よむよま

よむ・よまない、それから。

勘ちゃん、カッコいい!

2012-03-14 21:28:31 | 見る
昨日、平成中村座の勘九郎襲名公演・夜の部に行ってきました。
勘ちゃん、カッコいい!
もォ、この一言に尽きますわ。

勘九郎の演し物は「御所の五郎蔵」、男伊達ですね。
仮花道をパタパタと作って(休憩時間にすぐ作れるの)、
こっちは五郎蔵と子分たち、
本花道は敵役の星影土右衛門と子分たちが、それぞれズンズンと出てくる、
出が男の華。

こういう見た目の華やかな男前の役が似合うと思ってなかったの。
だって、いわゆる二枚目の顔じゃないじゃない?
いやー、それがねえ。
想定外にカッコよかったのだよ!

五郎蔵の衣装は着流しでキューッときつく巻きつけるように着付ける、
助六的な着方なので、勘ちゃん、キュッと上がったお尻が、アラ、いいこと。

お尻とは別にですね、
勘九郎はやっぱり非常に「形がいい」です。
決まったときの形のよさが抜群。踊れるからだと思います。
ただ、踊れるがゆえの課題なのか、
立ち回りで調子よく気分よく動いちゃうと、舞踊的になっちゃうみたいね。

二代目松緑がいまの三津五郎に何か教えたときに、
オレもおまえさんも踊れるから、ここは気をつけないといけない、
踊っちゃいけないよと言ったって、何についての話でしたっけね、
ものすごく曖昧な記憶ですな。

しかし、立ち姿、動き、きれいだったなぁ。
これだったら助六なんかもいけるかもしれない。
七之助の揚巻で、兄弟でやったらどうかしらん。

格好だけじゃなくて、勘九郎の五郎蔵のいいところはたぶん、人物?
ほんとはこの男、女房を犠牲にして男伊達だとか言っちゃって、
現代人からするとなんだかなぁと思われそうなところを、そう思わせない。
ヘンに現代解釈の心理表現にするんじゃなくて、
歌舞伎の世界の枠からはずれないで、
でも、いまの観客の気持ちからもはずれ過ぎないようにするのは、難しいもんね。

今日の歩数計:5,573歩
コメント
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