広島で芝居を楽しむためのブログ

広島での観劇レビューや日々思うこと徒然と。芝居で生の驚き、生の迫力、生の感動を多くの人に知ってもらいたい。

公演名:MID SUMMER CAROL

2008年04月18日 | 観劇レビュー
原作・演出:
 後藤ひろひと・G2
出演:
 吉田鋼太郎・志村玲那・笠原浩夫・新妻聖子ほか
日時:
 2008年4月17日 18:30
場所:
 広島厚生年金会館
感想:
 総評は”B”です。
正直おもしろかったです。
特にストーリーが好きですね。
”後藤ひろひと”作品はどんな球でも
個人的にはストライクなので
みなさんはそのへんを
ちゃんと差し引いてください。
再演だったのですが
キャストが変わってよかったですね。
前回の有名どころでないところがいいかも!?
それにしても観客数は
どうにかならないものでしょうか。
確かに番宣も少なく
キャストなども集客力は弱いかもしれませんが
これはちょっと少なすぎるかなぁ。
1階席で7割ぐらいでしたね。
2階席もパラパラって感じだったようです。
悪い舞台じゃないだけに残念ですね。
客層ですが舞台好きって感じの方ばかりでした。
もちろん”おねぇちゃん”が多いのですが
派手さやミーハーさは皆無だったのが
この舞台を象徴していましたね。
さて、舞台セットがお金がかかってました。
建物の外観はそのままに部屋が
回転舞台になってました。
その角度ちょうど120度で3つの部屋。
ロビーと部屋と診療室兼病室でした。
ストーリーにあわせて絶妙な展開で
その演出力を遺憾なく発揮って感じでしょうか。
ちなみに衣装は現代劇なので普段着ですが
劇中劇の”ガマ王子とザリガニ魔人”は
すっごい衣装でしたねぇ。(笑)
お金も確かにかかっていますが
これにかける意気込みと情熱のほうが勝っていました。
もちろん脚本と演出は秀逸です。
飽きさせることなく物語りはすすみ
涙あり笑いありの絶妙なプロットですよ。
その証拠に秋には映画になりますから。(笑)
最後にやっぱりキャストですね。
いぶし銀の吉田鋼太郎は
まさに”いやな”じじぃを演じますし、
山内、中山、楠木はいうに及ばず。(笑)
やっぱり今回の”萌え”は新妻聖子ですねぇ。
男気あふれる看護士が最高でした。
もう惚れちゃいました。
逆にその存在だけで勝負していた岡田浩暉はすごい。
目立たないのにポイントは押さえる陰の主役。
また、志村玲那はかわいいです。(笑)
ロリ系ではないので萌えはしませんが。
まさにステレオタイプの子供を演じきってます。
それから、それから、みんなよかったです。
前回より全体的にまとまりがあるキャストでした。
そして忘れてならないのが春風亭昇太。
見事にひとりだけ舞台の中で浮いています。(笑)
それがまたいい感じで。
そんな、脚本よし、配役よし、演出よしの
三拍子揃った良作でした。
ひとつだけ残念なのはやはりその観客動員数か。
最後に今回の芝居のキーワードを。
”お前が私を知っているというだけで腹が立つ!!”