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三富新田の農業用水

2008-04-01 | 世界地理
農業用水池か?
武蔵野台地は、隆起扇状地で、地表面を流れる水がない。そのために、農地としての開墾は江戸時代以降である。
地形図に見られる池の大きさは100m×100m×10m。武蔵野台地の開墾用ため池に見えるかもしれないが、それは間違い。1960年代に建設された新しい調整池である。



都市型水害防止の排水路と調整池
新田開発で武蔵野台地が畑になったのは17世紀である。20世紀には、建設省が武蔵野台地の都市化で洪水が起こることを予測して、砂川堀を建設したのである。


砂川堀は都市化に備えた排水路
武蔵野台地の農地における、排水路である。都市化の進展にともない、排水路に流入する水量の増大することを、建設省ではすでに予測していた。砂川堀は新河岸、荒川に合流する。



農業用水ではない
手前のネットにはさまれた砂川堀の水路には水がほとんどない。向かいの下富新田の農業用水ではない。下富新田は、雨水だけで耕作可能な畑作中心である。


下富の池には水がない
野球場ほどの広さの池に、水がない。砂川堀があふれた時の調整池、つまり洪水時の遊水池であり、建設省所管である。下富調整池は、農林省所管の農業用水ではない。



砂川堀
ナラ、クヌギなどがある。武蔵野のおもかげである。



砂川堀沿いには茶畑が広がる
防霜ファンを備えた茶畑が広がる。狭山茶のブランドで売られる。






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