藤森照幸的「心」(アスベスト被害者石州街道わび住い)

アスベスト被害者の日々を記録。石綿健康管理手帳の取得協力の為のブログ。

あー情けなや、情けなや(4)

2021-04-01 11:55:06 | 日記・エッセイ・コラム

 同じ団地、歩いて100歩。そこに住んで居る女性が一人。 美人である。 76歳を超えても美人は美人。 私と同い年。 昭和41年、広島市青少年センターが開館して以来の友人だ。 当時の青少年センター利用者の男連中は、彼女にアタックしたが皆振られた。 私は、四人の女性から猛烈なアタックを受けたが、皆振った。 それから四十数年経って、住まいを買い替えて移って来てみたら、彼女が同じ団地に住んで居た。 当時同じように、青年活動をしていた仲間が、半径500m以内になんと十人以上住んで居る事が判った。 そんな彼女が、認知症になっている。 ご主人が石綿が起因の肺がんで亡くなり、十年近くなる。 労災手続きなどお世話したが、てきぱきとこなしていたし、地元ではご婦人たちをまとめて、学習会を開いていたが、突然ボケが襲ってきた。しかし不思議な事は、我々夫婦の事は判別できるのだ。 そんな彼女が気になって、三日に一度ほどのペースで、夕飯時におかずを差し入れしている。 何時は、我が奥様もああなるのだろうか・・・。 生来暢気者の奥様だから、平素から認知症に近い行動がみられる。 本物の認知症と、見分けが付けばよいのだが。 朝から夜まで片手に本、そんな奥様だから話すことはほんの内容ばかり。 今更知ったとばかりに、色々知識をばら蒔かれるのだが、同じような内容は他の本にも書いてあった筈だが・・・・。 と思いながらも夕飯時にお聞きしている。 私の場合は、右耳から聞いたら、左耳から抜けていく。 これは良いと思ったことは頭の隅に残っておるが、奥さまの場合目から入って三日間ほど頭の中を駆け巡り、てっぺんから抜ける様だ。 先日もいたく感動した本が有って、夕飯時に等々とお話になった。 翌朝、昨夜の話の本は、自分のブログを見返したら、以前に感動してブログに記録していたと、お言いである。 自分で気づく間は良いが、そうでなくなると・・・・そんな情景を想像すると、・・・・ 「あー情けなや、情けなや」 となって来る。