よむよま

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堺雅人のディテール

2011-08-29 17:44:30 | 読む
産経新聞に堺さんのインタビューが載っていた。
映画「日輪の遺産」の取材。
堺さんが珍しく怖い顔で写真に映っていた、産経の記者がお気に障ったかしら?

堺さん、相変わらず、役作りのために当時の軍人のことをどんどん調べたようで、
軍人の日常がわかる資料がほとんどなかったとおっしゃっています。
「どんな冗談を好み、どんなふうにサボるのかといったディテールが、
江戸時代の武士よりも分からない」と。
そして印象的なひとことが、
「なかったことにされた職業」だと。

その「日輪の遺産」を今日、見てきました。
原作は読んでない。
「七生報国」この鉢巻をつけた女学生たちが財宝を守り抜きます。
マッカーサーが彼女たちの精神を理解する人物になっています。

謎が二つ、残りました。
ひとつは、極秘命令を受けた堺さんたちのところへ、
次の指令を密かに届けに来る(そして一部始終を知っていたらしい)軍人です。
彼は誰に属していたのか?
彼の軍服はこの戦争のときのものではありません。
「2.26事件の亡霊か?」と彼を表すセリフがありました。
あっ、もしかすると、軽く言われたこの言葉に謎の核があるのかも。
終戦後の新しい日本国のために、この財宝を守るのだということで極秘命令が出されたが、
この言葉が効いてくるとすると、むしろ徹底抗戦のためか??
そう考えたほうが、作業に動員した女学生たちの始末が、筋が通りますね。

もうひとつの謎は、守り通され、結果としていまなお守られている財宝は、
結局、どうするのか?
あの家の人々は?

堺さん、獅童、福士誠治くん、3人がとてもいいです。
それにユースケ・サンタマリア。
なんでいつもいい役が来るわけ?「黒部の太陽」のときも。
20人の女学生たちも自然で、いい。
「鈴木先生」に出ていた子たちが何人も出ていました。
級長役の子もそうだし、美少女・小川を演じていた子がまた重要な役です。

堺さんが「実戦の経験はない。よろしく頼む」と獅童に言い、
獅童が警護して、銃をぶっ放したりするし、
堺さんが獅童に「あなたはいい男だ」と言ったりするので、ニヤニヤ。
軍刀の扱いに苦労したと、堺さんはインタビューで言ってたけど、
カッコいいです。苦労したなど、見えません。

財宝が隠された場所は多摩、女学生たちの学校は三鷹の設定。うーん、ありそうな場所。

今日の歩数計:6,964歩
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