無農薬・自然菜園(自然農法・自然農)で、持続できる自給自足Life。~自然な暮らしの豊かさの分かち合い~

信州の大地で自然農と自然農法で育てる自給農園で、日々の営みや生命を通して感じることや想うことを発信するブログ。

「野菜からのメッセージ(1)」ジャガイモ編

2009-03-15 23:50:17 | 自然菜園の技術 基本
本日、
旧暦の「啓蟄」(菜虫蝶と化す)頃だ。
暖かさも増し、安曇野の大地にぼつぼつフキノトウが出始めた。
来週の20は、春分の日です。ということは、お彼岸入りも近いです。

個人的には、今日確定申告締め切り前日で、
夫婦で、連日青色申告に初挑戦で帳簿に掛かりきりでした。
今週から踏み込み温床を作り、いよいよ野良仕事始めです。

*****************************
「野菜からのメッセージ(1)」ジャガイモ編

「野菜からのメッセージ」シリーズでは、
野菜の立場で、野菜がどうしてほしいか、
個人的に感じたことや、教わったこと、
その野菜の栽培で何を大切にしていること、
を伝えられたらなあと思います。

第一回目の野菜は、春一番に植えるジャガイモについてです。

最近のジャガイモの種イモは出荷が早くなった。
まだ植える時期でないのに、どんどん種イモが店頭を賑わす。

つまり、店頭に苗や種イモが並んだから、
もう植えられるのというと、いつも販売の方がずいぶん早い。
年々種イモの販売は早くなっているように感じる。

もしかしたら、
地球温暖化で、ジャガイモの芽が出やすくなったため、
常温に保管できず、他社との競争もあって、
年々種イモの出荷を早めているように感じる。

1)植える時期を守る。

植える時期は、地方によって異なる。
あまり早く植えると、芽が出ても霜でやられやすく風邪をひく。
遅いと、収穫量が減る。

ジャガイモの植え付けの最適な時期は、
「梅、ヤブツバキ、アブラナ科の開花」

うちでは、畑の菜の花の開花に合わせジャガイモを植える。

だから、品薄になる前に種イモを購入はするものの、
植える時期まで、冷暗所で保存し芽の生長を抑えるか。

【裏ワザ】ではあるが、日中のみ日光浴させて
芽を緑化し、生長を抑える必要がある。
(ジャガイモの芽は、緑化すると芽の生長が揃いやすい)


2)無肥料栽培で元気に育てる。

もともと南米原産の荒地植物のジャガイモ。
乾燥し、土の養分に頼らず、光合成で養分を自活し、
デンプンを貯めて、次世代に生命をつないだ。

肥料の養分過剰は、不健康な芋の肥大化を促進し、
病気や、虫害を招く。


それだけでなく、養分過多なメタボな芋は、
保存性に欠け、種イモとして不向き。

そこで、ジャガイモは、無肥料栽培で、
ジャガイモが十分生長しやすい場所で、
葉が枯れるまで完熟するまで育てる。

そして、良かった芋を来年の種イモに選んで保存する。(自家採種)

3)生命にそって切った種イモは、よく乾燥させる。

南米原産のジャガイモは、多湿・高温に弱い。
できれば、丸のまま植えてあげたい。

夏植えの秋じゃがは、切った種芋は必ずと言っていいほど腐る。

春植えのジャガイモは、大きいものは切って植える。
だいたい種イモは50g前後あればちょうど良い。

その切り方だが、生命にそって切ってあげたい。
ジャガイモは、茎が肥大化したものであり、
植物の血管である、維管束がお尻から芽頭にかけて通っている。
それを分断したくない。

そこで、まず芽頭を探す。
ジャガイモの種イモには、
必ず芽が幾つも集中して集まっているところが1箇所ある。
そこが芽頭である。
その反対側に、デべそがある。お尻である。

この芽頭とお尻を線で結んで、包丁を入れると、
種イモがうまく切れる。

切った芋は、何もつけず前日から自然に乾燥させておく。

灰をつけた方が良いとあるが、
悪質な灰の場合、病気になる場合もあるらしい。

3)よく晴天が続く、土が乾いている日に植えつける。

せっかく、乾燥させた切り口が濡れないように、
連日晴れた週を選んで、30cm間隔に深さ15cmくらいに植える。


ジャガイモは、種イモの上に子孫を残すので、
ジャガイモ1.5個分ぐらい上に土をかける。

もし、子芋が地上部に出そうな場合は、
土寄せをし、緑化を防ぐ。

4)収穫も晴れがつづき、土が乾燥気味の時に収穫。

掘りたての真じゃがを食べるばあいは、
地上部がやや黄色く枯れてきたら随時収穫できる。

もし、保存性を高める目的や、自家採種する場合は、
地上部が完全に枯れて無くなってから、掘る。

しかも、収穫も晴れがつづき、土が乾燥気味の日中に収穫。
収穫後、30分以内直射日光に当て、乾燥させる。

その後、通気性の高いカゴやコンテナにいれ、
暗所で、2週間くらい乾燥させる。

(少量であれば新聞でくるみ冷蔵庫でもよい。)

その後、段ボールや、米袋などで暗所保存。

●お知らせ●
松本iCITY教室(NHK文化カルチャーセンター)で、
今年1年講師をやらせていただけるようになりました。
家庭菜園をはじめたい人、無農薬栽培を学びたい人、
ご参加をお待ちしております。

『無農薬栽培 プランターで野菜作り』4/25(土)13:30~16:00
http://www.nhk-cul.co.jp/programs/program_491211.html

『美味しく簡単に無農薬・家庭菜園の法則』4/22~6/10
http://www.nhk-cul.co.jp/programs/program_491207.html

『無農薬栽培 コンパニオンプランツ』5/23(土)13:30~15:30
http://www.nhk-cul.co.jp/programs/program_491230.html

●お奨め講座●


3月13日(金)の地方紙『市民タイムス』に掲載された
私の日本みつばちの先生である山本晃久さんの
『日本みつばち初心者講習会』のご案内です。

日時:2009年3月29日(日)13~16時(12時半開場)
会場:ももせ第二公民館
地図

参加費:1500円(定員20名)
申込:松本日本みつばちの会
090-1651-5743代表山本まで

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« サツマイモの連作(友人から... | トップ | 無農薬栽培の共通ルール(2)... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

自然菜園の技術 基本」カテゴリの最新記事