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小倉谷の扇央

2007-10-08 | 世界地理
新旧扇状地が重なり、扇央では洪水がどこに消えたのか、分からない

小倉谷は100万年のうちに、扇央の流路をしばしば変更しながら砂礫を堆積、ほぼ同心円状の扇央ができた。砂礫質で地下水位が低いので、農地としての利用は困難であった。
現在は、小倉谷の枯れ木やゴミの状況から、洪水が激しい勢いで流れたことが分かる。上流の砂防ダム(堰、せき)が有効に働き、下流への水の勢いを多少は弱めたではあろうが。



小倉谷扇状地の扇央を水平方向に横切る形で、東海遊歩道が設定されている。厚生省が国民の健康増進のために設定したハイキングコースではある。しかし、樹木が生い茂り、コースが隠れた部分もある。谷の砂防ダム(せき)を横切る部分もある。里山散歩と安易に考えてはならない。


雨上がりの養老山(859m)は非常に高く見える。
養老山中腹の小倉谷扇状地扇央のうち、林道の左は小倉谷。
林道の右側の方が流域面積が広い。
小倉谷はかつてここを流れて、扇端への砂礫堆積をしていた時期があった。
現在は流路が固定され、狭い流域の降雨を、狭いコンクリート水路で扇端まで運ぶ。





扇央も扇端に近づくと、小倉谷の洪水はどこに消えたのか、水の流れた痕跡がない。何年も水が流れず、草木が生い茂った。コンクリート製の砂防ダム(堰、せき)がほとんど隠れた状態になっている。
小倉谷の洪水は伏流水となり、小倉谷とは別方向に流れたのであろう。


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