tetsudaブログ「どっぷり!奈良漬」

コロナも落ちつき、これからが観光シーズン、ぜひ奈良に足をお運びください!

ムスリムさん、いらっしゃい!

2015年08月27日 | 観光にまつわるエトセトラ
昨夕(8/26)、NHK奈良放送局のニュース番組「ならナビ」で「イスラム観光客礼拝施設に補助」というニュースを報じていた。イスラム教徒(ムスリム)の観光客は毎日、礼拝(サラート)をしなければならないし、ハラール食(イスラム教の戒律で許された食べ物)を食べなければならない。すると事業者には追加の費用負担が発生するわけだが、その一部を奈良市が負担する、という内容だ。NHK奈良のHPによると、
※トップ画像は、梅守本店(奈良市)の「ハラール贅沢和牛ステーキ・刺身弁当」
共同通信のHPから拝借

イスラム観光客礼拝施設に補助
外国人観光客が増えている奈良市は、イスラム教徒の観光客のための礼拝施設をホテルなどが設ける場合に費用の一部を補助することになりました。

奈良市では、海外からの観光客の増加を受けて、受け入れ環境の整備を進めています。その一環で、東南アジアなどからのイスラム教徒の観光客が滞在しやすい環境を整えるために、旅館やホテルなどがイスラム教徒の礼拝ための施設を設ける場合、費用の一部を新たに補助することになりました。

また、イスラム教の戒律で飲食が禁じられている、アルコールや豚肉を使わない「ハラル食品」の販売や開発を行う市内の企業に対しても開発にかかる費用の一部を補助するということです。

奈良市はこの事業のための予算1000万円を盛り込んだ補正予算案を来月2日に開会する9月定例議会に提出することにしています。奈良市商工労政課は、「イスラム教にはほかの宗教にはない独特の戒律があるので、それを理解した上で、観光客のもてなしを充実させていきたい」と話しています。


イスラム教徒というとテロ事件などを連想する日本人が多いが、信者数では、世界ではキリスト教徒(21億7千万人)についで多い(16億人)。国でいうと、インドネシア・マレーシア・トルコ・エジプト・サウジアラビア・イラン・イラク・中東などだ。

奈良へ来る外国人観光客は激増しているが、当然、それに比例してムスリムの来県も増えている。だから礼拝施設やハラール食などの準備が必要なのである。これは、単なる「もてなし」ではない。「宗教的理由」という、信者にとっての死活問題なのである。奈良市はこの資金を地方創生の助成金でまかなう、という考えなのである。

以前、「これで分かる!ハラール対応セミナー」(主催:南都銀行 協力:南都経済研究所)を開催したことがある。また「第4回 観光力創造塾」(同)でも、講師から「インバウンドの取り組みとしては、イスラム教徒に向けたハラールへの対応。メディアに取り上げられやすく、PR効果があります」というお話があった。

今回の奈良市の予算措置を契機に、全県でムスリム対応が進むことを大いに期待している。
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