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小倉谷と5万分の1地形図(津島)

2007-10-08 | 世界地理
地形図からは、小倉谷は津屋川と合流せず、濃尾平野に流れ込むようだが

小倉谷の洪水は、津屋川と合流せずに濃尾平野に流れるのか、扇端で津屋川と合流するのか、明確ではない。
地形図からは、津屋川を越えて濃尾平野に流入し、自然堤防をつくったように見える。小倉谷の地形図が正しければ、このようになる。
しかし、現地のガイドは、小倉谷の水路は竹やぶで切れ、小倉谷の洪水は竹やぶを流れて津屋川と合流する、という説明であった。地形図が間違えていて、小倉谷は濃尾平野には流入しないような表現とすべきであった。
小倉谷の洪水は、津屋川を遊水池とし、揖斐川に排水されるが、津屋川流域では、小倉谷あるいは津屋川を原因とする大きな洪水被害はなかった。



養老山地と濃尾平野の断層を埋める形で、いくつもの扇状地ができた。小倉谷は養老山地では最大の広さの扇状地である。
各扇状地の扇端は津屋川・揖斐川に達している。扇状地とは、養老山地から津屋川・揖斐川への大規模な土石流の堆積物である。濃尾平野(木曽3川)の治水のためには、養老山地から発する河川の流量コントロールが重要な課題であった。それは、扇状地の拡大をおさえるということでもある。
なお、看板の赤線6000万年は養老山地ができはじめた時であり、扇状地をつくるような急激な隆起は100万年前からのことである。100万年前には濃尾平野の沈降も始まった。






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