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2011年カーライフ業界を占う-6:顧客価値とは?

2011年01月13日 | 経営・オピニオン全般

おはようございます。株式会社ティオ代表、motown21主宰の山本です。
今日は、2011年カーライフ業界を占う-6:顧客価値とは?、です。

顧客価値を計算式に表わすと、
 『顧客価値=体感価値―支払うコスト(料金)』
ということになる。

体感価値が支払うコストよりも大きければ、お客さまはバリューをお店にもたらして
くれるが、支払うコストの方が大きと感じれば、バリューは途切れてしまう。

したがって、常に体感価値が大きくなるようにしなければならない。
大きくするために、支払うコストつまり料金を下げることではない。むしろ、料金を上げてでも体感価値が
大きくなるようにしなければならない。

では体感価値を考えてみよう。
体感価値とは、実際に感じる、得られる顧客のメリットやベネフィットである。
メリットやベネフィットには、金銭的なものもあれば、感覚的なものもある。優越感などは、
感覚的なメリットになる。

体感価値には、「製品価値」「サービス価値」「人材価値」「イメージ価値」などがあげられる。
これらは、個別に存在もするし、混合して存在もする。お客さまが持っている「価値観」によって、
優先順位は様々に変化する。

まず製品価値は、整備工場では、修理の出来栄えに相当するだろう。出来栄えとは、確実に修理する
技術だけではなく、納品のスピード、修理前後の説明なども含まれる。

中販店であれば、中古車というクルマそのものの品質である。
品質には、程度(内外装損傷度合、各部の損耗度合)、使用頻度(走行距離や使用年数)などが正しく、
わかりやすく表示されていて、それを保証することができることが、製品価値となる。

サービス価値とは、オマケをするとか値引きをするということではなく(なくはないが本質ではない)、
心地よく感じること、あるいは、時間的な面もある。「開いててよかった」というセブンイレブンの
コマーシャルにあったように、営業時間、営業日などもサービス価値の一環だ。

あるいは、接客マナー、待合室の居心地なども含まれるし、ヤマトオートワークスのように、燃料サポートや
新車販売サポートなどの付帯サービスがあげられる。

人材価値とは、製品価値やサービス価値を正確に、分かりやすく、丁寧に伝えられる技能、パフォーマンス
ができることである。CSマインドをもち、お客さま優先の仕事ができる人材かどうかといったことである。
より高いコミュニケーション能力が求められる。

最後のイメージ価値は、言葉そのもので、お客さまが使ったり、保有したりすることが、優越感に思えること、
あるいは自慢できることと言える。また、地域のおいて、開かれた親しみのあるよいお店、であるといった
評判が必要だ。

お客さまは千差万別だから、何に価値を見出すかは聞いてみないとわからない部分があるが、要は、
それぞれの価値が、他社よりも優れていることに尽きる。得てして、手前味噌で自分ではよいと思っていて
も、お客さまから評価されなければ、マスターベーションに過ぎない。

顧客の世代交代が進んでいる現在、これらの価値を再構築する年ではないだろうか。


株式会社ティオ
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