日本の風景 世界の風景

日本と世界各地の景観を、見直します。タイトルをクリックすると、目次(1)(2)(3)になります。

羽根谷扇状地

2007-10-14 | 世界地理
羽根谷は、揖斐川の治水を目的に改修された

厳密には羽根谷は、津屋川の治水を目的に改修されたのである。が、津屋川が揖斐川と合流して揖斐川の洪水を起こして濃尾平野に大被害をもたらす恐れがあり、揖斐川の治水を目的として改修されたとみなすことができる。


羽根谷扇状地の扇頂には「さぼう遊学館」があり、デレーケが濃尾平野の治水に果たした役割を説明している。1873年にオランダから来日、木曽三川の治水事業に貢献した。1888年には羽根谷への巨石堰堤をつくった。



「さぼう遊学館」上流の砂防ダムでは、地元の人たちのバーベキュー大会が賑やかに開かれている。


羽根谷扇状地の扇央を流れる洪水の水量は、この新しい水路に収まる程度である。従来の川幅を半分にしている。


羽根谷の下流方向。津屋川に流入する。濃尾平野が見える。


もしかしたら、お手盛り公共事業かもしれない。「さぼう遊学館」も「だんだん公園」も、何を目的に建設した施設なのだろうか。
養老山地の扇状地では治水事業がほとんど完成、小規模土木業者の工事がなくなった。そのような土木業者を救済するため、羽根谷のもとの形が分からなくなるような、高密度の改修工事をしたのであろう。
「さぼう遊学館」にを訪れるのは、遠足で無理矢理連れて来られる小学生だけである。コンピューターを中心とした勉学の場なのだが、小学生は10分もしないうちに飽きてしまう。建物にはカネをかけたが、ソフトにはカネをかけなかったようで、飽きやすい展示構成になっている。リピーターが全国各地から訪れるようにはなっていない。
「だんだん公園」における羽根谷の川幅が狭い。上流山地の治山治水事業が進んで、洪水の流量が減ったことなのだろうか。本当にこんな川幅で大丈夫なのか。




最新の画像もっと見る