リカバリー志向でいこう !  

精神科医師のブログ。
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デスカンファレンス

2012年11月21日 | Weblog
先日、今の病院にきてはじめてデスカンファレンスを小規模多機能事業所で行った。
ケアマネが声をかけ、主介護者、主治医、訪問看護、福祉用具、ディケア、小規模多機能のスタッフなどが参加した。

認知症をかかえ高齢夫婦で通院していた方で数年間外来に通い、通院も困難となり、病院からの在宅訪問診療の仕組みをつかってフォローしていた。嫁が戻ってきて主介護者になり小規模多機能も利用するようになり、終末期には訪問看護も加わって在宅での看取りまで関わらせてもらった。

夏の間に徐々に食が細りベッド上となり、肺炎となり3日間だけ点滴をしたが結局入院はせず家で過ごされた。
新規にできた小規模多機能のスタッフも訪問看護と連携しながら終末期まで連日訪問してくれた。

家族は当初、病院につれて行かなきゃと思っていたそうだが、主治医の「この段階で肺炎になるのは自然の経過でこれが治っても繰り返して亡くなっていくのですよという言葉で、そうかと気持ちが楽になりました。」とおっしゃってくれた。

カンファレンスではディで活き活きと過ごされている写真や、ひもときシートを見ながら経過をみんなで振り返って、医療はいちばん後ろから支えてみまもることが役割(でも大事な役割)で家族や介護スタッフが最前線だったんだなぁと改めて感じた。

うまくいったケースも、まずかったかなぁというケースも看取りのあとに皆で振り返ることが大切なのだろうと思う。
デスカンファレンスはケアのあり方を見直したり、またグリーフケアとしても意味があることだと思った。

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