よむよま

よむ・よまない、それから。

野崎村に泣く

2013-08-09 19:11:31 | 見る
勘ちゃんの踊りのことしか考えてなかったので、
特に何も期待していなかった、歌舞伎座第一部の「野崎村」
意外によかったのです。

意外にって失礼よね。
でも、福助が田舎娘のお光って、あんまりイメージじゃなかったから。

野崎村は、お染・久松の物語。
田舎から大店に奉公に行って、そこのお嬢様・お染と恋に落ち、
故郷には許婚者がいる久松。
最初は、あとを追ってきたお嬢様に焼きもち妬いたりするお光が、
最終的には、このままではふたりは死ぬ、
自分が身を引くことでふたりをしあわせにという終わり方。

福助のお光は、
久松と祝言をあげるというので、うれしくてきゅんきゅんしてる前半は、
ちょっと技巧的な気もしたけど、
後半、自分はあきらめて身を引き、
自分を置いて去っていく久松を見送って立ち尽くすあたりで、
涙が出てきちゃって。
日曜から離縁の回ばっかりのせいか。
でも、私の周囲でも泣いてる人がいた。
おじさんで涙拭いてる人も。
七之助のお染をはじめ、全体のバランスもよかったんでしょう。

この2本だけで、2時前には終わる三部制は、時間的にいいよね。
コメント
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