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【絵本から専門書まで】 塾講師が、生徒やご父母におすすめする書籍のご紹介です。

『英単語ターゲット1900 (4訂版)-大学入試出る順』 宮川幸久【英語・参考書】

2006年11月07日 | 大学受験【英語】参考書など
 

英単語ターゲット1900.jpg



前回の 『英作文のトレーニング』 の解説が好評だった、独身、ハンサム、英検1級の福原先生にお願いしました。

単語暗記といえば、ターゲット、根強い人気があります。いかがでしょう。

以下が福原先生の書評・解説です。


■■■■■

こんにちは。今回取り上げるのは、『ターゲット』、単語集の定番です。“target”という単語の意味を知らないけど「ターゲット」はとりあえず持っている、そういう高校生さえいるとの噂です。(未確認情報)

10月に改訂版が出ました。結論を言いますと、配列や例文などをマイナーチェンジしたようですが、旧版を捨ててまで買う必要はないでしょう。

私がよく使っていたのは、さらにその前の第2版ですが、トップに登場する単語は昔も今も変わらず “succeed”。 このこだわりは良いとして、続いて“accomplish” や “fulfill” など、同系の意味の単語が続くというグルーピング。

どうなんでしょうか。見た目の整合性はありますが、「成功する」→「やりとげる」→「果たす」と一連の流れの中で答えていくだけでは個々の単語は身に付かない気がします。


そして、この弱点(?)を補うべく、単語カードが別売りされています。1セット1260円で3セットまで買わないと、本体に収録されている全ての単語をカバーできないという見事な抱き合わせ商法ぶりですが、本体をただじっと眺めているよりははるかに効果的だと思います。(なお最新版対応のカードはまだ本屋さんで確認できていません)
また、CDも欲しいところですが、CD付きだと、5枚も!あって 2310円。


「ターゲット」に限らず、単語集というのは、買ってからの「使い方」次第だと思います。手にすることによって、“これさえ覚えれば完璧だ”、という安心感はターゲットならではですが、誰もが同じような商品を買っているわけですから、使いこなしを工夫しなければ差はつけられません。

単語でお悩みの際は、いつでも相談に乗ります。代々木教室 で待っています。



■■■■■


う~ん、そうですね。ターゲットは、何でこんなに人気があるのでしょうか。バイブルと化しているような気がします。

ブラッシュアップテストが日本語訳の三択なんですが、これはちょっと使えないですね。当たってもあまり意味がないし…、問題形式にも工夫が欲しいですね。


かなり高度な単語まで含まれていますので、志望校の過去問などをよく検討して、本当に全部覚える必要があるのかどうか考えて欲しいですね。 他に様々な工夫のほどこされた単語集がたくさん出てきましたので、その点でもやや見劣りするというのが私の意見です。


いずれにしろ、キクタンのところで言ったように、●単語集の鉄則● を思い出して下さい!


ブランド信仰、禁物!

http://tokkun.net/jump.htm 

英単語ターゲット1900 4訂版[CD]

旺文社

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 『英単語ターゲット1900(4訂版)-大学入試出る順』 宮川幸久
旺文社:475P:1050円


『キクタン-コーパス英単語【スーパー12000】』 アルク(聞く単語集)一杉武史【英語・参考書】

2006年11月07日 | 大学受験【英語】参考書など

キクタン.jpg


他の先生に頼らずに、私VIVAも一つ(笑)。 

実は、単語集のコメントも欲しいという要望が多いのですが、これまで、単語集の紹介や解説は避けてきました。

というのも、単語集は、他の参考書以上に、生徒の好みや、学力や志望校によって、合う、合わないという面が強くありまして、ネット上で相手の学習状況を知らずに、“お薦め” というのは “危険” です。

もう一点、やる気満々ではじめても、丸々一冊、完全に覚え切る生徒が極めて少ないため、それをあてにしてしまい、他の単語学習をやらない場合、結局どちらも身に付かず、最悪です。それよりも授業で使った単語の暗記を徹底して欲しいから、という意味です。


当教室では、ほとんど授業で使ったテキストや過去問から単語を選び出し、それに同意語や関連語などを羅列して覚えていく方法がもっとも効果的だという方針です。東大、京大、早稲田、慶応、上智であれ、それで十分おつりが来ます。


そう信じてまるっきり疑っておりませんが、こうしてブログをはじめると、読者の方はこちらの生徒ではありませんし、それぞれの特徴だけでも良いから、専門家の目で判断したことを教えて欲しいという声があり、当塾にもほとんどの単語集はそろっておりますので、それにお応えしようということです。


というわけで、他の英語講師から、『これ、なかなか良いですよ』 と持ってきてくれた一冊、灘高キムタツ先生が、ブログで絶賛しておられたのが本書ですが、私は少し異なる意見です。教える相手が、灘高生という、日本有数のトップクラスか、それ以外かという違いかもしれませんね。


極めて個性的な一冊です。最大の特徴は、チャンツと呼ばれる、音楽を流しながら、【英単語→日本語→英単語→まとめ】 という流れで、どんどん聞きながら進められることです。

正直、音楽というのはどうなんだろう、飽きるんじゃないかと思いましたが、そんなことはありませんでした。 単語は文の中で覚えるというのが、王道ですが、文やフレーズはテキストに任せ、CDでは単語のみを次々聞かせ、効率よく頭に残してしまおうという作戦です。

テキストの方も予想以上に丁寧。フレーズ、文、派生語までしっかり書かれており、その点は高く評価できます。

アルクで試聴できます。こういうところは良心的。ぜひ聞いてみて下さい。本物より音質は悪い気がしますが…。

→  
http://shop.alc.co.jp/spg/v/-/-/-/7006064/


さて、問題は、このスーパー12000は明らかに、大学入試レベルを越えています。使うとしても、その下の6000語レベルで充分でしょう。本書は、上智大学や慶応の総合政策や環境情報の受験者で、英語が極めて高度で、配点が高い受験生だけでよいでしょう。

よく見たら帯に、ハーバードだって行けるかも!だって(笑)。このレベルは英検一級、あるいは、TOEIC満点ねらいですね。


もう一点、アルクは本書の単語選択に、SVL12000という分析を使っているようです。それ自体は非常にすぐれた、英語学習や、ボキャブラリービルディングの目安になりますが、その重要度のランク付けが、受験英語と若干違う印象を私は持っています。


その意味でも、本書は単語学習の中心にするのではなく、6000レベルに留めて、それ以上は、別のテキストや過去問などからひろったらどうでしょうか。

利点は、通常、本でいちいち文を確認しながら進めるというのは、相当な忍耐力が必要ですが、本書なら、音楽を聴きながら覚える方法を取っていますので、格段に継続しやすい点です。

仮にテキストに飽きてしまっても、CDだけなら、何とかなります。ただし、それでも、聞いたことがないものばかりの、難し過ぎるのは危険です。

通勤通学で、時間をかける人には、向いている一冊だと思います。


●単語集の鉄則● 

どんなにすばらしい単語集だと、先輩や先生が言ったとしても、万人に合うものはない。自分の目で判断するか、自分の実力や性格を良く知っている人に判断してもらおう。なるべくなら、別売りでなく、CDが付いているものが良い。何よりも、学校や塾の授業で出てきたものは、最優先で覚える。

(使い方が間違っている人も多い。その点に関しては、また別の機会に)



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『キクタン-聞いて覚えるコーパス英単語【スーパー12000】英語の超人になるアルク学参シリーズ』 一杉武史
アルク:376P:1680円

キクタン Super12000―聞いて覚えるコーパス英単語

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