メディア遊歩道

さまざまなメディアに接触した記録。映画、本、博物館、展示会など

ヒトラー~最期の12日間~

2005-09-29 09:20:59 | Weblog
橋本MOVIXのレイトショーにて鑑賞。
1日一回だけの上映で九月30日で終了してしまうので。終映零時。
観客は二十人位か。
戦争で勝っているうちは良くても、負けが見えて、悪行重ねた人は心中を図る。
この映画はひたすら自殺、心中を描き、悪行(当人がそう認識していればだが)については、最後に原作の秘書のビデオインタビュー(つけたし臭い)にて想像させるに留めている。
だからこれは『身近にいながらヒトラーの真実には近づけなかったて話』と言える。
果たして自殺、心中で封印しなくてはならない真実とは?
あるいは、生きて好奇の目に晒されるのが怖かったのだろう。
ゲッペルスの妻が我が子六人を殺して回るのを執拗に描き、重労働にも騒ぎにも無縁だった綺麗な足の指を見せる。
そして自分らの死体を消滅させるために貴重なガソリンを使わせる最期の贅沢。
市民も兵士も無駄に自殺。
日本も六十年前は似たような精神状態だったのだろう。
ただ、日本では市街戦は少なかったのではあるが。
その、わが首都に戦争が迫ることをドルビーデジタルによる爆音の変化で表現して、暗がりにいる映画観客も追い詰めていく。

フィルムは橋本のあとどこで上映されるのか、ヒトラー(独裁者)の最期見たい人はとにかくチェックしてください。