日本の風景 世界の風景

日本と世界各地の景観を、見直します。タイトルをクリックすると、目次(1)(2)(3)になります。

日本の風景 世界の風景(目次2)

2010-02-20 | 世界地理
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2009年を考える
松島の世界遺産申請
岩手・宮城内陸地震から1年
異説四川大地震
巣鴨のソーラー発電

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山形県から、世界を考える
山居倉庫(山形県酒田市)で、世界の食料を考える
世界遺産指定をねらう高麗館で、平泉の世界遺産登録失敗を考える

新庄市
新庄市は限界都市
新庄市の財政危機と米価
新庄デスティネーション
新庄とジャスコ
新庄市の債務30%超過の危機
新庄市のこれから

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日本の神様&仏様
大地 アダムとイブ おしん さざれ石 おひなさま 羽根谷 大船観音 三越天女像 浅草阿弥陀如来 長野如是姫 伊達政宗 大望の像 魂石 平和の詩 考える人 百尺観音 母の像 仙台観音 善光寺 鎌倉の大仏 伊能忠敬 二宮金次郎


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三富新田(さんとめしんでん)
下富新田の開発 三富新田 下富新田の景観破壊

百瀬川扇状地 
滋賀県百瀬川扇状地の概要 扇頂の水門 水無川の水 水無川の堰 扇央のサル 扇央の宅地 扇央の森林 扇央の水田 扇端の井戸 扇端の泉 扇端集落 天井川と百瀬川トンネル ■天井川の終点 ■天井川解消の落差工 遊水池工事は難航  琵琶湖今津浜  JR湖西線

養老山地の扇状地 
岐阜県小倉谷 扇状地の説明 ■扇状地の整備改修 
小倉谷の扇頂 小倉谷の扇央 小倉谷の扇端 ■小倉谷は津屋川と合流 小倉谷は濃尾平野には流れない 
石津の扇状地 盤若谷の扇状地 ■羽根谷の扇状地

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日本の風景、世界の風景(目次3)

2010-02-20 | 世界地理
建築
岩出山中学校「風の翼」 白石市体育館&音楽ホール
番外
デジタルTV故障 中越沖地震 ます寿司 巨神に大仏 総理乱心 座礁船 ■大和郡山市の金魚養殖 稗田と若槻の環濠集落
金沢市
中六商店 塔島糸店 黒田香舗 ウメサ食品 石黒薬局 近江市場 金沢城再建 兼六園 APA金沢駅前ホテル 
東京
皇居 神田川の釣り船 靖国神社 新宿高野フルーツ 日本橋川に青空を 秋葉原 上野でアルミ取引 西郷隆盛像 年末ジャンボ宝くじ 表参道のブランド品を軽井沢で買う 新宿アルタ 東京駅の「金の鈴」 新東京タワー ■浅草
エネルギー 
紙がなくなる 南極の寒冷化 東京電力刈羽原発 東通原発 秋田空港跡風力発電
ウィンドファーム立川  
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ヨーロッパ
アイスランド アイルランド アルバニア アンドラ イギリス イタリア ウクライナ オーストリア オランダ ギリシャ クロアチア サンマリノ スイス スウェーデン スペイン スロバキア スロベニア チェコ ■デンマーク
バルト3国
エストニア ラトビア リトアニア




松島の世界自然遺産登録は可能か

2009-08-29 | 世界地理
宮城県の松島は、200以上の小島が点在し、実に風光明媚である。塩竃-松島の大型観光客は休日には観光客を、平日には修学旅行客を乗せ、松島の賑わいをさらに賑やかにしている。松島の関連自治体は、世界遺産に登録申請する準備をしている。






しかし、松島観光の目玉「五大堂」付近は、小型観光船の係留のため、岸壁にゴミが大量にたまっている。肝心の五大堂の風景が台無しである。小型観光船には営業の自由があるとして、拡声器で客引きをして批判された時代があった。今度は、五大堂の景観をぶちこわしているが、それも営業の自由か。






本当は松島は、感動し、泣けるほどきれいなのである。その美しい松島を知らないまま観光客はさっさと通り過ぎる。五大堂も古びた祠(ほこら)という程度の記憶しか残らないだろう。
下の写真は、手前が五大堂、後ろが福浦島(ふくらしま)。福浦島への橋はかつては通行料無料であったが、いつからか通行料200円を取るようになった。さらにコスト削減競争の激しい旅行会社は、福浦島への橋を「縁切り橋」と名付け、旅行コースから除外した。多くのツアー客は、福浦島に行くことができない。
福浦島の亜熱帯植物群落が見られる。福浦島から見る松島の景観も、泣けるほど素晴らしい。松尾芭蕉の心境に達すること確実である。






白石市体育館&音楽ホール

2009-06-24 | 世界地理
宮城県白石市の新幹線「しろいし・ざおう」駅前に、ガラス張りの体育館・音楽ホールCUBEができた(1998)。
設計:堀秀人+高橋寛
施工:大林組・奥村組
敷地面積:30756㎡
建築延べ面積:  13047㎡
階数:地上4階
構造:RC+S造
監修:三枝成章

1998年受賞 BCS賞。日本建築士会連合会優秀賞。JCBデザイン賞。労働大臣賞進歩賞など受賞。機能性と芸術性にすぐれた作品である。



田舎の街にはもったいない設計であり、なかなか使う機会がない。たまに演歌ショーがあると、トイレ、トイレと騒ぐ客ばかり。
芸術性が簡単に損なわれても、便所の看板を目立つようにしておけばよいと考えたようである。
ゴミ箱も自販機も、設計者の想像できないような配置になっている。空いたスペースには何かなければ気が収まらない、東北人の貧乏性が露出したのであろうか。



それより、維持管理、特にガラスの外面を拭いたほうがよい。雨水だけでは砂ほこりはなくならない。




岩出山中学校 風の翼

2009-06-19 | 世界地理
宮城県大崎市立岩出山中学校新校舎は1996年3月完成。
地下1階、地上3階。建築面積6557㎡。総工費51億円。
教科教室型校舎(言語系、自然系、生活系、芸術系)。   
設計は山本理顕。

公立中学校は箱形コンクリート建築、学年別フロアという固定観念がある。山本理顕設計の岩出山中学校は鉄骨とコンクリートのむきだしになった、素材の特徴を生かした、斬新なデザインである。
しかも中学校では珍しい教科型校舎である。
「風の翼」の曲線が美しい。




山本理顕は岩出山中学校の設計により、1997年にはBCS賞(建築業協会賞)と東北建築賞を受賞、1998年には毎日芸術賞を受賞した。

多感な中学生が、冷え切った箱形コンクリートの教室で3年を過ごすのは悲しい。一流建築家による、ハイセンスな校舎からは、次代を担う優秀な人材が輩出することは間違いない。

建築デザインを重視したために建築費用50億円は余りに高く、しかも校舎の象徴である「風の翼」はムダ、という岩出山町民(現在は大崎市岩出山)の声は少なくなかった。教員30人、生徒300人には贅沢というのが本音であった。
芸術性よりも実用一点張りにこだわる町民が反発していることが一因かもしれないが、校舎外側には汚れが目立つようになった。

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完成してから10年以上経過したので、外の汚れは当然である。PTAが宮城県名物「イモ煮会」のレクリエーションをかね、大人の知恵と機械を使って外壁の清掃をしたら、建設当時の輝きがよみがえる。そうすれば、生徒はもっと校舎に誇りを持つだろう。

建築デザインの研究者や学生、全国の学校関係者が、わざわざ岩出山まで足を運んで校舎を見ている。岩出山中学校関係者や旧岩出山町民が考えている以上に、「風の翼」は魅力的なのでであろう。
校舎外壁の汚れを除去し、さらに芝生を養生してもらえば、見学者の感動もひとしおだろう。


巣鴨はソーラー商店街

2009-05-07 | 世界地理
「おばあちゃん、おじいちゃんの原宿」は巣鴨。JR巣鴨駅前街の屋根がソーラーパネルである。70店舗の商店に、ソーラーパネル188枚、270mの長さである。総事業費1億7千万円。商店街の電力の10%をまかなうことができる計算である。

巣鴨商店街はおばあちゃんにも、おじいちゃんにも、そして地球にもやさしいまちづくりをめざしている。




ただ、ソーラーパネルの向きが巣鴨商店街の向きで決めたので、半日しか太陽光を受けることができないのが、残念。昼には日陰である。






新庄市のこれから

2008-10-09 | 世界地理
人口4万人の新庄市は「早期健全化基準以上」の自治体として、市の財政支出としては債務返済が最優先される。市単独事業としては、何もできないだろう。市関連の人件費削減、暖房費用節減、除雪回数削減だけでは財政再建にはならない。満足な学校給食もできない状況において、無理な財政再建を急いでも、市民の心は新庄から離れ、機会あれば山形市、仙台市、あるいは首都圏に家族全部で移転したい気持ちになるだろう。
しかし、急ぐべき事は新庄市に人が集まって賑わいを取り戻すことであり、その結果としてカネの集まる自治体とならなくてはならない。
なぜ、新庄に来ないのか。

① 新庄の入り口が汚い。
山形市あるいは大崎市から自動車で行くと、新庄市の入り口で合流する。そこには閉鎖されて幽霊屋敷同然に荒廃した、大型病院と大型商店が放置されてあり、新庄市の第1印象をきわめて、暗いものとしている。観光客ならば、1度目は新庄を通り過ぎ、2度とは行かないだろう。建設者が撤去すべき病院と商店だろう。しかし、撤去するカネもないから倒産したのである。これは新庄市が地元建設業者に、土地をタダで与えることを条件にしてでも、安く、撤去すべき幽霊屋敷である。作業員として地元の失業者を雇い、重機を使用せずにゆっくり解体撤去すべきであろう。
その跡地に、容易に使途が決まらないならば、市民花壇か市民農園にでもしておけば、新庄市の印象は大きく変わるだろう。
新庄の市街地には何かあるような、好印象を与える努力が必要である。






② 三度の食事ができる街づくり
昼飯の食べることのできる店はいくつもある。しかし、夕飯を食べる店がない。自動車利用の多い昨今、飲屋に行かない限り、夕飯を食えない、というのでは、若者が新庄市に定住できない。小規模地方都市では、帰宅して自宅で夕飯を食べるので、夕飯屋が商売として成立しない。
どちらが原因とも結果とも言えないが、若者が自動車を走らせて、夕飯を食べに集まる場所がないのである。

③ 旧市街地再開発の中止
道路をまっすぐにしても、自動車の通り抜ける時間が短縮されるだけで、実効はない。日常的な渋滞のない道路は、そのままにしておく方が、古い住宅と調和して、きれいな街づくりになる。ハイテク産業など要らない。古色蒼然とした、落ち着いた都市のままでよい。

④ ユニバーサルデザインの市街地再開発
高齢化老齢化が進んでいる。しかしこれまでのバリアフリーとしての、老人向けあるいは車いす用の歩道を充実させるのではない。いわば障害を持つ人すべてのための道路建設、公共施設の建設に力を注ぐべきだろう。年金生活者が、新庄市の商店・病院に一人で来て、一人で買い物のできるような町にしていくべきだろう。障害者万人のためのユニバーサルデザインの町づくりを、めざすべきだろう。

⑤大型店に対抗できる商店街
ヨークベニマルもジャスコも、平日は赤字である。週末だけの商売である。
古い商店街は、クルマで週末の大量買いのできない、老人・子供に商売の的を絞るとか、週末には商店街のイベントを増やし、ヨークベニマルもジャスコに客の流れない、大胆な工夫が重要であろう。
例えば、土曜日・日曜日には近郊の農家の協力を得て、野菜を終日安く売り、大型スーパーに対抗する。肉・魚は平日の冷凍品の残りをまとめて安く売る。
賞味期限の切れた加工食品を、それを客に了承してもらって、格安に売る。これは大型スーパーにはできないことである。

⑥新庄駅東の広大な無料駐車場を有料にすべきである。1時間100円、1日で500円程度の低料金を設定すれば、放置車両は消えるし、市の収入の足しにはなるだろう。無料が巡回指導や、放置車両の処分などで高くつく。

⑦必要な施設は、市民有志の寄付を募ればよい。例えば県立新庄病院を市立病院に移管するのであれば、赤字負担の市民有志あるいは全国から赤字負担の寄付を集めたらよい。黒字になれば、寄付した者に配当金を出せばよい。徳州会病院との役割分担などという、カルテルを実践するのもよいと思う。
小学校を建設するのならば、父母から建設費を徴収すればよいが、しかし、これは無理だろう。小学校に市立体育館を寄付金で建設し、それに小学校が使用料金を払う。夜間は大人が有料で使う。つまり、体育館を儲かるようなものとするのである。







新庄デスティネーション

2008-10-08 | 世界地理
JR東日本と宮城県合同の宮城県デスティネーション=キャンペーンが、2008年10月中に限り、行われている。
仙台では、10月1日から七夕を開催、人気を集めている。


destination目的地が本来の意味だが、某予備校調査ではdestinationを「七夕」と勘違いしている大学受験生が51%もいたとか。
さて、「destination新庄」では、
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イベント列車、鉄道マニアは途中下車 

JR東日本の「仙台・宮城デスティネーションキャンペーン」のイベント列車「リゾートみのり」が2008年10月1日、JR陸羽東線小牛田(宮城県美里町)―新庄(山形県新庄市)間を走った。
10月1日午後0時28分、新庄駅に滑り込んだ3両編成104人乗りの列車はガラガラ。弁慶や義経、松尾芭蕉らに扮して、最上駅から乗り込んだ地元関係者を含めても20人足らず。
一番列車を盛大に出迎えようとホームに並んだ最上地域の観光関係者らや地元の民舞グループも肩すかしを食った。
JRによると、鉄道愛好者らで前売り券はほぼ完売、小牛田駅では「みのり」はほぼ満席だったが、途中の鳴子温泉駅(宮城県大崎市)で80人ほどが下車したという。この日午後、小牛田―仙台間で運行される蒸気機関車を一目見ようと、鉄道愛好家らは小牛田に引き返した。終点新庄までは行かなかったのである。
新庄の産直施設や瀬見温泉女将会が用意した200人分の芋煮と山菜おこわ「弁慶めし」は、11分後に到着した山形新幹線の乗客の胃袋に納まった。
「みのり」は12月31日まで小牛田(土、日、祝日は仙台)―新庄間を1日1往復。4日には新庄駅で再度の出迎えイベントと出発式が予定されている。
           (朝日新聞2008.10.2)


臨時季節列車「リゾートみのり」仙台~新庄


新庄の中心市街地とジャスコ

2008-10-07 | 世界地理
2002年11月8日、新庄市郊外といってもJR新庄駅から徒歩10分足らずの距離に、全国展開の大型スーパージャスコ、正確にはマックスバリュ新庄店が開店した。商圏人口28,000人、年商15億円の想定である。従業員96人うちパート87人だから、正社員が9人である。たった9人の生活費のために新庄の商店街は潰れた、という恨み節はあちこちで聞く。


新庄市の小売総額は年600億円である。ジャスコの年商15億円は、ジャスコによる商圏拡大もあるから、既成商店街への影響は小さい、というのがジャスコの言い分である。
しかし、ジャスコの言い分にはウソである。新庄市の600億円とジャスコの15億円は異なる。
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新庄市の600億円は新庄市にとどまり、何回も使われるカネである。洋服屋で使った2万円の中から、洋服屋は八百屋とか菓子屋でカネを使うのである。仕入れ費用は東京に届けられたとしても、残りは新庄市内の商店街でくりかえし、使われるカネである。600億円の小売総額はそのようにして合計されたカネである。もともとは150億円程度のカネなのかもしれない。
一方、ジャスコは87人のパート従業員の人件費8700万円程度を地元に残すだけで、あとはジャスコ本部に吸い上げられてしまう。新庄で回転すべきカネが、ジャスコの次の新店舗投資資金になる。年商15億円は、毎日毎日新庄から消えてるカネの年間合計である。新庄に残れば、いつくもの商店・個人・金融機関などをまわり、100億円以上の役割を果たす15億円である。