
台中に住み始めてから14年。台中の三越の南側にあった草地が、とうとう国家歌劇院として完成間近に。この間の変化を思うと、感慨深いものがある。
ようやく工事が始まったなと思いながら見ていてからは、あっというまに完成したような気もする。毎日のように見ていると、急激な変化が感じられないからなのかもしれないが、建設当初、どんな形になるのだろうと思いつつ、建設途中には、こんな形でどんな中身になるのだろうかと、勝手に心配したりしていた。
2014年11月23日にこけら落としのコンサートがあるようだ。このオペラハウスの公式ホームページは、建設の過程しか紹介されていなくて、イベントなどを調べたい場合は、「台中市政府文化局」を参考に見てください。
場所は、恵来路と市政北五路周辺。BRTの「三越・大遠百」站から徒歩400m。マスコットのバク。
11月23日の開幕までは、一般公開が毎日夕方4時から開催。当日の4時前に現地で集合すれば、1階部分の内部を含めた紹介ツアーに参加できます。
実際には、未完成なので、外観と1階部分の紹介のみですが、工事課程のパネルやジオラマ模型などがあるので、中国語(担当者によっては、半分以上が台湾語の解説が分からなくても、大体のことが理解できます。
ツアーは外観の説明から。
オペラハウスのデザインを担当したのは日本人建築デザイナーの伊東豊雄氏。
テーマは、人間の体の曲線を表現。壁一面にある丸い穴のようなものは、細胞内のミトコンドリアなどを象徴しているそうで、その他にも、正面向かって右側の引っ込んだ部分のあるところは耳のイメージなんだとか。
右側の内部に引っ込んだ部分、見えますか?
前広場には、境目のない噴水。夏には、水遊び場になるそうな感じですが、夜になるとライトアップされてきれいですよ。
昼の風景が夜になるとこんな感じ。↓
昼場面↑と夜場面↓
建物の北側には、光の蘆という作品もあり、夕方5時以降には、蘆の先のLED燈が何色かに変化します。
蘆は全部で404本。風に揺らめくのですが、その中で写真撮影も人気です。
オペラハウスには、3つの劇場があります。
小劇場は、南側の外部分。
大劇場や中劇場でコンサートがある時には、この先のスクリーン(現在工事中)に映し出されて、だれでも無料で楽しむことができるのだとか。
1階内部には、白を基調とした曲線のケーブ(洞窟)を思わせる場所もあり、そこに取り付けられた消防用のスプリンクーラーは、なんと壁にアーチ形に配備され、火災時には、水のドアのようになって、延焼を防ぐ設計。火や煙はシャットアウトだけど、人は水の壁を通り抜けられるという発想。
上や横の壁部分を見ると、至る所にスプリンクーラーの穴があるんですよ。
赤は大劇場へ行くエレベータ。奥の青は中劇場用。
劇場内は工事中の為、まだ非公開ですが、席数が、2014席なのは、お分かりでしょうが、2014年の開幕だから。
空調は壁や天井にあるのではなく、各シートに取り付けられているそうで、完成したら、ぜひ、そのあたりも見てみたいですね。
南側には、「古典玫瑰園」カフェが入る予定で、この日も、メニュー撮影していました。優雅なティータイムができそうですね。
日本の富山県在住の山田と申します。
富山県で建築設計事務所をしています。
今週末から台湾へ旅行に行きます。
伊東豊雄さんが設計された台中大都會歌劇院を見たいのですが、こちらの中は見ることができますか?
こちらの記事では23日までは見学ツアーがあるとのことですが、現在でも内部見学ツアーのような物が企画されているのでしょうか。
私が行くとすると12月27日(土)になるのですが、その日に内部の見学が可能か、もしお分かりになれば教えていただけますか。
突然のご連絡で、このようなお願いは誠に恐縮ですが建築史に名を残すであろうこの建物をなんとしても見たいと思っていますので、お手数をおかけしますが何卒よろしくお願い申し上げます。
行くとしたら28日(日)でした。
よろしくお願いいたします。
お返事が遅くなってしまい、すいません。年末、富山に里帰りの為、ブログの更新もほったらかしで仕事しておりまして。
既に台中へお越しになったかと思いますが、館内ガイドツアーは、基本的には毎日定時に開催されていて、時間前に並べば、見学可能です。中国語のみですが、現在は、内部での演目を見にいくか、館内参観ツアーに参加するしか、内部にはいれません。併設のカフェも、内部にはいけないようですね。
今年からは、ツアーにも料金がかかるようですが、後でチェックしてきます。
近所に暮らしていて、毎日のようにこの前を通りますが、不思議な感覚ですね。建設過程を3年ほど見ていましたが、完成したときの驚きは今でも忘れません。内部の構造も、これまでに見たことも無いような曲線美に加え、消火用のスプリンクラーの斬新なアイデアなど、感心しました。日本人の考える建築、モノって、住む人、使う人のことまで考えた上でデザインされたものが多く、そこまで考えながらものづくりをする日本人の精神は、世界遺産モノだ思います。
私は、日本人として台湾でガイドをしていますが、時々は、台湾人を日本へガイドもします。日本人は当然と思われるようなことも、外国人にとっては、「ここまでする?」というほど、至れり尽くせりの仕掛けが多く、紹介したときのお客様の感嘆される表情を見るのは、日本人として嬉しいものです。
台湾には、100年前の日本人の設計した建築が、今もなお現役で使用されている場所も多いですし、これまらもリノベーションして再利用されるところも増加するようです。そして、現代の建築家もコンペで選ばれて台湾の地で素晴らしい建築物を作り出しています。
富山からは直行便もありますので、またぜひ台湾へお越しください。その際には、ぜひ、ご連絡くださいませ。
ありがとうございました。
すいません。お返事いただいている事に気づきませんでした。
年末、台湾旅行楽しんできました!
新幹線に乗って台中にも行き、宮原眼科、台中オペラハウス、東海大学の教会を見てきました。
オペラハウスは見学ツアーは満員で参加できませんでしたが、偶然カフェがオープンしていて、少しだけ中に入ることもできました。
台中には藤本壮介という方が「台湾タワー(仮称)」というのを設計するのが決まっていてそれが、2017年に完成予定です。
それができた時にはかならず行くと思いますが、今回台湾に行ってみて、かなり行きやすい事を実感したのでそれより前にまた行ってみたいと思います。
その際にはご連絡さしあげたいと思います。
ちなみに、建築関係の知り合いでオペラハウスを見に行きたいという人が多いのですが、みんな「オープンしてるの?」と聞いてきます。現地では正式なオープンは発表されていますか?
よろしくお願いいたします。
オペラハウスは、目下、残った部分の工事中です。もともと2014年11月のオープンは、前市長が現職の時にテープカットしたくて、急がせたものですから、まだ内部の全部の工事が終わるまで、時間がかかるでしょうね。完成のお知らせが出ましたら、お知らせしますね。