかも。

長い葉のカラテア。カラテア・ランシフォリア?


カラテア・マコヤナかな?

ヤドリギとセンダンの果実

2012-12-20 | 日記

農家の庭先のセンダンがたくさんの果実をつけているのが遠くから見てとれた。


春にはセンダンの薄紫の花がさぞ美しいことだろうなどと想像して近づく。ヒヨドリが集まってきていたけれども人の気配で飛んで行ってしまった。


銀杏よりひと回り小さい感じの果実。枝に目をやるとミッキーマウスのような葉痕が特徴的。




その隣の木の梢に大きなヤドリギが塊になってついているのが目に入った。


落葉樹が葉を落としたあとになってヤドリギの存在がはっきりすから冬がヤドリギ観察にはうってつけ。


このヤドリギの宿主は何だろう。樹皮からみるとカリンかなあ。



近くを散策してみるとあちこちの樹木にヤドリギを見つけた。近くで観察するために低いところのヤドリギを探す。


エノキの大木があった。数十のヤドリギがついていて少し可哀想。


ヤドリギの枝はたくさんに分岐していて面白い。


枝のまばらなところをじっと見てみると二股、三股などに分かれた枝の付け根に丸い果実が数個ついている。


この枝にはたくさん果実がついている。


先端にはプロペラ状の葉。


果実を手にとって潰してみると粘液状でベトベトの中に緑色の種子がある。ヤドリギは春3-4月に花を咲かせるらしい。ヤドリギは雌雄異株なので雄株と雌株のそれぞれの花を確認してみたい。

冬の鳥たち

2012-12-19 | 日記
冬は鳥の季節。


ジョウビタキ

どこからがやってきて空き地の上に降りてキョロキョロしている小鳥。


胸から腹が橙色、翼に白い斑が特徴的なジョウビタキ。



ダイサギ

田んぼの中に白いサギがツルのように大きな羽を広げて舞い降りてきた。



あたりを警戒しながらゆっくりと進んでいく。長い首が特徴的なダイサギ。しかしダイサギはチュウサギと似ているから区別をしなければならない。①ダイサギは額の線とくちばしの線がなだらかなのに対してチュウサギは額が出ている。②くちばしの付け根から目の下に伸びる線がダイサギは目より後ろに伸びているのに対してチュウサギは目の下で終わっている。やはりこれはダイザギだろう。



コガモ

小さなカモがいた。茶色の頭に緑の帯、尻の横に黄色い三角模様。コガモのようだ。何か変な顔をしている。



バンとオオバン

バンとオオバンが並んで泳いでいる。


額とくちばしが白いオオバン。


くちばしの先は黄色でそれより前額にかけては鮮やかな紅色のバン。



ハシビロガモ

横幅が広いくちばしを持ったカモがいた。


白い胸と四角く赤茶色の腹が目立つハシビロガモの雄。



アヒル?

白いカモが泳いている。アヒルかな?

ムクドリの夢

2012-12-19 | 日記
子供の頃に「椋鳥の夢」という童話を読んだ。内容はすっかり忘れていたので改めて読み返すと、昔通ったことのある道を久しぶりで通る時のようにその時に抱いた切ない思いを懐かしく思い出した。


むくどりのゆめ     浜田広介

ひろい野原のまん中に、古いクリの木がありました。
その中に、とうさんむくどりと子どものむくどりが住んでいました。
むくどりの子は、とうさんにかあさんどりは遠くに
出かけていっているときかされていました。
ほんとうは、もうこの世にいないのに・・
だんだんふしぎになってきたむくどりの子は、
とうさんにたずねます。
「いつかえるの?」「海をこえたの?」「山をこえたの?」
とうさんは、「ああ、そうだよ」とこたえます。

十日たっても二十日たっても、かあさんはかえりません。
ある日、木の枝にいちまいだけついていた枯れはが、
カサコソなりました。
むくどりの子は、その音がかあさんどりの
羽音のように聞こえてしかたありませんでした。

むくどりの子は、馬の尾の毛でその葉をむすび
風が吹いてもとばないようにします。
その夜、むくどりの子は夢をみます。
白い羽のとりが、巣の中に入ってきたところで目がさめます。

すぐに外に出てみると、かれ葉にうすい雪が
かかっていました。



駐車場で車を降りると柿の木が見える。見上げるとムクドリがやってきて柿の実を食べ始めた。



柿は渋に違いないと思うけど、いい具合に熟しているから鳥にとってはとっても美味しいのだろう。しばらく食べると満足げに声をあげて飛んでいった。

ムラサキシジミ

2012-12-12 | 日記
この前の日曜日(12/9)の午後、テレビでプロレスリング・ノアの両国大会を見ていたら、突然小橋建太(45歳)がスーツ姿でリングに登場し引退を表明した。「4年前から首の影響で左足に力入らず、医師からは今すぐ手術をするか引退するか決めてほしいと言われた。7月に首の手術をしたが、完全復活は無理だと判断し引退することを決意しました」その悲痛な表情が映し出されて胸が熱くなる。

2006年に三沢光晴前社長が急死したのも46歳。プロレスラーほど過酷な仕事はない。腎臓がんの摘出手術、両膝の6度の手術を不屈の闘志で克服した満身創痍の鉄人はプロレスファンに大きな力を与えてくれた。完全燃焼する姿をもう一度見せてくれと叫びたい。



ムラサキシジミ

公園を散歩しているとシャリンバイの葉にとまっている美しいシジミチョウを見つけた。ムラサキシジミだった。


日向ぼっこしているのか近寄っても逃げない。翅の表が青紫色に輝くシジミチョウ。前翅の先がやや尖っているのが特徴。成虫で越冬するらしい。


翅の裏面はシミのついたような茶色。

コクサギの黄葉

2012-12-09 | 日記

薄暗い林の中で薄黄色にほのかに光を放つかのように立っている低木があった。葉の形から一見コブシかな?と思ったけれど近寄ってみると全く違う。


え?これは何?


冬芽と葉痕を見てびっくり。冬芽は緑と茶が交互になり、葉痕はまんまる。ミカン科コクサギだった。


その目で見れば沢ぞいにはコクサギがけっこうたくさん見られる。

アズマヤマアザミ

2012-12-09 | 日記

紅葉を見ながら林縁を歩いていくと、いまどきアザミらしき花が咲いている。


いつも見慣れたノアザミやトネアザミとは違って総苞は細くて白い毛がある。調べてみるとキク科アズマヤマアザミのようだ。


下の方の葉は大きい。


これは果実かな?

フサザクラ

2012-12-09 | 日記
一昨日は朝と夕方地震があってびっくり。これまでの経験から大きな地震は金曜日に起こる。昨夜フィギュアスケートでは真央ちゃんがGPファイナルで優勝してほっとしたのもつかの間、キム・ヨナが先ほどドイツでの復帰戦でいきなりショートプログラム今季最高点で復帰したとニュースが入ってきた。やはりキム・ヨナは浅田真央の最大のライバルだなあ。




沢づたいを歩いて行くとこのように果実をびっしりとつけている見慣れない木があちこちに見られた。街路樹や公園などでは見たことはない。


葉がまだ残っている枝があった。先端が尾状にとがり不揃いの粗い鋸歯がみえる。フサザクラ科フサザクラだった。春先に花弁もガクもない花をつけるらしい。見てみたい。

ダム湖周辺の紅葉

2012-12-09 | 日記
ここ数日は晴天が続いている。澄み渡った青空の高いところではおそらく冷たい冬の風が吹いているに違いない。山々の落葉樹の紅葉は赤や黄に点々と色付いてきて、まるで落とした絵具のように青空を背景に美しく浮かび上がる。車で少し走って山道に入り小さなダム湖周辺に近づいてくるとそこは四方が紅葉の山に囲まれていた。


朝日がいい具合に当っている。


信州や東北地方の紅葉、日光や京都の紅葉は見たことはないけれど、房総の紅葉も捨てたものではない。


この山もせいぜい200m程度の高さだろう。


遊歩道に従って歩いてくとイロハモミジやヤマモミジのカーテンが光を浴びて輝いている。


黄色から赤へのグラディエーションが美しい。


織田信長が作った金色に輝く安土城の「黄金 の間」を連想した。


それぞれ何の木だろうと一生懸命に見るのだけれど葉がよく見れない。


この鮮やかな黄もモミジだろうか?


割と近くに一本の黄葉があった。


拡大すると鋸歯のないカエデすなわちイタヤカエデであることがわかる。


この真っ赤に燃えるような紅葉はたぶんイロハモミジだろう。



燃えている。


まるで山が燃えているようだ。

ハチノスタケ

2012-12-04 | 日記
林縁を歩いていると枯れ枝に変わったキノコを発見。傘の裏は蜂の巣のように孔だらけ。ネットで調べるとサルノコシカケ科タマチョレイタケ属ハチノスタケというものだった。毒にも食用にもならないらしいからキノコ通の人にとっては、まあどうでもいいキノコということになるだろう。ただタマチョレイタケ属であるということは、漢方の生薬である猪苓の原料チョレイマイタケの親戚のようなものであるからちょっと親しみが湧いてくる。


3mくらいの高さのところにあったのでよく観察できない。足元の枝を振りかざして叩いたら落ちてきた。


たくさんの孔がとっても綺麗。

エノキ、ムクノキ、ムラサキシキブ

2012-12-01 | 日記
エノキ ニレ科

エノキの黄葉も結構目立つ。よく見ると黒い果実がたくさんついていた。


ムクノキ ニレ科

エノキの隣のムクノキにも果実が見える。


ニレ科のケヤキ、エノキ、ムクノキ、アキニレ、ハルニレはどこにでもある木なので葉一枚で鑑別できるようにならなければならない。


熟した黒い果実は干し柿のような味がする。




ムラサキシキブ クマツヅラ科

林縁で見つけたムラサキシキブ。紫色は高貴な色。藪の中から枝を伸ばし紫の果実をたくさんつけた姿が美しい。


青空とのコントラストは最高。


葉の大きさに比べて果実は小さい。




コムラサキ クマツヅラ科

こちらは11月初めに貝塚公園で見たコムラサキ。ムラサキシキブと比較する。


コムラサキはムラサキシキブと全体によく似ているが、コムラサキの方がこじんまりとしている。葉はムラサキシキブは葉全体に鋸歯があるけれども、コムラサキは葉の先端半分にだけ鋸歯がある。コムラサキの葉は小さくて果実はむしろコムラサキのほうがひと回り大きい感じがする。