「紙の着物」は、冬は暖かくって夏は涼しいです。紙の繊維は多孔質ですから、毛皮の原理と同じでそうなります。昔江戸時代頃,北国の東北地方で和紙の糸が作られ,織物にされました。この紙布を作るのは冬の武士の仕事だったそうです。献上品で,公家さんや殿様に差し上げたらしい。今は,製紙業界第一位の王子が紙糸を製造しています。手漉き和紙で始まった紙糸は,手漉き和紙の平版を小さく縦にカットし,「カットし切らず」次のカットを逆方向に縦にカット・・・それを続けて、より糸にしていましたから、「節目状態のあるつづれ糸」しか出来なかったのですが、機械で製造する紙だと、マイクロスリッターでエンドレス・カット糸が出来るのです。[OJI]ブランドの紙糸は、絹や,ポリエステル等と混紡するのです。自然に優しく,しかも保温・保湿・通気性があり,染色性は最高に抜群、それに嵩まで出ます。ファッション界で活躍しそうですね。この天然繊維の保温性、東北地方の仮設住宅の床からの冷え込みが気になって仕方が無いのです・・・何とか工夫出来ない物でしょうか。い草の代わりに、紙の糸で織った畳も有ります。写真は,昨夜の高知市中央公園です。
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