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真の囲い込みとはー1.囲い込みは何のためなのか

2011年05月09日 | 経営・オピニオン全般

おはようございます。株式会社ティオ代表、motown21主宰の山本です。
今日は、真の囲い込みとはー1.囲い込みは何のためなのか、です。

日整連がH18年に行ったユーザーアンケートによると、固定的ユーザーは43.3%、浮動的ユーザーが51.2%、
その他5.4%となっていて、固定的ユーザーよりも浮動的ユーザーが多くなっている。

浮動的ユーザーの51.2%の内訳は、取引業者の変更を考えていると回答したユーザーが27.2%、
整備内容によって業者を使い分けしているユーザーが18.2%、どの業者も変わり映えしないので、
変更を我慢しているユーザーが5.8%であった。

浮動的ユーザーの半分以上が、現在の取引整備工場を変えたいと考えていることに、驚く。
保有台数が減少期に入った現在、浮動的ユーザーをいかに、固定的ユーザーに変えるかは、
経営の大きな課題である。そこで、今一度「囲い込み」について5回にわたって考えてみたい。

囲い込みといった場合に、どのようなイメージを持っているのだろうか?
顧客を「繋ぎ止めておく」「脱落させない」などが通り相場的イメージと思う。
だから、整備業の場合、メンテナンスパックを販売することが「囲い込み」と捉えれれている。

つまり、囲い込みそのものが「目的化」しているのだ。
私は、囲い込みは「手段(=結果)」だと考えている。

目的は、囲い込んだ顧客が一品でも多くの商品を購入してもらうこと。
つまり、利益貢献度が高い顧客を増やすことである。

言ってみれば、取引単価を上げることが「目的」で、
そのために囲い込みをしなければならないのだ。

ナゼかと言えば、整備業は、前述の通り「保有台数の減少」の他に、
「単価の下落」と「整備指数の減少」の三重苦にさらされている。

囲い込みが、繋ぎ止めや脱落防止が目的であれば、それは、保有台数の減少に対策したことだけに
なってしまう。単価の下落や整備指数の減少への対策は、囲い込み以外の範疇である。

だから、囲い込みを手段にして、客単価アップを目的にしなければ本当の、対策にならないのだ。
このことをしっかりと確認して欲しい。

繋ぎ止め、脱落防止であればメンテパックの販売で一巻の終わりにってしまうが、
利益貢献度が高い顧客にするためには、メンテパックの販売は、入り口に過ぎないのだ。

したがって囲い込みを進めていくには、代替から代替までのカーライフ全体に対して、
対応できる体制つくりが伴っていなければならないことになる。


株式会社ティオ
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