南九州の片隅から
Nicha Milzanessのひとりごと日記
 





 横浜で起きた事件。

 踏切で倒れていた老人を助けた40歳代の女性が、列車にはねられて亡くなったのだ。
 女性が自らの命を顧みずに救助した老人は、骨折をしたものの何とか無事だったらしい。

 この女性は、踏切停車していた父親の運転する車の助手席から飛び出して、老人の救助に向かったそうだ。
 「やめろ!」という父親の叫び声を背にして…。
 そして、父親の目の前で帰らぬ人となってしまった。目の前で娘がはねられる様を目撃した父親の心中を思うと、何とも居たたまれない…。



 女性のこの行動に、世間から賞賛の声が上がっている。
 現場となった踏切には献花が絶えない。

 しかし、この女性の行動、正しいといえるのだろうか? 本当に賞賛に値する行為だろうか??
 非難を浴びるかも知れないが、正直、私はそうは思わない。

 全然スゴくない。
 全然カッコ良くない。
 全然エラくない。

 自分がその立場だったら?
 絶対助けには行かないね(倒れていたのが自分の家族ならば、話は別だが)。


 こんなことで死んではいけない。
 戦国時代じゃあるまいし、名前を残しても何にもならない。死んだら負けだ。
 命あっての物種。

 世間からの賞賛も、せいぜい1ヵ月。もって今年いっぱいだろう。


 どれだけの人が悲しむと思うのか? 少なくとも親より先に死んではダメでしょ。
 どれだけの人に迷惑を掛ける?

 それを考えると、悪いが、どうしても今回の出来事を私は賞賛する気にはならないのだ…。
 そんな私の考えは、間違っているだろうか?

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