tetsudaブログ「どっぷり!奈良漬」

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托鉢の学僧

2006年05月07日 | 日々是雑感
托鉢(たくはつ)。電子辞書(広辞苑第5版)によれば「修行僧が、各戸で布施する米銭を鉄鉢で受けてまわること。乞食(こつじき)。行乞」とある。なお行乞は「ぎょうこつ」。乞食も「こつじき」と読めば、ホームレスのことではなくなる。

托鉢とは、お坊さんの修行なのだ。確かに実家は高野山の麓にあるので、よく托鉢の坊さんが回ってきていた。修行といえば東大寺のお水取りとか、比叡山の千日回峯行などが有名だが、托鉢もその1つだったのだ。

写真は真田祭りの5月5日朝、九度山町内を托鉢に回る高野山大学の学生たちだ。何十人もの学生が手分けして、町内を拝んで回る。この日は10時から、善名称院(ぜんみょうしょういん 通称・真田庵)で真田昌幸・幸村父子の法要も営まれる。

托鉢の学僧を観察していると、新入生らしき学生は般若心経を、しかも紙を見ながら唱えている。上級生とか先生らしき坊さんは、ちゃんと真言宗のお経を紙も見ずに唱える。いくら唱えてもお布施の出ない家(留守宅も多い)もあれば、すぐに出てきて一緒に拝み、ちゃんとお布施を包む家もある。

何だか時代劇のひとコマのような、古き良き日本の風景だった。
コメント (4)
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