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自整業の地域密着経営のすすめー1.地域密着を定義する

2011年05月23日 | 経営・オピニオン全般

おはようございます。株式会社ティオ代表、motown21主宰の山本です。
今日は、自整業の地域密着経営のすすめー1.地域密着を定義する、です。

今年は車検の裏年に当たる。
ある県の4月の車検台数は、表年の7から8%も少ないという。

私は、裏年だけによる台数の減少に限らず「保有台数の縮小」も、要因として
少なからず影響があるものと思う。

整備業は、マーケットが縮小する時代に入っていることに加え、「整備単価の下落」
と「整備指数の減少」の三重苦に見舞われている。

こうした中で、整備業経営で一番怖いのは、自社客が減っていくことである。
顧客(台数)の数さえ保てれば、手の打ちようがあるが、顧客数が減ってしまったら
対策は限られてくる。

そこで、今一度思い出してほしいのが「地域密着経営」である。
整備業はサービス業ゆえに「地域に根差した商売」に徹すべきである、
とよく言われてきた。

地域密着によって、顧客が浮気をしない、できない良好な関係を作ることで、
適正な利潤を得ていくことができるとされている。

しかし、平成7年の車両法の改正以後、そのことを疎かにして「車検屋」ではないかと
見まがう整備業が多く出現している。これも、商売のスタイルだから、一つの特徴ある
経営と言えるが、本来の整備業の姿ではないように思える。

なぜこうしたことが起きるのかは、色々なことが考えられるが、私は、地域密着が
正しく定義されていないからと思っている。

地域密着と言う言葉は、当たり前のように使われているが、きちんと定義して
経営に反映している整備工場は少ないのではないだろうか。

地元に奉仕する、地域のコミュニティーの仲間になる、地元のお客さまに向けた
商売を行う、色々と言われているが、私が定義する地域密着とは「個客密着」だ。

顧客ではない「個客」である。
個々のお客さまに対して、個別的な対応でありサービスを提供する、これこそが
地域密着の真髄である。

密着とは、お客さまの立場に立って、満足いくカーライフのために、扱っている、
またはネットワークによって商品等をトータルに管理し、適時適切に提案することだ。

従来のように、どの顧客にも半年ごとにオイル交換のDMを自動的に出して、入庫促進を行う
十羽一絡げの画一的な入庫促進は、けっして個客密着ではない。

走る距離や使用する道路状況、あるいは用途、車種、そしてお客さまの性格などから
タイミングを計って、オイル交換「提案」のレターを出すことでなければならない。

当然だが、提案するオイルのグレードやランクも、お客さまにマッチしたモノで
なければならない。

このように、個々に合った対応することによって、その集合体が「地域密着」に
なる。したがって、地域が先にあるのではなく、個客が先にあることが必要なのだ。


株式会社ティオ
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