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ギリシャ  Hellenic Republic

2007-08-16 | 世界地理
ギリシャの語源は、Graecia



日本語のギリシャはラテン語のグレキアGraeciaが訛ったものである。その語源は、ペロポネソス半島に居住したグラエキ族 Graecia(高貴な人)に由来する。

Hellenic Republic はギリシャ民族の祖神ヘレンに由来する。なおヘレニズム文化も、そのヘレンに由来する。アレクサンドロス大王の東征からプトレマイオス朝の滅亡までの約300年間の文化がヘレニズム文化である。東方文化と融合し、普遍的性格の強まったギリシア文化である。

海運業による海外資産
世界の商船船腹量は多い順にパナマ、リベリア、バハマ、ギリシャである。パナマ、リベリア、バハマは租税回避地(便宜置籍船国)であり、アメリカ、日本、イギリス、ギリシャなどの船主が、形式的にその国に船籍登録をする。そうすると、税金が安い、低賃金の第三国人船員を雇用できる、船体整備不良の老朽船を使うことができる、危険海域の高価格輸送が可能である。などの大きなメリットがある。利益を海外に隠匿する手段として使われる。
一方、パナマ、リベリア、バハマなどの便宜置籍船国には、何もせずに登録料と税金が入るメリットがある。それが格安であっても、数が多いため、便宜置籍船国には重要な収入となる。
ギリシャは便宜置籍船保有量が世界一である。つまり世界一の船舶を保有する海運業国家である。海運業の収入は、税率の非常に低い便宜置籍船国に貯えられている。
また、アメリカ船は比較的税率の低いギリシャに船舶を登録することが多い。つまり、ギリシャは便宜置籍船国を利用する立場と、アメリカにとっての便宜置籍船国の役割を果たす立場とがある。
2004年アテネオリンピックの会場と関連施設の建設費用が膨れ上がり、ギリシャの国家財政が大赤字になった。しかし、海外の法人個人資産の一部からギリシャに送金された。オリンピック後の失業者は一時は10%を越えたが、海外からの送金で国内景気が回復し、失業者は救済された。
ギリシャの経済成長率は4%前後を維持し、好調である。ギリシャ国民の、財政赤字の一人当たり負担額はEUでは第1位である。それでも、ギリシャには海外資産があるので、財政赤字は気にする問題ではないのかもしれない。
ギリシャの面積は7万k㎡、人口は1100万人である。1981年にはEUに加盟。




sea diamond(2007年4月20日、エーゲ海で沈没)


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