tetsudaブログ「どっぷり!奈良漬」

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二月堂竹送り・お迎え式

2008年02月18日 | 奈良にこだわる
そろそろ東大寺二月堂のお水取り(修二会)の話題が出る季節となったが、これに先立ち、京田辺市から東大寺に寄進する「竹送り」の行事が2/11(月)に行われた。

竹は7本(約8m)で、山城松明講(講社長=松村茂氏)の方々が早朝から同市天王地区で竹を掘り出し、車で奈良市の奈良阪(㈱瓦道の駐車場=奈良交通奈良阪バス停前)へ運ぶ。ここで3本を大八車、4本を肩に担ぎ、まずは転害門をめざす。

このブログのコメント欄に金田さんが日程を書いて下さったので、見物に行くことにした。私が奈良阪に着いたのは、朝10時半頃だったが、たくさんの人が車の到着を待っている。ほどなくトラックが到着し、竹が下ろされた。太い真竹には、根っ子が付いている。先端に付ける松明とバランスを取るため、根を残すのだそうだ。

法被(はっぴ)を着たスタッフの方が分担し、ここから旧道を通って一路南へ。奈良街道まちづくり研究会(まちけん)副会長の山口育彦さんが、通行人や車に気を配りながら、巧みに竹を先導する。沿道には「二月堂竹送り」と書かれた手貝通り商進会の緑の旗や、「2010年 多聞山城築城450年」と書かれたまちけんの黄色の旗がたくさんはためき、ムードを盛り上げる。
※まちけんのホームページ
http://www1.kcn.ne.jp/~sirokuma/

11時を過ぎて、7本の竹は無事転害門に到着。門前では「お迎え式」が行われ、須川地区有志らによる相和太鼓の演奏や、まちけんが用意したぜんざいの振る舞いがあった。見物人は、昨年の約200人を大幅に上回る約350人に上ったという。この後竹は、地元少年野球チーム「鼓阪シルバー」のメンバーらの手で、南大門前を経由して二月堂へ向かった。

それにしても、この盛り上がりには驚いた。口コミや報道で、徐々に認知されてきたのだろう。修二会の竹は、昔から山城地方などからの竹送りで調達されていたが、戦後は途切れていた。それを山城松明講が昭和53年に復活された。講による竹送りを知った地元の山口さんたちは、9年前から転害門前で「お迎え式」を開催することになった。

埋もれていた伝統行事をこうして復活された山城松明講やまちけんのご努力は、大変なものだったろう。しかしその努力が報われ、こんなにたくさんの人が集まるイベントに成長した。転害門周辺の「奈良きたまち」は、今、地域おこしの真っ最中である。この行事を1つの核として、大いに地域を盛り上げていっていただきたいものだ。
※奈良きたまち交流会(ブログ内)
http://blog.goo.ne.jp/tetsuda_n/e/05bd569df5a6bc372019f87844090d52

※写真は転害門前、担いでいるのは山城松明講の皆さん(2/11撮影)。

コメント (8)
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