気ままな旅


自分好みの歩みと共に・・

「別れ」と言う文字の響きに・・・

2019-04-05 20:24:25 | エッセイ

 いつものながら夕食をふたりして妻の仕事である子供らの話を聴きながら終える。 この頃の日課になっている。

 とくに、今日は中学時代の友人からも電話を頂き話が弾んだ。 

 部屋に戻り気になっていた本立ての隅に束ねてあるメモを読み返した。 

 メモを読んでいると、家を出るとか、考えを切り替えるとか、人と違うとか・・・このメモは単身赴任を始めた35年前の頃にしたためたメモのようだった。         

 単身赴任は家族との別れである。娘の米国留学もしかり別れだ。そして別れはやはり悲しいものだ。だからこそ、それを避けるには、自分を励ましてくれる者は誰もいない止む無く自分を自分で励ますしかなかった。 それが無意識に私は当時メモを選んだのだと思う。このブログにもメモと題し投稿をした気がする。それはこのような切り口ではなかったと思う。

 この4月の末に齢84が85歳の誕生日を迎える。迎えるのも84からの別れだ。まだお迎えは早いと思うがこのお迎えも人生のお迎え即ち人生のお別れである。

 その頃のメモには・・・

朝顔の「花が美しいのは 短い命でも ただ、一筋に咲いているからだ」と言う。人も「懸命に生きてこそ 素晴らしい人生である」と思う。

「夫婦って、一緒に暮らしてこそ 夫婦ですよね」とテレビドラマで言っていた。15年も単身赴任で離れていた夫婦は何て言うのだろうと思う。

「青春の夢は果てないが 老いての夢には限りがある」が、老人とて「老いても、心は青春であり続けたいものだ」自ら青春と別れることはない。

「頭で考えるとともに 心でも考えてみよ!」と言いたい。頭は別れても心までも別れることはない。

 

会社人生を終え、赴任地から去る数日前に洗濯をしていた。だが、如何した訳か動きが可笑しい。今にも止まりそうな音を立てながら・・・。

私は最後の荷物をダンボール箱に汗をかきかき詰め込んだ。いかにも洗濯機に背を叩かれ励まされているよな音を聴きながら荷物をつくった。最後の単身赴任との永遠の別れを・・・

「後 少し 動いてくれよ 洗濯機」

単身赴任も後数時間で終えるよ・・・

「君も 後 少しだと励まされ 」

もう少しで荷物詰めが終えるよ!すべたが終えるよ!

現役の頃の別れは寂しかった。これを払拭できたのは仕事でしかなかった。

雑談を乱筆した。

終わり