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“過去にすがりつくのは現在・未来を侵害すること”  吉野秀 【読売新聞コラム】 

2007年09月17日 | コラム・備忘録

 
当教室の吉野秀先生のコラムが 読売新聞 に掲載されましたので、ご紹介しましょう。

私も何度か似たような経験がありますね~。つらいつらい(笑)。 どうぞ!



■■■■■  過去にすがりつくのは現在・未来を侵害すること  ■■■■■


約10年ぶりに知人から自宅へ電話があった。この人には社会人になった当時(22年前)、大変お世話になり、現在の私へいたる礎を築いてくれたと言っても過言ではない。

「近くにいるので、会えないだろうか」。私としては懐かしさ、そして感謝の意もあって、即座にOKした。待ち合わせの場所へ着いたら電話してくれることになったので、取るものも取りあえずすっ飛んでいった。  

昔話に花が咲く。久しぶりに会った場面の一般的パターンだが、こちらから切り出す話を次から次へとさえぎる。会ってから約30分後、とうとう知人はしびれを切らしたように話し始めた。  

「今、こういう新しい事業に関わっている。それを立ち上げるためには、資金が2000~3000万円足りない。エンジェル(善意ある出資者)を紹介してもらえないか」。

それまで、知り合いに著名人がいるとか、私の実家は裕福だなどと自慢の限りを尽くしていたのが嘘のようなびっくり発言。さらにこう続けた。「私は今まで他人に頭を下げたことはないけれど、今回は相当の気持ちで臨んでいる」。  

昔の恩義を振りかざされる 「ある種の危機」 を感じた私は、適当なところでその日を切り上げた。

翌日、「昨日の資料を渡したい」と言うので仕方なくまた会った。「たかだか2000~3000万円の資金を調達できないのはおかしい」 ならまだしも、「あなたが見込めるエンジェルにこの場で電話して、アポイントを取って欲しい」と言い出す始末。私は逃げるように帰った。  

その翌日にも連絡の嵐。「至急会いたい。近くまで行くから」「エンジェルになれそうな人に、『お世話になった先輩が至急会いたがっているので』 と伝えて欲しい」……。  

知人は過日にこう言った。「過去を大事にするから現在がある」。自分の夢や希望の実現のためには、他人の人間関係でも踏みつけにしようとする行動には唖然。私は断りと別れの意をはっきり示した。  

追い込まれた・困った時に昔の同僚・知人へ泣きを入れたり、いつまでも上下関係を引きずる人は意外と多い。「何を今さら」とも考えるのは自然で、中には「困ったときだけ言ってくるんじゃないよ」と追い払いたい心境にもなるはずだ。  

ビジネスは基本的にギブ&テイクで成り立っている。「今までどうだったのか」も確かに大切だが、「今どうなのか」 「これからどうなるのか」 を重視すべきで、いくら過去に部下だったとしても相も変わらずの先輩風はルール違反。

人間関係で、恩は受けた側がいつまでも感じるもので与えた方が押し付け続けるものではない。礼節や道義が疎かになったら最悪だ。特にマネジャーの人望の有無はここで決まる面が大きいと思う。  

過去を振りかざし、現在と未来を侵害した瞬間にビジネス資源(ヒト、モノ・サービス、マネー、情報、時間)は逃げていく。できるマネジャーは成長した後輩を讃え、求められれば近況に合わせた適切な助言を与える。それが義務であり、権利ではないだろうか。

 

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