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盤若谷扇状地

2007-10-12 | 世界地理
養老山地から揖斐川に広がる扇状地。盤若谷は直線に改修された。

岐阜県海津市南濃町石津~安江の盤若谷。オランダ人技師デレーケのアイデアにより、盤若谷扇状地の扇央を流れる盤若谷は直線に改修された。1950年には完成した。
揖斐川沿いに古い扇端集落が並ぶ。
国道258号線と近鉄養老線が盤若谷の下を通るので、盤若谷を天井川とみなすことができる。
扇央では河道が固定されて水害の恐れが減ったので、果樹園が広がり、盤若谷の左岸には住宅や学校ができた。



盤若谷改修直後、扇央に階段状に堰(砂防ダム)のつくられた盤若谷は、養老山地谷口から揖斐川に、まっすぐに流れ込んでいる。
果樹栽培と住宅建設が始まったばかりである。扇端集落は住宅戸数が数軒だけである。近鉄養老線は、盤若谷の下を通る。



現在の盤若谷扇状地は、扇央に階段状の堰がそのまま残り、果樹園と住宅が増えた。揖斐川は写真手前の草むらと集落の間を、右から左に流れている。



盤若谷の扇央はコンクリートの砂防ダムの階段である。洪水の流速を落とし、まっすぐに揖斐川に流す。最大流量を計算しての川幅と砂防ダムだろうが、砂に埋もれた砂防ダムには効果があるのだろうか。
多少の水が流れているが、これは右岸(写真左の堤防)を走るトラックが砂塵をまきあげないように、トラックの車体に水をふきかけている。トラックがいなくても水をふきかけている。その水である。



盤若谷扇央には南濃中学校がある。その裏手から下流方向を見ると、みかん畑、扇端集落、揖斐川、濃尾平野が広がる。



近鉄養老線は、扇端で盤若谷の下を通る。盤若谷は天井川である。近鉄養老線は大垣~桑名間。四日市に、軍需物資や輸出用繊維製品を運ぶ鉄道だったようで、この鉄道の歴史だけでも大部の書物になる。






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