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浮雲

2012-03-30 21:24:19 | 読む
林芙美子「浮雲」新潮文庫
映画は見てたけど、原作の小説は初めて読んだ。
森雅之と高峰秀子、よかったよねえ。

その男を求め続けているのに、最期の最後まで信じきれないのね、この女は。
また、信じてもらえるような男じゃないのよね。
誰といても幸せじゃないし、誰かを幸せにもしない。
それでもなんでも最後までついてきた女が死んだあと、
休暇で島を出ると、もう帰りたくなくなってしまう。
かといって、彼女の亡骸を島に残して去るのもなぁと思い、
また、東京に戻ってもなぁと思うような、
どこにもしっかりした定着点のない男。
・・・だから、「浮雲」なんだ、と知った。遅い。

こんな人物たちの物語なのに、いいよねー、この作品。

今日の歩数計:6,441歩
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