和歌山:太地:くじらの博物館

2006年08月23日 | 人生は旅である。
水族館や動物園がブームだといいます。
旭山動物園の努力で「行動展示」という動物や魚類を自然のままに見られるという展示方法が人気を集めています。

今回紹介いたします和歌山県は「太地町立くじらの博物館」はそういった自然の動物のありのままを見せるという水族館・動物園とは一線を画しています。

そこには、「鯨と人間の営みの歴史」があります。日本人もアメリカ人も"鯨"という動物を捕獲し生活の糧にしていたことを、さまざまな資料で見せてくれます。それはいうまでも無く、人間と自然のかかわりが歴史の重さとともに展示されているのです。

メインの画像は展示品のひとつであります、江戸時代の鯨絵巻の一部です。ほかに、さまざまなホルマリン漬けの鯨の内臓や、数多くの文献、骨格標本などが展示されています。

今今、「子猫殺し」が話題になっていますが、すべての「生」が他の「生」を踏み台にして在るという観点からすると、人間が多くの「生」を愛玩という名で無駄に消費しているということに対しての反省・警鐘という意味でその通りだなあと思います。

ここ、太地くじらの博物館には長い歴史の中で、日本人が鯨という「生」をいただいて生きてきたことを、見える形で展示してくれています。

外にある外海につながった入り江を利用した自然のプールには今年飼育20年のシャチの"なみちゃん"が、また~りと泳いでいます。一日に何度か写真のようなジャンプを見せますが、基本的にまた~りとしています。

太平洋を望む南紀にどうぞいらっしゃいませ。