おはようございます。株式会社ティオ代表、motown21主宰の山本です。
今日は、車検台数を増やす-1:現状を掴むことが増やすことになる、です。
東北のある県で、昨年後半に大手の整備工場が自己破産して倒産した。
セミナーなどで何度かお会いしたことがあるだけに、とても残念なことだ。
社歴40数年、社員数20名ほどの歴史があり、規模も大きい老舗の専業工場。
同じ地域に、昨年車検チェーン店が進出し、車検台数を大きく伸ばしたそうだ。
倒産した会社は、旧態然とした経営で、時代の流れに大きく遅れたことで、
車検台数を減らしたのが致命傷になったのではないだろうか。
保有台数が減る時代では、一歩かじ取りを誤ると、取り返しがつかないことになる。
特に、車検は一度逃すと、2年先にしかチャンスが巡ってこないし、自賠責や一般整備、
場合によっては車販の売上にも負の影響が及ぶだけに、神経を尖らせていなかればならない。
こうしたことで、私のところに、「車検台数を増やしたい」といった相談が増えている。
売上依存度が高いにもかかわらず、相談者の多くが現状の把握ができていないのが、
不思議でならない。
相談者に、車検回帰率はどれくらいですか?とか、新規客からの車検は何割ぐらい
ありますか?といった質問をしても多くの方が、「そこまで掴んでいない」と回答する。
掴んでいるのは、総台数と前年との比較程度である。
これでは、対策の打ちようがない。原因が分からないから、闇雲に一つずつ閃いた
作戦を実行する。効果がなければ、また次の作戦をぶちかます。貴重なお金と時間、
労力のムダ使いである。
月並みだが、まずは現状を知り、その現状に対して対策を講じることである。
これなくして、最善策は生まれてこない。
では、現状の把握はどこまでやるべきか。
まず、管理客の現状を掴むことだ。内容は、「回帰率」を掴むこと。
その上で、未入庫の理由を掴むことである。
未入庫の理由は、「他社車検」「他社代替」「自社代替」「廃車」「転居・不明」に
区分し、それぞれに台数と比率を集計することである。
さらに、他社車検の理由として、「義理」「活動遅れ」「活動不徹底」「価格敗戦」
「サービス不満」などのさらに詳細の集計をすることだ。
つまり、自社の「弱点」」を明確にしていくこと。弱点の克服が図れれば、回帰率が
高まり、結果総車検台数は増えることになる。
管理客関係の集計が終わったら、新規客の集計をする。
新規客は、入庫ルートを掴むこと。新規には、「開拓新規」と「紹介新規」のルート
がある。この割合を集計してほしい。
さらに、それぞれの詳細を掴むこと。開拓新規の場合は、「広告新規」「営業新規」「ネット新規」
に区分し集計する。
紹介新規は、「顧客紹介新規」「社内紹介新規」「提携業者紹介新規」の区分だ。
なお、車販に伴う車検はカウントしないで集計するとよい。
以上の集計が月別、年別で把握し、その変化をキャッチして、迅速かつ的確な対策を検討し、
手遅れにならないうちに次の行動に移すことである。
何はともあれ、まず自社の弱点を掴むこと。
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